ガリガリ君の秘密: 赤城乳業・躍進を支える「言える化」

著者 :
  • 日経BPM(日本経済新聞出版本部)
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532198985

感想・レビュー・書評

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  • 抜群に面白かったです。根強い人気でロングセラーとなった「ガリガリ君」で有名な赤城乳業成長の秘密を紐解くノンフィクションのビジネス書。著書は『見える化』で知られるベテランの経営コンサルタント遠藤功さん。その遠藤さんが、赤城乳業の前社長・井上秀樹さんの言葉「言える化」にこそ同社躍進の核心と考え、タイトルになりました。

    文庫版は、2013年に刊行された単行本から5年後、社長が代替わりしながらも成長を続ける今についても触れながら、取材当時と変わったところ・変わらないところに言及していて一層興味深い内容になりました。

  • ガリガリくん(赤城乳業)は若手に責任を与えてしっかり成長させていく会社であるとわかった。
    4Sではなく5S、もう一つのSは礼儀正しさやモラルといった「しつけ」のS
    失敗に罰を与えることで引きづらずに次に進ませる
    「ゆるさ」は決して「甘さ」ではない。挑戦や失敗には寛容だが、手抜きや物真似は許さない。

    タイトルにもあるように積極的に若手が意見をし上司が背中を押す。チームという言葉が似合う

  • 面白い。赤城乳業の躍進の理由が知れて良かった。

  • 言わずと知れた「ガリガリ君」の会社だが、はじめの数ページを読んだ限りにおいては、古くからの日本的な企業という感じがした。

    だが読み進めていくと、マーケティング・リサーチはきっちりやっているし、工場の品質管理は製薬会社並であるという。

    さらに、何事にも挑戦していく姿勢は、さながらアメリカのベンチャーのようである。

    つまり、赤城乳業は伝統的な日本的企業でありながら、ベンチャー精神に富み、さらにはサイエンスの要素もあるという、さまざまな顔を持つ企業であるというのが、本書からのイメージだ。

    一方で、「ガリガリ君」以外に強いブランドはあるかというと、必ずしもそうではない。ここは課題だろう。

  • ガリガリ君の会社?と少し気になり購入。
    読みやすく一気に読み切ったものの、何ヵ所かツッコミたくなる内容でした。
    若手が役員にももの言える環境とあったが、会議では結局発言しやすいように役員が退席していたり、巻末には実際言えない部分も残っており、本書で言える化が明確に書かれた事で目指すところとして定着した、というような記載があった。
    また、失敗を恐れないよう人事考課と切り分ける仕組みとあるが、失敗は審議され過失があればペナルティの罰金を課せられるという。
    チャレンジしても失敗したらペナルティ食らうやん、とシンプルに思ったけど、よく考えれば数千万の損失や、本文に記載あった1億円のような損失を出しても、数万だけのペナルティというのは素晴らしく寛容なのかもしれない。
    とにかく若手の起用や、成長の機会を与える会社なのだということは、本書を通してよくわかった。
    読み終わって、何だか無性にガリガリ君を食べたくなった。

  • 「見える化」「現場力」の遠藤功が「言える化」をキーワードにガリガリ君の赤城乳業を紐解いた一冊。
    日本にいる時は冷凍庫に必ず4~5本はガリガリ君が入っているほどのファンなので、表紙のイラストを見てジャケ買いした一冊ではあるものの、「強小カンパニー」である赤城乳業って面白い会社だなとも思った。
    あのコンポタの裏側も興味深かった。

  • 【再読】久しぶりに再読してみた、社内教育のしくみや組織構築の考え方がITベンチャーに似ていると再認識。赤城乳業のサイトをチラっと見たらコロナ渦の今年も、ガリガリ君のコラボがズラっと並んでいて、勢いはまだまだ止まらなさそうに思えた。

  • これは企業の、経営術を学ぶにはとても良い本
    どうしたら風通しの良い会社にできるのか、経営者とはどうあるべきか、などなどの具体例が散りばめられてます
    言える化や遊び心のある社風は一朝一夕に作れるものではありません
    口で言うだけでは伝わりません 社員に、特に若手に責任を持たせて何をさせるかで成長を促す
    簡単にできることではありません

  • おすすめ。面白い。綿密にかつ長期的に取材して書いているせいか、わかりやすい形でビジネス成功事例を表現している。真似できないから公開していると言える独特の経営手腕が惜しみなく書かれている。さらに興味をもつことになる。(食べたくはならなかった。)

  • 赤城しぐれに次ぐ商品として1981年発売。
    当初はかき氷を固めただけ。崩れてしまうクレーム。
    金型に液を入れて外側だけ固まった状態で、液状の中味を抜き取る。
    そこにカキ氷を充填する。
    2000年に1億本突破。

    「言える化」「聞ける化」強小企業
     定例会議は役員は最初の一言だけで退出。

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著者プロフィール

遠藤 功(エンドウ イサオ)
株式会社シナ・コーポレーション代表取締役
早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。2020年6月末にローランド・ベルガー会長を退任。同年7月より「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。株式会社ドリーム・アーツ社外取締役。株式会社マザーハウス社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『現場論』『生きている会社 死んでいる会社』(いずれも東洋経済新報社)『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)『ガリガリ君の秘密』(日経ビジネス人文庫)など、ベストセラー書籍多数。

「2022年 『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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