ラヴクラフト全集 (2) (創元推理文庫 (523‐2)) (創元推理文庫 523-2)
- 東京創元社 (1976年8月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488523022
作品紹介・あらすじ
宇宙的恐怖にみちた暗黒世界への鍵ともいうべき作品「クトゥルフの呼び声」「エーリッヒ・ツァンの音楽」魔神の秘密を知った青年を襲う恐るべき出来事を描いた傑作長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」を収録。
収録作品
「クトゥルフの呼び声」 「エーリッヒ・ツァンの音楽」 「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」
感想・レビュー・書評
-
クラスメイトが貸してくれた2冊目のラヴクラフトですが実はもう1冊ラブクラフトを読破しています。
全ての全集を読んだ訳ではありませんのでお詳しいファンの方に怒られるかもしれないですがお話のパターンが見えて来ました。
①海から異形の者がやって来て、それを見た人間の気がおかしくなってしまい周りも巻き込んで最終的にはドギャーン!!
②異形の者に出会ってしまったり儀式に出くわして気がおかしくなり精神病院に入れられる率が高い。
③身内とか知人の遺品の中に訳の分からない文献を見つけてしまい、気になって調べてるうちにドギャーン!!
④怪しい建物の地下や未開の地の奥はろくな事がない。
⑤何パターンもある呪文が、イアー!とかテケリ・リ!!とかどれもちょっと笑える
⑥ラヴクラフト氏、恐らく犬好き。
⑦船乗りはたいていろくな目に合わない。
これだけではあまりにもクトゥルフ神話に失礼なので、ざっと簡単にクトゥルフ神話の触りだけまとめてみました。
異形のものは太古に地球を支配しており、現在は姿を消しています。滅多に現れないのですがたまに人類と接触してしまい、その人や周りにいた人を狂わせてしまいます。
クトゥルフ神話と言えば邪神と呼ばれる異形の存在が欠かせないらしいのですが、神話の名を冠した「クトゥルフ」が有名だそうで、彼(彼女かも)はかつて地球を支配していたのですが、すったもんだあって(邪神同士の戦いとか)今は南太平洋の海中深くに沈んでいる古代都市『ルルイエ』でおやすみしています。
クトゥルフさんはタコの頭にイカの足が生えた顔、カギ爪の付いた手足にぬめぬめした鱗が身体にビッシリというお姿。このクトゥルフさんの思念派に当てられて、悪夢を見たり精神錯乱を起こした人が現れてどギャーン!となるみたいです。
お仲間の邪神にかの有名なニャルラトホテプさんがいらっしゃるようですが、3冊しか読んでいない私の理解はここまでです。
ラヴクラフトの作中ではこれらに当てられたり、出会ってしまったり、未開の地でうっかり古代都市に足を踏み入れたりしてしまったり、クトゥルフを神とするクトゥルフ教団の儀式の痕跡を見つけてしまったりして大変な目に合っているようです。
さて、軽く前知識も入ったのでこれでお世話になっているultramanさんに教えて頂いたクトゥルフ神話をベースにした『魔界水滸伝』をより楽しめます!
実は並行して読んでいたのですが、もう面白くてワクワクしてます。
いあー!!! -
独特な世界観を持つ怪奇小説家、ラヴクラフト全集の第2巻です。
短編が多い中、長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」を収録しています。
じっくりと狂気が語られ、読者を暗い深淵へ導きます。
ラヴクラフトを楽しむためには、逞しい想像・妄想力が欲しいものです。
第3巻にも期待します。 -
"クトゥルフの呼び声"というタイトルは有名だが、話自体はさほど長くない割に読みずらかった。叔父の資料を中心とした情報収集の話が主で、退屈に感じた。悪魔的儀式のシーンや、終盤の石柱の台座の扉を開けてからの話は面白かった。他者が死んだり狂っていく中で、ヨハンソンの行動力が凄まじい。
"エーリッヒ・ツァンの音楽"は映像化して欲しあくらい光景がありありと思い浮かべられ、奇怪であり、読みやすかった。
"チャールズ・ウォードの奇怪な事件"は落ちが分かってしまっていたので微妙。しかし、医師の根気というか、活躍が凄すぎて笑った。
フングルイ・ムグルウナフー・クトゥルフ・ル・リエー・ウガ=ナグル・フタグン
(死せるクトゥルフが、ル・リエーの家で、夢見ながら待っている。)p28 -
①クトゥルフの呼び声
亡くなった大伯父の遺品を整理していたわたしは、不気味な存在が描かれた粘土板とカルト教団に関する資料を見つける。追跡調査をする内に、ある海難事件の記事を目にし――。
TRPG手引書の題名に選ばれる程のラヴクラフトの代表作。短編ながらも物語と世界観は濃密。そのため、のめり込み過ぎてロールに失敗すれば、正気度を減らされること必至だろう。
②エーリッヒ・ツァンの音楽
かつて借りていた下宿で、わたしはエーリッヒ・ツァンというヴィオラ弾きに出会った。彼の演奏に魅了されたわたしは彼と懇意になろうとしたが、彼は何かに怯えているようで――。
終盤の勢いに息が詰まりそうになる、幻想的なホラー。わたしは一体どこに迷い込んでいたのだろうか。
③チャールズ・ウォードの奇怪な事件
精神病院の病室という密室から姿を消した患者、チャールズ・ウォード。彼は何故に精神病院に入ることになったのか。そして、彼はどのようにして姿を消したのか――。
やや冗長ながらも読み応えのある、ホラーというよりサスペンス風味のファンタジー。探索者、魔術、魔道書、異形の存在、とTRPGに必要な要素が織り込まれているので、本格派なシナリオを作りたいと思っている人には、とても参考になるだろう。
なお、これが初めてヨグ=ソトースの名が出た作品。 -
元となった「ラヴクラフト傑作集2」は、
ボロボロになるまで読み込んでいました。
なのでこの本は再読の再読。
・クトゥルフの呼び声
大伯父の残したものを調べることで、
知ってしまった宇宙からきた恐怖の神々の存在。
未知なる名状しがたきものから追われる恐怖!
・エーリッヒ・ツァンの音楽
禁断の曲を奏でたことの悲劇か?
それとも、その演奏を未知なるものに愛でられたのか?
・チャールズ・ウォードの奇怪な事件
不可思議なる先祖を調べることにより、
後戻りできない運命となる青年と、救おうとする医師。
クライマックスの対決は息をのむ!
作者の創造力が毒々しく花開く作品集です。
風景や人物の描写の素晴らしさの中に潜む、恐怖。
じわじわと忍び寄ってくるけど、読むのがやめられない! -
第2巻。
収録作で最も有名なのは『クトゥルフの呼び声』だろう。最初に読んだときは衝撃だった。
2巻の大半を占める『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』は、読み返すたびに、冒険小説のように感じてしまう。欧米のホラーは怪奇現象に対して『立ち向かう』『戦う』という傾向が強いせいだろうか。
時代が下って現在に近くなると、米国のホラーは『物理的に危害を加えられる』方向に進む気がする。文化的な違いが垣間見えて面白い。 -
引越しなどで散逸していた創元推理文庫のラブクラフト全集を、再度買い直した。2巻には、「クトゥルフの呼び声」、他2篇が採録されている。
この中で最も気に入ったのは、中編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」である。怪しげな古代魔術に魅入られて次第に変貌を遂げていく、主人公。
苦労しながらも、彼の「ゴール」に向かって前進していく過程は、ちょっと謎解きと似た面白さがある。
また、細部まで作りこまれた世界観がたまらないのと同時に、古代探求に熱中する主人公の姿に、ある種の共感を覚えてしまう。(決して、こうなりたいというわけではないが・・・あしからず)。 -
冥界や謎の神話、黒魔術的要素を含んだようなお話勢揃い。時々、スゴイ眠気に襲われる時がありますが、何故か読むのをやめられない。しっかり集中して読まないと訳分からなくなりますが、分かると不思議な面白さ。癖になる。
-
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/765289
『クトゥルフの呼び声 』収録の全集第2巻。 -
やはり暗黒小説。面白いのだが、前巻同様読むのに時間がかかる。
AIまだまだ勉強中なんですが、そうなんですか!今のうち荒稼ぎしといてもろて笑
AIまだまだ勉強中なんですが、そうなんですか!今のうち荒稼ぎしといてもろて笑