鳥籠の家 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 143
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488565077

作品紹介・あらすじ

豪商天鵺家の跡継ぎ、鷹丸の遊び相手として迎え入れられた少女茜。だが、そこは奇妙な屋敷だった。謎めいたしきたりの数々、鳥女と呼ばれる守り神……。ようやく慣れてきた矢先、屋敷の背後の黒い森から鷹丸の命を狙って化物が襲撃してくる。それは、かつて魔物に捧げられた天鵺家の揚羽姫の怨霊だった。一族を縛る負の鎖を断ち切るため、茜と鷹丸は黒い森へ向かう。〈妖怪の子預かります〉シリーズで人気の著者の時代ファンタジイ。『鵺の家』改題文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 嫡男以外の全てを犠牲にして家を存続させてきた天鵺家。その絡繰りを知った茜と現在の嫡男・鷹丸は、因縁を断ち切ろうと行動する。

    人の尊厳を踏みにじり、他者を道具として犠牲にする大人たちの打算は、純粋で誠実な心をもった子どもたちに打ち砕かれる。

    誰かの犠牲のうえに成り立つ幸福を疑う心は大切だ。
    ウィンウィンはなかなか難しいのだけれども。

  • 禍々しい森と呪われた旧家。呪術と魔物。上質なホラーでした。前半は不気味さのある家に子息の遊び相手として迎え入れられた少女の視点で描かれます。中盤、ある儀式を境にホラーの度合いが増し、そこから最後までは一気読みでした。なんていうか、怖いもの見たさもあって読むのを止められない。

  • やっぱり廣嶋さんのファンタジー好きだなぁ。
    今回はホラーちっくで、そわそわしつつ、でも子供たちの頑張りにわくわくもする。
    ふたりがとても生き生きしていて、弱さを受け入れる強さと、ひとを想うやさしさがあって、とてもとても好き。
    ふたりは、鳥籠の家は、これから自由に羽ばたいていくんだろう。自由は大変で苦しいときもあるけれど。でもふたりならきっと大丈夫。
    (でもふたりのこれからももう少し見守りたかった…!とも思う)

    個人的に千里がせつなかったな。
    雛里と揚羽姫が、素敵な世界で目が覚めますように。

  • ある家の呪いと因習を子供たちが断ち切ろうとする物語。
    さすが廣嶋玲子さんなだけあって読みやすく、子供の目線で描かれる恐怖は大人でも身震いしてしまうほど!
    終盤まで夢中になって読んでしまいましたが、肝心のラストは「えっここで終わり?」感が否めず……。
    とても面白かっただけに、ちょっと残念な気持ちになりました。続きが欲しいよ~!

  • 廣嶋さんの作品としては珍しい作品ですかね
    面白かったです
    過去の因縁からのプロットは流石に良くできていますよね

  • 『鵺の家』改題文庫化

  • ホラー、ファンタジー。
    まあ良いんだけど、なんか物足りない感じ。
    キャラクターに魅力がない?
    いろいろ消化できないうちにどんどん話が進んでいってなんとなく終わったような。
    でも雰囲気は良いし、読み進むのも苦じゃなかった。

  • YA。
    時代ファンタジーとホラー。
    創元推理文庫でYAってあるんだね。
    天鵺家の面々がよかった。ちょっとズレた父親の愛情とか。

  • タイトル変わる前の鵺の家より読みました。
    鵺の家では表紙から少しホラー感が出ていたので想像はつきました(⌒‐⌒)
    静江の事を鷹丸が知るとどうなるのかそこの親子的な場面もちょっと読んでみたかったです(⌒‐⌒)
    雛里も揚羽姫も救われてよかったです!二人とも幸せな場所に行き次の人生はたくさん愛される存在であってほしいです(*´ω`*)

  • ちょっと怖いんですけど、天鵺家のドロドロとした因習を切り裂く茜の存在が救い。優しくて強くて素晴らしい。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。『水妖の森』で第4回ジュニア冒険小説大賞、『狐霊の檻』で第34回うつのみやこども賞受賞。作品に『送り人の娘』、『おっちょこ魔女先生』、『盗角妖伝』、「怪奇漢方桃印」シリーズ、「秘密に満ちた魔石館」シリーズ、「十年屋」シリーズ、「鬼遊び」シリーズ、「妖怪の子預かります」シリーズなどがある。

「2023年 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂1・2・3(3冊セット)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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