- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488608033
感想・レビュー・書評
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【毒ガス帯(地球最後の日)】トイレをどうしていたのか考えると気になって寝られなくなっちゃう
コナン・ドイルのチャレンジャー教授シリーズ。
私自身の本作品の初読は小学校の図書室の児童向け翻訳で(武田武彦訳)。
私はミステリーよりSFの方が好きだったので、多分これがドイルの初読になると思います。
その本には他にホームズ作品も収録されていたようですが、全く記憶にありません。
だから私の読書歴を顧みると、コナン・ドイルといえばホームズよりもチャレンジャー教授、というのが初期設定でした。
それがいつの間にか長い間チャレンジャー教授はじめドイルのSF作品のことを失念していました。
最近ふと思い出してドイルのSF作品を読んでみようと思ったわけです。
私は引きこもりの性質があるので、幼い時からなぜか籠城戦というシチュエーションに燃えました。
その最高峰がジョン・ウインダムの『トリフィド』でしょう。
この『地球さいごの日』も、毒ガスが充満する世界で酸素ボンベを部屋に持ち込んで籠城するというシチュエーションが面白く、記憶に残っていたものです。
しかしトイレが気になる年代になった今、飲食はともかくトイレはどうしたんだと気になって仕方ありません。
夢より現実が優先されます。年を取るのは辛いものです。
https://sfklubo.net/the_poison_belt/
https://sfkid.seesaa.net/article/480969829.html -
1913年の作品。
失われた世界の登場人物たちが再び活躍します。
今回は中編短編が3作という構成。
チャレンジャ教授は相変わらずですが、他のマローンたちが教授の扱い方を心得てきたのが面白いです。
SFとしてはやっぱり古さを感じますが、それ以上にそんな展開でいいのかよって気分になります。もう少し思考実験というか、SFとして突き詰めて欲しかったなぁと思ったり。
短編のほうが面白かったかな。 -
チャレンジャー教授もの。冒険小説というより、完全なSF小説。短編集みたいな形になっていますが、表題作の毒ガス帯はそうでもなく、またそれはとても興味深くかつ面白い作品です。いったいどうやって元に戻るのか? それを考えつつ読んでいましたが、まさかまさかでしたからねぇ。
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チャレンジャー教授シリーズ第二作。毒ガス帯(中篇?)に短編が二個くっついた構成。相変わらずアレな教授たち。この時代にコレ(毒ガス帯)は新鮮だっただろうなあと、感心させられる。主人公達の動揺を観察するのもなかなかおもしろい。だが本当のお気に入りは短編の「分解機」で、オチそれ自体よりも、そのチャレンジャー教授の予想しなかった行動にしばらく心理分析が止まらなかった。アンタそういう人やったんかー!行動の是非はおいておくとしても、あの愉快っぷりからは想像しなかった面であった。うぅむ、見せ場だけ持っていくとマローン君が可哀想ですよ、チャレンジャー教授。ちなみにこっちは納得してSFに分類している。