緑衣の女 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488266042

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーですが、驚きの結末! 的なミステリーではありません。暗く陰鬱な雰囲気が全編を覆っています。しかし先が気になって読んでしまう。上手いと思った。しかし。DVには反吐しかでないね。皆死刑でいいと思う。

  • シグルデュル=オーリうぜー。多面的な人物描写が魅力的。今回はあんまり雨降ってない。舞台が春だからかな。毒親育ちの身として壊されてしまった子供の心はどう成長すればいいんだろう?とは常に考えている。ラスト近くの成長をやめてしまったシモンが切ない。

  • なんとアイスランドの推理小説作家。同国では姓名が無いとのこと!!!
    少し暗いけど、その国の様子がわかり、とても面白かった。

  • エーレンデュル捜査官シリーズの第二弾。

    子供の誕生日会が騒々しく盛り上がる最中、
    人骨が発見される。
    人骨は古いもので、発掘部隊がゆっくりと骨を取り出していく。
    遺体は近くのサマーハウスに住んでいた家族の誰かなのか、
    フィアンセを残して行方不明となった女性なのか。

    いわゆるコールドケース、
    過去の事件を掘り起していく筋立ては好きだし、
    過去と現在を行ったり来たりする構成にもついていけるのだが、
    何か入れ込めない。

    妊娠中のエーレンデュルの娘とはせっかく心が通じたと思ったのに、
    また家を出て行ってしまい、
    発見した時には胎盤剥離で胎児を失い彼女自身も意識不明となったり、
    そのせいで離婚した元妻に罵倒されたりと、
    私生活がひどいからか。

    同僚のオーリも同棲している恋人がいるか、
    結婚に踏み切ることができず、
    もう一人の同僚は、病室にいた老人に質問を繰り返し、
    酸素マスクでかろうじて生きていたその老人を死なせてしまうと、
    誰にも感情移入ができないせいか。

    前作で意味ありげに登場していた昔の上役は出てこないし、
    エーレンデュルが幼いころ、
    吹雪の日に弟とはぐれ失ってしまったことが語られ、
    霊能者と出会うが唐突。
    もちろん、事件とは関係ない。

    アイスランドでは爆発的な人気らしいけど、
    どうも自分にはその魅力が判らない。

  • 前作に引き続き陰鬱なアイスランドの曇り空の下で展開される物語のイメージだけど、全然嫌いじゃないし、むしろ好き。
    DVの描写はキツかったけど、おそらくこれは最後には……?みたいな推理も読みながらできるし、エーレンデュルの過去にも触れていて、一度も飽きなかった。

  • アイスランドを舞台としたミステリー。
    前作の『湿地』はその一冊しかないときに読んだのでその続きますと知っていたけれどタイミングがズレてしまって残念。
    満を持してついに!積ん読解消。
    北欧のミステリー、このアイスランドも。

    さて、物語は…
    並行して描かれる家族のストーリーは余りにも暴力的で辛く悲しい。

    みつかった昔の人骨の正体と、ストーリーとどう繋がってゆくのか、ページを捲る手がとまらなかった。

    シリーズなのでまた、読み進めたいと思う。

  • 久しぶりに本を読んで号泣した。

  • シリーズ第2弾。
    舞台は世界最北の首都アイスランドのレイキャビクです。
    幼児がおしゃぶりしていたものが実は人骨だったという、
    衝撃的な始まりで物語は幕を開けます。
    骨は郊外の造成地に埋まっていたものなのですが、
    数十年前のものと思われ、
    事件性があるものなのかどうかもわかりません。
    その後の捜査は淡々と進んでいきます。

    物語は第二次大戦のころの出来事と、
    現在の場面とが交互に描かれ、
    次第に真相が明らかになっていきますが、
    そこに描かれているのはやりきれなさを覚えるものでした。
    同じようなことはいまも世の片隅で繰り返されています。
    なぜこのようなことが起こるのでしょう。
    この物語では
    戦争が暗い影を落としていることは否めませんが、
    かといって戦争がなければ
    この事件は起こらなかったとは思えません。
    人間はだれしも、どこかに暴力性を秘めていて、
    その性に逆らえないのかもしれませんね。

    捜査官も含め、
    登場人物の多くは重荷を背負って生きている人たちです。
    誰もが生きているかぎり、
    多かれ少なかれ荷を背負うことになります。
    年齢を重ねるごとに荷が軽くなる人もなかにはいるでしょうが、
    多くの場合は荷が増え、重さが増していくことになります。

    読んでいて辛くなるほど悲惨な物語ではあるのですが、
    本作は英国推理作家協会が主宰するCWAゴールドダガー賞と、
    国際推理作家協会北欧支部のスカンジナヴィア推理作家協会が
    北欧5ヶ国の最も優れた推理小説に贈る文学賞である
    ガラスの鍵賞を受賞しただけあって、
    ストーリーは二転三転、予想を裏切る展開をみせ、
    ついつい惹き込まれてしまいます。




    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  •  本作は、2003年ガラスの鍵賞と2005年ゴールド・タガー賞受賞の2冠の作品で、''湿地''に次ぐエーレンデュル捜査官シリーズ第2段です。

     ・ガラスの鍵賞とは、国際推理作家協会北欧支部の五カ国アイスランド・スウェーデン・デンマーク・フィンランド・ノルウェーでスカンジナヴィア推理作家協会が最も優れた推理小説に贈る文学賞です。

     ・ゴールド・タガー賞とは、英国推理作家協会(CWA)が選ぶ最優秀長編賞です。ちなみに次点作品にはシルバー・タガー賞が贈られる。

     レイキャヴィクから東にある新興住宅地の建築現場の地層から人骨が発見された。

     肋骨をしゃぶっていた一歳の赤ちゃんが最初の関係者だ。凄いぞ、骨つきチキンと間違えたのか原始人のDNAが覚醒したのか…のっけから驚きでこの後の展開が楽しみだ。

     白骨の洋服の朽ち果て具合から70年近く前の遺体だとの想定でエーレンデュル、エリンボルク、シグルデュル=オーリの3人は当時の付近の住人関係者を探し始める。

     白骨の発掘が遅々として進まない中で当時そこに住んでいた家族が浮かび上がった。常習的にDVをする夫に怯える妻、障害を持つ長女と2人の男の子の5人家族。また、その家族に家を貸している資産家の婚約者も当時行方不明でこちらも被疑者として捜査対象となった。

     白骨は、不幸な家族の1人なのか? 資産家のフィアンセなのか? 単なる行方不明者の遺体か?

  • なんも言えねぇ 

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