- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569830711
感想・レビュー・書評
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歴史的に、反セム主義は欧州社会の底流にあり、厳しい時だしになると伏流水のように吹き出してくる。ナチズムの本質とは人種主義。ヒトラーは血と土の神話に基づいて、優秀なアーリア人種が世界を支配するのは当然というナチズムを展開した。アーリア人は生まれながらに優秀であるkとおが公理なので、ロジックとしては合理的。もちろん科学的でも実証的でもないから、滑稽ムトウな思想だが。
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基礎知識がないとスッと入ってこないけど、ISを排除しても中途情勢が安定しないことと、トランプ政権成立の意味はわかった。
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■中東にイスラム教以外の共通の価値観があるとすれば,それは「部族」。中東の人々は部族を基礎単位として暮らし部族の目で世界を見ている。したがって政治的だけでなく文化的,宗教的にも国境=境界線という発想は乏しい。
・国境を線で規定すること自体近代欧州で生まれたここ150年程度の思想
・ソ連が成立する1922年まで中央アジアに国家はなかった。当然,近代的な民族意識はなく遊牧民には血縁に基づく部族意識,農耕民には定住するオアシスを中心とする地理意識があり両者に共通するのはイスラム教スンニ派という宗教意識だった。 -
元外務省の二人が語る、俯瞰した現代の世界情勢。そのエリアごとに連鎖する変数を読み解く事で、確かな未来を想像させる。国家の欲望はどこに向かっているのか。第四次グレートゲームにおける各国の論理を紐解く。
対話形式で進む本著は、目で追うだけでも知的刺激に溢れ、飽きさせる事がない。しかし、その対話に自分が参加しているような臨場感をもった楽しさは得られない。なぜなら、内容が専門的過ぎ、聞き役に回らざるを得ないからだ。この手の対話本によくある、聞き手が素人、という図式ではなく、専門家同士の対話だ。だからこそ、読む価値があるし、得るものも大きい。そうであるし、専門家同士といっても語るテーマは、よく聞くホットな政治問題であるからだ。
この本では第四次グレートゲームの構図を各国の
現状と利害関係から語る面があると思うが、本来、国家が起こすアクションは、戦前の日本のように、現状がそのままでは立ち行かなくなる追い込まれた状態により、起こるものだと思う。だからこそ、本著にも書かれた、現状を力で変えようとする、中国の論理がわからなくなる。今、追い込まれているのはどの国か。そして、アクションを決断する、決断しやすい元首は。答えは漠然と思い描く事が可能だ。そして、その答え合わせを、本著で試みることは有意義な読書になるだろう。 -
中東、中央アジア、中国の1つの見方を提示してくれていてとても参考になる。鵜呑みにすることなく、自分もこれからウオッチしていきたい。
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【きっかけ】
トランプ現象、テロ頻発、BREXIT等から、歴史の転換についての議論が高まってきている中で、俯瞰として。
【概要】
世界全体で起こっている現象の見方について対談。
【感想】
プレモダン、モダン、ポストモダン、それらの混在という視座から頭の整理にはなった。 -
元外務省の2人による世界情勢論。
TPPが単なる貿易協定ではなく、中国に対するブロック経済の形成にあるという点が一番関心を引いた。
「自由貿易地帯をアジア·太平洋に作って中国を遮断し、日本にとって都合のいい時は中国と交流し輸出を行い、都合の悪いものは入ってこないようにする。」
「TPPとは経済だけではなく、外交安全保障の問題であり、
日·米·豪の三国が枢軸国を作る。
日·米安保体制、米·豪安保体制、日·豪安保体制という軍事同盟を経済でも支える。」 -
気になったコメントが一つ。現首相に低所得層を吸収するカリスマ性があるのだろうか?
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少数言語を除いて2000語 国連加盟国はおよそ200 国民国家を形成できたのは10民族のうち一つだけ
EU ユダヤキリスト教の一神教の伝統(ヘブライズム)、ギリシャ古典哲学の伝統(ヘレニズム)、ローマ法の伝統(ラティニズム)の3つの価値観で結び付けられているキリスト教共同体(コルプス クリスチィアヌス)
トルコを受け入れるのは難しい
あの地域の広告代理店はサウジアラビアが抑えている
新たなジハード拡散の拠点はフェルガナ盆地 (キリギス、タジキスタン、ウズベキスタン)
独でもカトリックのバイエルン地方は食事を楽しむ習慣がある
プロイセン的な美徳は 勤勉、潔癖、服従、そして祖国への愛
独に駐在する商社員の奥さんが何に困っているかというと、ゴミの分別 17種類