- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784494007509
感想・レビュー・書評
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絵本専門店の方に絶賛オススメされて買ってみました。英語圏の作者が、第二言語で書かれている作品。第二言語でこれだけの表現が出来るって、すごい・・・。
ヒロシマの平和資料館の資料の写真と、その持ち主にまつわるお話でつづられる絵本。原発問題が騒がれる今読むことには、意味があると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
胸にズシン!と来る、重量級の本だ。8月6日の朝8時15分に、広島で罪のない人々がどんな目に合わされることになったのか、その事例が見開き1ページ1ページの中に語られる。語るは、訳がわからない内に生きることを突然断たれた人々の遺品たち。14の見開きページから、忘れないでと声が聞こえるようだ。絵本という媒体を考えた時、この企画の思いきりとそこに込められた想いを感じる。文章と写真の二方向より語られることから、若い人々は何を感じるのだろう。涙で焦点が曇ることなく冷静に読めるが、その内容は胸に落ちて忘れることはないだろう。
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戦争はいけん!原爆はいけん!平和がいいに決まってる!
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遺品という言葉で片付けてはいけない、アーサー・ビナードさんの書かれる「かたりべ」がぴったり。
決して多くない文章で、こんなにも多くのことを語れるのは、詩人でもあるアーサー・ビナードさんだからでしょう。
どの写真も、美しいといってもいいくらいなのだけど、ぐぅーーーと胸の奥の奥が痛くなります。 -
絵本は目標百冊にいれないつもりだったけど、
これはちょっと特別。
人間ってこういう風に死んじゃだめだ。
特に子供は。
『わたしのいもうと』以来の衝撃。 -
原爆の絵本です。
原爆資料館に収められている、資料たちが8月6日の日のことを語ります。
表紙の写真は、米軍の捕虜を捕らえていた牢屋の鍵だそうです。
ピカアアアアアアと 光ったら もう
とじこめられた ヘイタイも
とじこめた ヘイタイも おなじ。
静かに、語られる言葉は多くのことを教えて、考えさせてくれるようです。 -
もともと、アメリカ人にして日本人以上に日本語の達人として尊敬していたアーサー。
核を支配するアメリカの市民でありながら、世界最強のホワイトハウスのプロパガンダにもまけずに、核の本質を見抜き、広島で出会った遺品たちを通じて、日常のことばから現在への問いかけをしてくる。
中学生の制帽に、勉強することの本質、世の中を観て、考え、自分をしっかり確立していくためにこそ、「勉強」があること、つまり基本的人権としての学習権に思いを通じさせる。
この作品は、多くの子どもたちばかりでなく、大人にも読んでもらいたいものだ。