日本怪奇小説傑作集 2 (創元推理文庫)

制作 : 紀田 順一郎  東 雅夫 
  • 東京創元社
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本棚登録 : 123
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488564025

感想・レビュー・書評

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  • 有名どころの作家さんを色々読めて楽しい!今まで読んだコト無い人や、まさかの人が怪奇小説かいてたりとか、イロイロお得です。
    一人一人の作家さんの紹介文も、読むと興味を唆られる本の名前が出てきて、メモして、どんどん読みたい本が増えていく無限ループ。
    本の中身もゾッとするお話からホロリと来るお話まで、いろいろあって楽しかった。

  • 基本的にどれも面白いお話しでした。
    特に印象に残っているのが横溝正史の「かいやぐら物語」と山本周五郎の「その木戸を通って」。
    かいやぐら物語は怪奇小説なのに情景描写がとても綺麗でそれがまた怪しい魅力を醸し出していました。
    その木戸を通っては記憶喪失の女性と結婚し子を設けるが、記憶を徐々に思い出した妻が出ていくお話し。
    記憶を徐々に思い出すので変わっていく妻に恐怖を覚えるが、それよりも妻が記憶を思い出し出て行ってしまった後、主人公の妻を想う気持ちがとても切なかったです。

  • (借.渋谷区立図書館)
    2巻目は昭和10年から36年に発表された作品。こうやって年代順に読んで行くと、東雅夫氏の解説にもある通り何となくその時代を感じられるようだ。個人的には1巻のほうが好き。だんだん作品としてまとまりが感じられなくなるような気がする(作者毎、作品毎の差異はあるが)。それが不安を感じさせより怪異を感じられるような効果といえばそうなのだが…
    その辺が紀田順一郎氏の序文に書かれている「日本怪奇小説の独自性」云々ということなのだろう。

  • <閲覧スタッフより>

    --------------------------------------
    所在記号:文庫/913.6/ニホ
    資料番号:10245965
    --------------------------------------

  • 日本の怪奇小説は、時代が下るにつれ西洋の作品の色濃い影響のもと、題材手法ともに徐々に変化をとげてきた。現在、海外でも受容され得るような普遍性を備えていることは注目すべきであろう。さらに表面上の類似性を超えた、日本の作品独自の雰囲気が存在しており、ジャンルとしての隆盛ぶりにおいても、欧米をしのぐものがある。第2巻では戦中・戦後初期の傑作16編を厳選した。(裏表紙)

    古の怪奇小説の読みにくさったら。
    癖になるのとそうでないのとの違いは、単純に好みの問題なんだろうと思います(時代小説は苦手)。
    久生十蘭 中島敦 遠藤周作

  • 『妖翳記』が一番好き。怪しい美女とそれに囚われどんどん精神が蝕まれていく主人公の様が良かった。

    同じく人間の執着と狂気を描いてる『人間華』と、切なさと爽やかさのようなものが残る『その木戸を通って』も好きです。

  • じめじめしている作品が多かった印象です。

    「妖翳記」
    単純に面白く読めました。主人公がどんどん女にはまっていく感じなど、新鮮でした。
    「その木戸を通って」
    ホラーではないですが、幻想的でかなり切なかったです。

    この2つが印象に残りました。

  • 怪奇小説ではないが、山本周五郎が何と言っても良かった。著者お得意の人情小説。

    一方正統派怪奇小説では、「逗子物語」かな。住いが近いせいもあり、 引き込まれた。
    その他でも、怖いだけでなく、読ませる作品が多かった。

  • 特に良かったのは次の三編。

    横溝正史「かいやぐら物語」 - 語り手と月夜の浜辺のまばゆいようなひんやりとした美しさと、怪談の結末に漂う腐臭の対比がよかった。横溝正史って「スケキヨの人」ぐらいにしか知らないんだけれど、こういう怪奇幻想物はもっと読んでみたい。

    幸田露伴「幻談」 - 28ページなのに最初の10ページが山と釣りの蘊蓄。やっと話が始まったと思ったら、とても微妙なうっすらとした怖さ。「甘くなくておいしい」お菓子のような良小品だった。

    久生十蘭「妖翳記」 - 冒頭ではごくまともだった男がツンデレ系お姫様に翻弄されて、謎の理屈にのっとって転落していく様がナイス。

  • 「人花」城昌幸、「かいやぐら物語」横溝正史、「海蛇」西尾正、「逗子物語」橘外男、「鬼啾」角田喜久雄、「幻談」幸田露伴、「妖翳記」久生十蘭、「怪談宋公館」火野葦平、「夢」三橋一夫、「木乃伊」中島敦、「人間華」山田風太郎、「復讐」三島由紀夫、「黒髪変化」円地文子、「その木戸を通って」山本周五郎、「蜘蛛」遠藤周作、「猫の泉」日影丈吉所収。
    「蜘蛛」は読んだことありましたが、何度読んでもやはり怖い…。

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