空耳の森 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 433
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017743

感想・レビュー・書評

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  • 前作2冊を読んでからだいぶ時間が経っていたので繋がってる事に気付くのが半分以上読んでからという。。。連作短編なのはわかったんだけどなー。
    でもどの作品も独立して読める。やはり上手いと思う。さよならシンデレラのラストが物凄くやりきれなくて落ち込んでいたが桜前線と最後の空耳の森があって良かった。
    とにかくもう一回あの2冊を読みたい。

  • 最後の突然の登場人物たちの説明を理解できなかったけど、実はそれまでの短編の登場人物たちだったのね。
    続きものらしいのでまた読み返したいなー。

  • まだ早い春の日、思い出の山を登るひと組の男女。だが女は途中で足を挫き、つかの間別行動をとった男を突然の吹雪が襲う。そして、山小屋でひとり動けない女に忍び寄る黒い影……。山岳を舞台にした緊迫のサスペンス「冷たいホットライン」。孤島に置き去りにされた幼い姉弟の運命を描く「アイランド」。ある不良少女にかけられた強盗の冤罪をはらすため、幼馴染の少年探偵が奔走する「さよならシンデレラ」。居酒屋で男が安楽椅子探偵に遭遇する「晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)」など。

    「七つの海を照らす星」、「アルバトロスは羽ばたかない」の続編にあたる短編集。いや、結果的には連作短編集。叙述のひとだから、慎重に想像しながら読んだ。なので真相に驚きはしないけれど、やっぱりそういうことか、ときれいに着地させてくれるのがすごいところ。七海学園の子たちの話の続きだとわかっていたので、これはあの子の話だろうなと予想しながら読むと楽しい。しかし河合先生がこんなバックグラウンドのある人だったとは。ただ、これは一冊目からそうだろうけど、全体的に春奈がすごい人扱いされすぎてるのがちょっときになるかなあ。あと前作読んでないと後半はほんとに何の話してるのか意味不明だとは思う。作家名といい、無茶をする人だ。でも最後は希望のあるラストだったのでよかった。ラストはそういうことだよね。あと一冊くらいやって元気いっぱい復活はるのん編をやってほしいけど、もうネタは出尽くした感じだろうか。あとやるとしたら亜紀の話くらい?

  • 短編集。9編収録。
    冷たいホットライン / アイランド / It's only love / 悲しみの子 / さよならシンデレラ / 桜前線 / 晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)/ 発音されない文字 / 空耳の森

    ノンシリーズの短編集かと思ったていたら「七つの海を照らす星」「アルバトロスは羽ばたかない」の続編というか、番外編とのこと。
    5編目くらいまでは、単独のミステリーとして成り立っており、最初の2編は面白かった。
    特に、孤島に置き去りにされた幼い姉弟を描く「アイランド」は傑作!! 見事に騙された。
    (図書館)

  • 九編からなる短編集。中盤あたりまでは話の繋がりが見えず、ノンシリーズの短編集かと思ったものですが、最後の物語で綺麗に収束させてしまうあたりはさすがです。更に前二作をも繋げて一つの物語を作り上げてしまう手腕は見事で心憎いばかり。それぞれの作品に凝らされた技巧も素晴らしく、大半の作品に共通する終盤の反転も鮮やか。一度読んだだけでは理解しきれない所もあったのですが、その分二度三度と読み返してしまう作品でした。

  • 問題と答えを表現する道具として小説の形をとった様な。ロジックが先行してストーリーの深みが感じられない。散りばめられた小道具には共感よりもイラっとする。

  • 独立した短編集ですが、他作品とも繋がりがあるようで。刊行順に読まれることをお勧めします。
    テイストは少しずつ違うけれど、どの短編もはずれがない!ミステリ的な仕掛けも、話の深さも。さよならシンデレラと、桜前線は特に繋がりの強い連作になっていますが、さよならシンデレラの方は救いようがなさ過ぎてしんどかったので、すぐに桜前線をもってきてくれて良かったなぁ、と。でも、この作者さんが訴えたい部分は、さよならシンデレラの方なのかなぁ。

    空耳の森のラスト。きっとこれは、希望への一ページ。

  • 忘却がこんなにももどかしい。
    過去作からの伏線があらゆるところに張られ、一部しか思い出せない自分。
    俯瞰の程良い高さと、構築世界を把握する密度の濃さでは随一の作家といって良い。7.5

  • 初めて手に取る作家さん。短編集です。
    簡単な仕掛けだけど種明かしされると、あぁなるほど、とすんなり納得できるミステリたち。それぞれのお話は繋がっていたりいなかったり。そんなに読みずらい文章でもなく好印象。
    で、何の前情報もなく手に取ったわけですが、どうやらこちらはシリーズものの番外編的な位置づけのようで。この作品単体でも面白いけど、シリーズに目を通してからのほうがより楽しめるみたい。ちょっと思わせぶりだと感じたところやもやっとしたところは他の作品にリンクしているんじゃないかと。なので先に出ているものを読んでからまた帰ってこようかな、と。今回わからなかった繋がりも見えてきそう。

  • よくわからないところもあったけど、おもしろかった。

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