亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M あ 1-5)
- 東京創元社 (1997年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488402150
感想・レビュー・書評
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シリーズ第二弾。今回は一話完結ドラマの様にゲスト役のキャラがたってて楽しい。切ない『藁の猫』怪談もどき『砂蛾家の消失』回文楽しめる『意外な遺骸』が面白い。『ねじれた帽子』の世話好き大竹博士と『三郎町路上』の虫博士響子姉さんが好き。
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1977年から1980年の作品を収録した、第二弾では、またしても興味深いエピソードが明らかになり、旅行だけでなく、芸術や歌謡曲等の趣味を持ちながらも、おしどり夫婦で、愛車はなんと、真っ赤なフ○○○リですって(運転はやや心配かも)!
こうなると、最終巻も気になる・・おっと失礼、これは三角形の顔をした洋装の老婦人の事でした。
泡坂妻夫さんの、創造した探偵「亜愛一郎(ああさん)」シリーズ二作目も、前作同様、泡坂さん自身の多趣味と豊富な知識と素敵な人柄が、そこかしこに表れている、多彩な内容で、毎回、今度は解き明かしてみせるぞと思いながらも、結局やられたなの繰り返しで(分かったのは「砂蛾家の消失」くらい)、推理ものとしても充分に楽しめますが、その騙し絵的な、飄々としたユーモラスさとシリアスさが同居した要素も見逃せないというか、寧ろ、そこが私の最も好きなところです。
以下、全八話の印象を、私なりに書いていきます。
「藁の猫」
初っ端から、いきなり絵画の中のトリッキーな謎掛けに、ワクワクさせられるが、結末は思いの外、切ないものがあり、人間はやがて大人になるとは言うけれど、そうなったからこその悲劇とも思われて、世の中は、そんなこと気にしない人の方が多いのだろうが、実は歴史がそれを証明しているという、泡坂さんの知識もお見事。
「砂蛾家の消失」
ホラー的前振りが新鮮な中、読んでいく内に、ホワイダニットだなと思い、割とヒントが多かった気もして、楽しかったのだが、情景描写だけでなく、何気ない会話の中にも散りばめられた、多様な伏線が素晴らしかった。
「珠洲子の装い」
これが、最も騙し絵的要素が強くて面白かった。
加茂珠洲子の死後、急に女神の偶像と化した、その人気に便乗し、次世代の彼女を生み出すような歌謡ショウ開催の流れにおいて、こういうトリックを入れてくるのだから、泡坂さんは気が抜けないというか、まるで長篇マジックを見ているようで、その種明かしに、思わず「ああ!(ああさんの事ではない)」と叫んでしまい、その細かい、一挙手一投足を見る事の大切さを痛感したと思ったら、最後のウエスト吉良の舞台裏こそ、最大の騙し絵であった。
「意外な遺骸」
いわゆる回文もので、草藤先生のフルネームもナベナシナベナも回文と、泡坂さんの遊び心満載ながら、童歌の歌詞という、ベタで強烈な要素も混ぜ込んで、いったいどうなると思っていたら、真相がブッ飛びすぎて驚き! これは想像もつかなかったし、『人の目を欺くための一つの手段として、そのものの廻りに、いろいろな余計なものを付け加える』の深さを、まざまざと実感し、それによって、桜井料二の憧れがあっさり転換する様子も面白かったが、あまりの自分像の無さに、「料二不条理」なんて回文も思いついて、嬉ちいわあ・・と思ったら、「りょうじふじょうり」で、「よ」と「う」が逆でした。惜しい。
「ねじれた帽子」
二話の「オオタケタテクサ」と、四話の「オウタケヘゲタウオ」の博士、大竹譲がここでようやく登場するが、このキャラクターが好きで、とにかく落ち着きがなく、せっかちでありながら、お節介で世話好きという、人によっては絶対受け付けないと思うかもしれないが、不思議と読んでて、そうは思えないところに、泡坂さんの人柄の良さが垣間見えて、人情噺を見ているよう。帽子屋の調子のいいところも憎めず、むしろ、大竹の世話好きがそうさせたのだとも感じたが、それに負けず、ああさんの世話好きも相当なものだと思った。
「争う四巨頭」
元刑事の鈴木は、「狼狽」の「黒い霧」の坊主頭かと推測できるのが、続きの話のようで面白く、金堀商店街の「伊豆政のおかみ」も懐かしく思われたが、謎はまたまた意外性のあるもので、思いっきり煽っておいて、「ああ・・(くどいようだが、ああさんのことではない)」と、ややトーンダウンしたが、これはこれで騙し絵の楽しさがあり、仕事の無くなった鈴木の今の楽しみが料理というのは、泡坂さん自身の投影でしょと思ってしまった。
「三郎町途上」
「お響姐さん」こと、昆虫学者兼エッセイストの、「朝日響子」博士が、ああさんを連れて、事件の謎に挑むのだが、これが中々の本格派で、文章の些細な矛盾点を自ら探さないと、真相に辿り着けないようになっている、こういう起伏の激しい感じが、またこのシリーズの持ち味なのではないかと思ったが、姐さんと、ああさんの今後もありそうで気になるし、おそらくこんな会話してんだろうな・・・
「愛公よ、早う来い、亜」。
「あいこうよはようこいあ」。
今度は上手く出来ました(ちょっと苦しいか^^;)。
「病人に刃物」
「狼狽」の「掘出された童話」の、青嵐社の編集長が再登場し、前作の中の、「今年の風邪は目に来る」は、この話の前振りだったのではと思ってしまうくらい、泡坂さんの中では、既に組み立てられていたストーリーなのかと、登場人物を大事にする一面も感じられて嬉しかったが、真相は最も重くて笑えず、ここでいうところの、「信じられない誤り」から「悪魔の存在」へと人間が変貌していく怖さは、今の時代でも十分に通用する、人の心の危ういことの悲しさを思い知った。
ここで探偵、亜愛一郎の苗字の説明として、
「亜硝酸アミール」の亜、
「亜鉛」の亜、
の他に、
『心のない悪という字です』
と、ああさん自ら語ったこの内容の深さは、上記の「悪魔の存在」と対比させることで、より明確になり、そうか、悪は人間の心次第でもたらされるものなんだと、改めて実感すると、もうこれ以上、何も書かなくても、亜愛一郎がどんな人か分かるでしょ?
そういう人なんですよ(ちなみに、今回も一度「きゃっ」と言いました)。
《余談》
田中芳樹さんの「だます達人、だまされる達人」の中の、泡坂さんの厳しい眼差しというのが心に残りまして・・というのも、泡坂さんなら、そうした事にとても真剣になることは確かだと思いましたし、それこそが、作品を面白くしている大きな要素ですし、更にそれは、読者の事を最も考えて下さっているからだということを実感できたのが、とても嬉しかったからです。
『先人に費いつくされたアイデアなんてありませんよ』
それから、「11枚のとらんぷ」のオリジナルのフランス綴じのページ、私もペーパーナイフで切り開いてみたい!-
ちなみに、鶴宮逸美と魞沢クンは、蝉を食む話で意気投合したそうです(内容が凄いけど、彼らしいですね^^;)
それから、朗報が!
「蝉かえる」...ちなみに、鶴宮逸美と魞沢クンは、蝉を食む話で意気投合したそうです(内容が凄いけど、彼らしいですね^^;)
それから、朗報が!
「蝉かえる」の文庫版、2月10日に発売決定しました♪2023/01/29 -
みなさんおはようございます♪
たださん、妄想返事ありがとうございます。
『蝉かえる』文庫出るんですね!わ〜い(≧∀≦)
2月10日待ち遠し...みなさんおはようございます♪
たださん、妄想返事ありがとうございます。
『蝉かえる』文庫出るんですね!わ〜い(≧∀≦)
2月10日待ち遠しいですね‼︎2023/01/29 -
おはようございます♪
お〜、祝・文庫化!
たださん、そうです表題作のその方です。ご確認ありがとうございます。響子さんオマージュキャラでし...おはようございます♪
お〜、祝・文庫化!
たださん、そうです表題作のその方です。ご確認ありがとうございます。響子さんオマージュキャラでしょう〜と思いながら読みました。2023/01/29
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解説!解説を読んだ記憶を消したい。
なにしてくれてんの!
それはともかく、亜愛一郎さん再び。
写実性で注目された画家の不思議な絵。一夜で消えた合掌造の家。手毬歌「あんたがたどこさ」になぞられたような遺体の謎。タクシーに忽然と現れた遺体。病院の屋上庭園でおきた殺人事件。
それぞれ謎を解くのはもちろん楽しいけど、なにより亜愛一郎さんが今回はどんな「残念」ぶりを見せてくれるのか、なによりそれが楽しみになっている。あと彼のカメラマンの仕事も。
亜愛一郎の名前の説明が毎回可笑しいし。
「亜硝酸アミールの亜という字を書きます」
「亜硝酸の亜ですか。アミールのアですか」(略)
「それなら亜鉛の亜と言う方が早いじゃありませんか」
「心のない悪という字です」
さて、あと一冊?読んでおかなくちゃだめみたい。-
shuwachoさん
以前にタイムラインでこのレビュー冒頭の
>解説!解説を読んだ記憶を消したい。
なにしてくれてんの!
...shuwachoさん
以前にタイムラインでこのレビュー冒頭の
>解説!解説を読んだ記憶を消したい。
なにしてくれてんの!
を目にして、あわててブラウザバック。
おかげさまで「転倒」の解説を先に読むことなく、ただいま「逃亡」までの三部作を読了することができました。
僕が読んだ「転倒」は2013年9月発行の11版で、ネタバレの部分は削除なり修正がされていたようですが、調べてみれば初版では「あのこと」が書かれていたみたいですね。ひどい。
でも、shuwachoさんのこのレビューがきっかけで「亜愛一郎」の世界を存分に堪能することができました。
ありがとうございます。
あっ、僕も「亜愛 一郎」(ああい いちろう)だと思ってましたよ。2015/01/17 -
三部作読了!私はあと一冊まだ残してます。
kwosaさんのコメントを読んで慌てて図書館で予約しました。
解説であんなことしちゃったのは初...三部作読了!私はあと一冊まだ残してます。
kwosaさんのコメントを読んで慌てて図書館で予約しました。
解説であんなことしちゃったのは初版だけだったのですね。
たまたま手にしたのが初版とは…。とほほ。
2015/01/19
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『狼狽』のち『転倒』。このあと『逃亡』。いいですね。亜愛一郎シリーズに親しむ前はなんのこっちゃと思ったものだが、美丈夫ぶりと裏腹な、彼の気弱さ(可愛さ)、不器用さ(可愛さ)がこれらの熟語からも感じられる。
タイトルは、やはりブラウン神父シリーズを意識しているのだろうか。ちなみにブラウン神父のタイトルは、童心(innocence)→知恵(wisdom)→不信(incredulity )→秘密(secret)→醜聞(scandal)と続く。童心しか読んでいませんが、せっかく調べたのでメモ。
何が言いたいかというと、そう、気づけば今や、こうしてタイトルを眺めるだけでもニヤニヤできてしまうくらいの愛一郎ファンに、私はなっていますということだ(あいさま、かわいい〜!)。「(エラリーに次ぐ)ときめく名探偵を求めて古今東西のミステリーを読もうプロジェクト」、ここへきてやっと鉱脈を見つけたわよっ!
なお、実際に読んだのは図書館で借りた角川書店の昭和五十七年発行のもの。表紙は「誰?」って感じの衝撃です。
以下、気に入ったとこだけメモ。
・「砂蛾家の消失」→館消失ものだ!「意外な遺骸」→童謡見立て殺人だ!とミステリー王道パターンをやりながらも、アワツマ流のおとぼけ風味健在。
・「ねじれた帽子」短気でおせっかいな男と我らが愛一郎のコンビ、落語みたい。
・「三郎町路上」人気女性昆虫学者であるかっこいい姐さんと並んでいると、若い燕に見えなくもない愛一郎。(見えなくもありませんと気を利かせて答える刑事さんも面白かった。)姐さんの機転で咄嗟に一芝居打つとき、事情を察した愛一郎も調子を合わせるのだが、そういうとき意外と調子に乗りすぎるタイプであることもここで明かされる。
・「藁の猫」「珠洲子の装い」舞台は片や美術展会場、片や劇場なのだが、愛一郎の登場シーンは、よく一緒にいる撮影仲間とふたりで壁を熱心に眺めているところ、というのが面白い。化石か何かが埋まっているのだ。
・「病人に刃物」の出版社は、『狼狽』のあの出版社か?「争う四巨塔」の町が『狼狽』の「黒い霧」事件の町であることは明言されている。ケーキ屋さんいたなあ。-
akikobbさん、たださん、おはようございます。
ブラウン神父が説明下手というのは言葉足らずでした。あまりにも核心ついたことをいきなり言...akikobbさん、たださん、おはようございます。
ブラウン神父が説明下手というのは言葉足らずでした。あまりにも核心ついたことをいきなり言うので「それがどうしたの?」「何?どういうこと?」と周りがオタオタする。それを読んでる私が「もう〜」と焦れてしまうのでした(*´-`)
読みたい本ひと段落したら「童心」読んでみてください♪2022/10/09 -
111108さん、たださん、こんにちは。
さすが、ファンによる解説に勝る物なしですね。ひとりだけ真実がみえているから、周りは振り回されてし...111108さん、たださん、こんにちは。
さすが、ファンによる解説に勝る物なしですね。ひとりだけ真実がみえているから、周りは振り回されてしまうのですよね。
たださんのときめき推理も良いですね♪2022/10/09 -
akikobbさん、111108さん、こんばんは。
そうだったのですね。
でも、ある意味、ブラウン神父の先走りは、天才の裏返しなのかも・・...akikobbさん、111108さん、こんばんは。
そうだったのですね。
でも、ある意味、ブラウン神父の先走りは、天才の裏返しなのかも・・丁寧な解説、ありがとうございます(^_^)2022/10/09
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再読。昭和の香りがする。
リァリティには欠ける。落ちは奇抜のものが多く騙された感が強い。が、読み物としてはそこそこ楽しめるので良い。
人物造形に多少無理のある作品が多い。 -
とにかく面白い。殺人事件なのになぜか喜劇を読んでるような感覚に陥る。定番の名乗りもバリエーション豊富。三易の発祥→三助の発情 亜の言う通り→アニュートーリ 本筋と関係ない遊び心満載。藁の猫に連城三紀彦みを感じつつ、すごく楽しめました。
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とにかく面白いの一言。
どんな結論が導きだされるのかワクワクしながら読んだ。
「ああ!そういうことか!」と何度思ったことか。
不可思議な箇所のある絵、一夜にして消失した合掌造り、タクシーの後部座席に現れた死体、周囲に誰もいないのに刺された男。
明かされた真相に、思わず唸ってしまう短編集。 -
短篇集「藁の猫」「砂蛾家の消失 」「珠洲子の装い」「意外な遺骸」「ねじれた帽子」「争う四巨頭」「三郎町路上」「病人に刃物 」の八作品を収録。
全三短篇集のうちの二作目。個人的に前作と比べると、本作のほうが飲み込みがよく読んでいて楽しかった。トリックとしては、前作から変わらず心理トリックで機械仕掛けはありませんが、些細な出来事が事件の鍵になっていたり、そうだったのか! と思うことが多かったですね。ストーリーの展開もなんとなくわかってきたので、ここでこうなったのかというのがわかるようにもなってきましたし。
今作では、亜愛一郎がどんな人物なのかというのも徐々にわかってきた気がします。基本は前作から変わりませんが、ユーモラスな人物だし、警察を嫌っているし、何かと秘密をかかえてそうですね。
食らったなと思ったのは解説でのネタバレ。作品上の楽しみは奪われないけれど、その秘密(かどうかはまだわかりませんが)を暴露されたので、久々にいらっときました。奪われないと思うかどうかは作者次第なので、そこのところは勝手に判断せず、読者に委ねてから書いて欲しかったです。 -
亜愛一郎、ほんっとうにカッコいいんだか悪いんだか分からないよ……って、そこが魅力なのか? しかしせめて、推理するときに白眼むくのだけはやめてくれ(笑)。
お気に入りの一作は「藁の猫」。これは「謎」が一番魅力的。「絵の中に見出される不思議」ということで一見日常の謎のようなのだけれど、これが発展して……いやいや、これ以上は言えまい。
他にも見立て殺人を扱った「意外な遺骸」、なかなかにお茶目?な「争う四巨頭」などバラエティ盛りだくさん。間違いなくお薦めのシリーズ。 -
連作短編ミステリ・亜愛一郎3部作第2作
読了日:2006.04.25
分 類:連作短編
ページ:342P
値 段:600円
発行日:1982年角川書店、1997年6月発行
出版社:創元推理文庫
評 定:★★★+
●作品データ●
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主人公 :亜 愛一郎
語り口 :3人称
ジャンル:ミステリ
対 象 :一般向け
雰囲気 :パズル的要素有、のんびり
結 末 :1話1事件
解 説 :田中 芳樹
カバーイラスト:松尾 かおる
カバーデザイン:小倉 敏夫
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---【100字紹介】---------------------
色白で端正な顔立ち、身につけるものから足の爪先まで
ビシッと決めた優男。ところが何か行動を起こすや
忽ちズッコケる。容姿は二枚目、立居振舞は三枚目という
カメラマン亜愛一郎が出会う
軽いノリの連作短編ミステリ
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●収録作品一覧
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第1話 藁の猫
第2話 砂蛾家の消失
第3話 珠洲子の装い
第4話 意外な遺骸
第5話 ねじれた帽子
第6話 争う四巨頭
第7話 三郎町路上
第8話 病人に刃物
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さて、泡坂妻夫のデビュー作「DL2号機事件」を含む「亜愛一郎の狼狽」に続く、亜愛一郎連作短編の第2集です。
クラシカルな推理小説の雰囲気を踏襲した前作から引き続き、ゆったりした時間の流れるあの古きよき時代?を思い起こされる古典系ミステリ。ただし、前作よりも亜愛一郎、絶好調!?もっともっと砕けたようなお話が多いです。というか、非現実的に輪をかけたような…?思わず「それはないだろ!」と突っ込みを入れたくなること必至。でも面白い。なんだそりゃ!と思いつつ、この世界ならま、いっか!と許せるような。亜愛一郎というのはそういうキャラなのです。
ちなみに主人公・亜愛一郎(あ・あいいちろう)のことをもう一度、書きますと。容姿端麗・頭脳明晰・長身でお洒落にキメた青年カメラマン…なのに、運動神経はまるでなしで何だか情けなーいという、現在ではそれなりにお約束?かもしれないけれど、とても魅力的なキャラであります。
解説はあの田中芳樹。この人にここまで言わせるか、泡坂妻夫!…と思わず嘆息してみました。田中芳樹のキャラがこういうものだったとは、ちょっと意外です(そっち?)。
軽い気持ちで軽いミステリを読みたい方へ。
●菜の花の独断と偏見による評定●
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文章・描写 :★★★
展開・結末 :★★★
キャラクタ :★★★+
独 自 性 :★★★
読 後 感 :★★★
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菜の花の一押しキャラ…亜 愛一郎
「あんたプロだべ」 (北湯の音造)
もう以前読んだ記憶が、全くないのですが、「転倒」は、ゲスト役の個性がすごいのですね。楽しみ♪
「意...
もう以前読んだ記憶が、全くないのですが、「転倒」は、ゲスト役の個性がすごいのですね。楽しみ♪
「意外な遺骸」は、タイトルが既に回文で面白そうですし、虫博士響子姉さんは、どうしても魞沢くんを思い出してしまいます。
第二弾だけあって、泡坂妻夫がノリノリで?書いてる感じがして楽しいです!
虫博士の響子...
第二弾だけあって、泡坂妻夫がノリノリで?書いてる感じがして楽しいです!
虫博士の響子姉さんは、魞沢くんとは真逆のバリバリキャラで亜愛一郎との掛け合いが面白いですよ。