税務署は見ている。 日経プレミアシリーズ

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  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532262099

作品紹介・あらすじ

どこに目をつけて、何を調べるのか-。26年の実務経験を持つ元国税調査官が、豊富なエピソードから語る税務調査の実態。

感想・レビュー・書評

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  • 人として、誠実に、良心を持って仕事をする。 

    もっとコミカルな内容かしら?と読む前は思っていたのですが、
    丁寧で、真摯に税務署の方々のお仕事を説明くださる本でした。

    経理の仕事に携わっているわけではなく、
    税務署と、会社がどのように関わっているのか
    あまりイメージがついていなかったのですが、
    この本を一通り読むと、どのように税を徴収しているのかを
    把握できました。

    愚直に、自分の良心に照らし合わせて、日々適切に処理をしていく。
    原則にのっとることが、結局はその会社が成長していく方法なのは、
    節税して短期的な金額はプラスでも、
    その姿が、経営者として周囲に与えるイメージが悪く、
    結局プラスマイナスでマイナスに働いていく、
    ということは、一会社員としてわかります。

    人として、誠実に、良心を持って仕事をする。

    この税金をどのように使って行くか、とか分配あたりの
    お役人仕事の本も読んでみたいですね。
    「人事部は見ている。」という本があるとのことですので、
    こちらもチェックしたいと思います。

  • ああ、確かに
    「税務調査があったら何かしらお土産持たせるのがいい。経理なんて人がやることだから100%の出来なんてわけないんだし」
    って昔の職場の顧問税理士(普段の帳票チェックとかはしてないけど毎月顧問料払ってた)が言ってました…ずっと反発してたし何より反りが合わなかったですけど。
    著者がキッパリ「お土産は都市伝説」と言ってるのを鵜呑みにしていいかはわからないけど(迂闊なこと書けないでしょうし)、やっぱり愚直にやるべきことをやって、不正を犯してないなら必要以上に調査にビビらなくていいんだよな、と当たり前のことを再確認。

    飲食店でのチェックのポイントあれこれが興味深かったです。

  • ふむ

  • 税務署には国税庁から法人・個人のあらゆる取引情報等が共有されており、生命保険の払戻金などは把握されている。申告しないと税務署からお尋ねハガキが来る。無申告で副業をやっていることがバレると、3-5年、悪質なら7年前まで遡って追徴税を支払わされる。調査官は人柄も見ているので誠意を持って対応する。逆に「昔のことで覚えてない」「税理士に任せている」「勝手に調べろ」などと言うとムッとさせ調査官魂に火をつけることに。。。

  •  

  • 税務官の目線から書かれた、税のお話。悪者扱いされる税務調査時の税務官がどのような事を考えているのか、またどのような目線で調査しているのかがわかる一冊。あまりない目線なのでとても新鮮で純粋に面白かった。

  • 著者:飯田 真弓[いいだ・まゆみ] 元・国税調査官。税理士、産業カウンセラー、
    装幀:ベターデイズ



    【目次】
    少し長いプロローグ――税務署は何をしているのか [003-017]
    目次 [018-025]


    第0章 税務署の内部では、何をやっているのか 027
    納税相談に訪ねてきたのは、あの……
    税務署には、いろいろな人がやって来る
    最低の税金はいくら払ったらいいんだ?
    署によって、訪れる人にも特徴がある
    確定申告で体調を崩す職員たち
    なぜ還付申告は、あっさりしているのか
    会社員も、一枚のはがきで呼び出される
    できれば担当したくないユーウッな仕事
    「税金はかからない」と言われたつもりだけれど
    お金が入ったら、すべて税金がかかると思ってちょうどいい


    第1章 調査案件はこうして選ばれる 051
    『踊る大捜査線』のベテラン刑事のような人
    調査対象に「選ばれる」三つのステップ
    オレンジ色を見ると嬉しくなる
    無申告のサイドビジネスは、なぜ発覚したのか
    聞きたいことが、調査したいこと
    タレコミをするのは誰か
    「あの会社は、脱税をしている」
    調査されやすい社長のタイプ


    第2章 務署は突然やって来る? 071
    すべては一本の電話から始まる
    応対の態度で方向性は決まる
    日程は変更しても構わない
    その税理士で、本当に大丈夫ですか?
    事前通知なしでも税務署はやって来る
    リョウチョウやトクチョウの調査はあくまで「任意」
    社員の何気ない一言がきっかけになる
    調査官を燃えさせる三つの言葉
    「覚えてるわけないだろ!」でガサに
    「いい人」と思われて損はしない
    「えっ、パソコンの中も見るんですか」
    パソコンも手帳も見せないと、どうなるのか
    よくわかる業界用語入門、あるいは隠語入門
    調査官は帳面ではなく、人柄を見ている


    第3章 調査官はランチ中も見ている 107
    ランチタイムも調査のネタを考える人々
    オーナーだけがレジを打つ店が抱えるリスク
    ランチ価格が一律で、釣銭を積んでいる店は危ない?
    壁に耳あり、隣に調査官あり
    強力な権限を証明するのは
    調査官が訪れるところ、どこでも常にアウェイです
    誰かがやらなければいけない仕事
    企業のホームページは、税務署も見ている
    「税務署=マルサ」ではない
    マルサには誰も抵抗できません
    話を心から聴くということ
    調査先を選ぶのは、いつから?
    最も本腰を入れて調査できるのは、ナナジュウニ
    増差税額の多寡が出世を決める?
    誰が、どうやって幹部候補に選ばれるのか
    権限はあるけれど、危険も多い「トッカン」の仕事
    キャリアが税務署で勤務する場合もある
    調査官はお国のために働いているのか
    なぜ罵声を浴びせられながら働けるのか


    第4章 「お土産」を口にする税理士は危ない 145
    試験組税理士と国税OB税理士
    消えたバイトさんは、いずこ……
    国税OBは税務署に顔がきくのか
    「お土産」という都市伝説に迫る
    不正がなければ、調査官は手ぶらで帰る
    「これくらいならいいよれ」を生む企業体質
    調査官が二度と行きたくない会社とは
    九五パーセントの会社になればいい
    座っていただけで請求された立会料
    顧問税理士と契約書を交わしていますか
    「儲かったら外車を買ったらいいですよ」と言う先生
    税理士と経営者が忘れるのは「社員の目」
    ダッシュボードから出てきたものとは
    反面調査は調査官もできれば避けたい
    感情的になるという作戦は逆効果
    税務調査は第一印象が大切です
    税理士が前に出すぎると、時間をかけて調べたくなる
    税理士にすべてを任せてはいけません
    「何かを隠しているぞ」に切り込むトイレ作戦
    思いもかけない副業が発覚
    聞きたいことを教えてもらえない


    第4章 務署は何のためにあるのか 193
    税務調査もリハーサルが必要
    4W1Hで埋め尽くす
    レジペーパーの打ち直しはどうチェックするか
    同じ過ちを繰り返すと、悪質と見られる
    いくら払うかより、何を間違えたか
    商売人は、必ずしも悪人ではない
    権力で押さえつけるのには無理がある
    税務署は不公平なのか


    あとがき(二〇一三年夏 飯田真弓) [213-217]

  • 税理士という職業柄、このタイトルに惹かれるものを感じ購入しました。
    スラスラと読み進めることができ、あっという間に読破。
    税の専門家ではない一般の納税者からすると、税務調査関連の書籍は読んでも内容が理解し難く、そもそも敷居が高く手に取ることすら躊躇してしまうのではないでしょうか?
    この本の著者は、元調査官で、その後税理士としてご活躍されているとのこと。
    各々の立場から物事を理解されており公平な目線で語っています。
    また、女性ゆえでしょうか?税務調査に関する内容なのに堅苦しい表現が皆無で、その内容がスッと頭に入ってきます。
    税理士はもちろん、一般の納税者にとっても有用な内容の書籍。
    商売をする人全員に手にとっていただきたい書籍です。
    顧問先にもオススメさせていただきます。

  • 読者への偏見も有る、類書は未読だがタイトル勝ちと邪推

  • 2016.03.10 朝活読書サロン みどりこさん

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著者プロフィール

元国税調査官・税理士産業カウンセラー・健康経営アドバイザー 高卒女子初の国家公務員(税務職)として採用され、現場一筋26年、7つの税務署でのべ700件に及ぶ税務調査に従事。2008年、「誰もが活き活きと自分らしい人生を送れる社会を創造したい」という志のもとに退職。 現在は、「おかん税理士」として、法人会、納税協会、税理士会、商工会議所などで講演やセミナーを実施。また産業カウンセラーとしては、企業を対象に、個別カウンセリングほか研修なども実施、働きやすい会社の実現に尽力している。 日本芸術療法学会正会員。一般社団法人日本マインドヘルス協会代表理事。

「2023年 『税務署はやっぱり見ている。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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