- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569679525
感想・レビュー・書評
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カナダは最初からアメリカと仲が良かったわけではない。アメリカはカナダの自立を快く思わない。様々な圧力をかけてくる。
WW"以降、カナダは掲示的、政治的独立を求め、アメリカに対してしばし対峙する。
WW2はカナダを武器供与国にしカナダを工業国にする。
カナダの首相がアメリカの大統領よりも上にいると思っている、感じた時にアメリカ、カナダの関係は崩壊が始まる。 -
カナダ。
悪いイメージはない。というか何も知らないだけかも。
首相が誰かわからないし、ましてやアメリカとどのような外交をしてきたかなど全く知らなかった。
勉強になった。 -
日本は米国との関係で苦労している。しかし、米国との関係で世界で最も苦労しているのはカナダである。日本がこの歴史を学べばきっと役立つと助言
カナダの外務省のビル ピアソンビル
ピアソン 北爆批判演説をアメリカの大学でして、ジョンソン大統領から吊し上げ
アメリカの外交に物申すカナダ、ひたすら追随する日本
トルドー
アメリカと付き合うときには、自分の考えをしっかりと確立することが、必要だ。思想に一貫性を持つことも重要である。見識なく、アメリカの言うことをはいはいと聞いている者は、結局アメリカにバカにされる
アメリカは広く、許容度の高い国だ。しっかりした思想があれば、誰かが、耳を傾け、敬意を払ってくれる。しかし、アメリカと見解を異にするときに、どういうふうに、アメリカ側に伝えるかは、きわめて重要である。個人的チャンネルを使い、ハイレベルに伝わるようにする。両国の差異を無用に公開し緊張を高めることは、避けなければならない
アメリカではどこでも、人が集まれば、自分たちで規則を作り、動かしていくのです。動かす対象が政治なのです。アメリカ人に取り、政治とは自分たちで作るもの、参加するものなのです。その場での民主主義 on spot democracyです。
1812 アメリカ・カナダ戦争
反アメリカを貫いたディフェンベーカー
外交分野には、”良き関係を保ちたいと思う王族同士は決して直接会わずに、よき仲介者を通して意見交換せよ”との格言もある
国連決議なし イラク戦争不参戦というカナダの決断が加米関係に与えた影響について、短期的な関係悪化はあったにせよ、長期的な加米関係には、大きな悪影響を与えていないことがわかる -
集団を集団が説得する場合、、ほぼpoliticalになるんだなぁというのが正直な感想。今回は「アメリカ‐カナダ」の関係ですが、、某通信業界も某鉄道業界も基本、今回の相似系です。。物事を動かすにはUnder water/Undergroundでの動きが全てですね。「謀攻篇(戦わずして勝つ)」そのままですね。
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20年前に書かれた「カナダの教訓」という本を再編集した本である。20年前に出版されたこの本は、当時麻生太郎議員が宮澤喜一首相に進めた本でもある。カナダはアメリカの隣国で、圧力も大きいにもかかわらず、アメリカのなし崩し的な正論にきっぱりとノーをいう歴史を持ち、現在は、アメリカの最も信頼出来るパートナーのうちの1国になっている。対米従属の日本の政治家にもカナダを見習って欲しいと思った。ただ、国民の意識が低い結果が民主党の鳩ポッポのような外交力のない首相を生んだのであり、我々もっと外交を学ばなければならない。
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カナダのアメリカとの関係を歴史をもとに検証。
日本と対比して書かれているが、立地条件、過去の戦争を考えると筆者の見解はちょっと行き過ぎの感はあるが、国際的な立ち居地を踏まえて超大国アメリカと接していくエッセンスがある。
日本はアメリカを怒らせず、良好な関係を続けることが政治家の重要なスタンスということであるが、今後自立をしていく上でアメリカとの関係を検証していくことは必要なのかと考えさせてくれた。 -
カナダの教訓
超大国に屈しない外交
「日本外交の目指すべき道が見えてくる。」
「国力は10分の1以下。それでもアメリカの言いなりはならない」とのキャッチフレーズがつけられているが、本書は単に外交だけでなく、
「圧倒的なパワーに対峙する際の個人としての身の処し方」という点でも大いに示唆的。
「都合の悪い正論は、圧力をかけて黙らせる」というのが強者アメリカの姿勢。
それに対し、盲従ではなく、
「多少のコスト負担に妥協はしながらも、自己の信念を貫徹する」のがカナダの姿勢。貫徹の姿勢をブレずに堅持すれば、それに敬意を払う良識派が、必ずアメリカの中から出てきて、力を恃んだ暴走にブレーキをかける作用をする。逆に、何に対しても無定見に盲従する者が得るのは侮辱でしかない。カナダは建国以来の歴史でこのことを学習し続けてきた、と筆者は綴る。
私がここで日本外交のあり方について論じるのは差し控える。しかし、個人の処世術という点でカナダのやり方をよく見てみると、会社において上司と如何に接するか、地域において地元有力者と如何に接するか、こういうケースを考える場合でも、大いに通用するように思える。
両国の外交面でのエピソードを多く紹介しながら、本書は表題の根拠を明示していく。
人はみな、多かれ少なかれ、有形無形の圧力に悩まされながら生きているのではないかと思う。そんな圧力の「うまいかわし方」のヒントを、本書は与えてくれているように思った。 -
孫崎享氏の本は実に読み易い。普通外国語を訳して引用すると非常に読みづらくなるのだが、ほとんど違和感のない文章になっているからだ。
カナダがメキシコと異なった外交をとれた理由が知れる一冊。
それにしても相当カナダに対するアメリカの政治的な圧力が非常に強い。