桜ほうさら(下) (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569764825

感想・レビュー・書評

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  • やはり、宮部みゆきらしく最後は少し毒のある内容だったがなにせ読みやすい。 時代物だが文体はほぼ現代的だからなのか。 途中の挿絵が読みながら心の中に見えてる情景と同じでとても心地よかった! 表紙の絵もやはりいい! 安いドラマとかだったら最後は夫婦にでもなってハッピーエンディングだろうが、それを書かないとこが小説のいいとこで、読み手によってそれぞれ違う読後感を感じることができる。 読んでて心地いい小説だった。 心に残ったフレーズ「人を恨むとくたびれますもの」

  • 笙之介が優しくて可愛くて。世界観が優しい。

  • なんだよ、泣いちゃったよ。

  • 2020/2/20 楽天ブックスより届く。

  • 和香と母親、おつたの関係や会話が良い。
    つんつんしてるけど、なんだかんだで家族だなと思う。

    笙之介と兄や母親との溝は埋まらなかったけど、兄が躊躇してとどめをさせなかった、っていうのが切なかった。
    これまでの自分は死んだ事にして、また新しく笙之介の人生を始めていって欲しいと思う。
    周りの信頼できる優しい人達と一緒に。


    p.202
    笙之介が押し黙っていると、年若い代書屋は優しい目をしてこう続けた。
    「人の心は揺れ動くものだし、何かの拍子にころりと変わることもある。明け方にはこれが正しいと信じていたものが、夕べには色あせて見えることもあるんじゃないか」
    そうですねと、笙之介も応じて別れた。
    若い代書屋の身の上は聞かなかった。だが彼もまた、ただ部屋住みの身で食いっぱぐれたなどのありふれた事情で、町場の暮らしに染まっているわけではなさそうだと感じた。おそらくは笙之介とーー古橋家と似たり寄ったりの経緯があって、家を失い故郷を離れ、江戸に流れ着いた者ではないか。
    若い代書屋の身の上は聞かなかった。だが彼もまた、ただ部屋住みの身で食いっぱぐれたなどのありふれた事情で、町場の暮らしに染まっているわけではなさそうだと感じた。おそらくは笙之介とーー古橋家と似たり寄ったりの経緯があって、家を失い故郷を離れ、江戸に流れ着いた者ではないか。

  • 短編集か!?と思わせるほどのてんこ盛り。
    いや、もうお腹いっぱいなところに持ってきて あま〜い桜餅をお茶請けに出されて、さて、どうしましょうかね。と考えているうちにジェットコースターに乗せられてお化け屋敷を通って泣きながら明るいところに着地した。
    主役がのほほんとしているのに どうしてこんな話が作れるんでしょう?やっぱり、天賦の才ですね。

  • 上巻を読んだら、下巻も読もう!

    去年のお正月(2014年1月1日)に NHK正月時代劇でテレビドラマ化され放送されたんですね。
    見なかった キキ〜ッ ⊂((≧⊥≦))⊃
     → http://www.nhk.or.jp/drama-blog/4170/ 〜 桜ほうさら | ドラマスタッフブログ:NHK - NHKオンライン

    宮部みゆきの本は、ハズレがない。

    2016/02/11 読み始める。3/10 読み終わる。

    内容と目次・著者は → [more]

    桜ほうさら(下) (PHP文芸文庫)

    内容 :
    拐かし、偽文書、家族の闇… ドラマの原作にもなった傑作時代ミステリー。
    上総国搗根藩から江戸へ出てきて、父の死の真相を探り続ける古橋笙之介は、三河屋での奇妙な拐かし事件に巻き込まれる。
    「桜の精」のような少女・和香の協力もあり、事件を解決するのだが。
    ついに父を陥れた偽文書作りの犯人にたどり着いた笙之介。
    絡み合った糸をほぐして明らかになったのは、搗根藩に渦巻く巨大な陰謀だった。
    真相を知った笙之介に魔の手が…。
    心身ともに傷ついた笙之介は、どのような道を選ぶのか。

    御家騒動を描いた武家物でありながら家族小説、青春小説でもある、宮部みゆきの新境地!

    著者 :
    宮部 みゆき

  • 予定調和な終わり方だが、読後感はいい。
    下手な人が書くと退屈で読み進められない話だが、最後まで飽きさせずに読ませる筆力は、名人芸だと思う。

  • 2018年10月11日購入。

  • 父の死の真相を探り続ける笙之介の近辺で起こり続けるミステリアスな事件。そして遂に真実が明るみになったとき、彼が選んだ道とは。切なくも温かい宮部時代小説の新境地。
    人の心は一筋縄ではいかない。誰もが納得いく答えがあるわけではなく、簡単に善悪も決めつけるわけにもいかない。笙之介の結論も詰まるところは、自らの未来の為に選んだ道になるのではないだろうか。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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