幕間(まくあい)のモノローグ

著者 :
  • PHP研究所
3.04
  • (5)
  • (18)
  • (56)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 242
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569848532

作品紹介・あらすじ

ドラマや映画の撮影現場で起こる事件の謎を、ベテラン俳優が時に厳しく、時にやさしく解き明かしていく。著者渾身の連作ミステリー

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 芸能界で生きるものたちのさまざまな「業」がひしひしと伝わってくる。

    連作短編になっているので、頭を切り替えて読むのにちょっと疲れる感あり。

    現実…かと思われるさまざまな事件やトラブルの波に正直戸惑う。
    南雲は、いったい何者か⁇と感じさせる。
    俳優=心理学者なのか…。

  • ベテラン俳優でアクターズスクールの講師も務める南雲草介と、元警察官という異色の経歴を持つマネージャー・友寄栄支のコンビが謎を解く、8章の連作短編集。


    カメラの前でいくつもの顔を演じるには、人間の生々しい感情の動きと、無意識に取る身体の動きを知って演技に活かす能力が必要なのだろう。
    マネージャーで元警察官の友寄が推理担当、謎解きの答えをアウトプットするのは表現に長けた南雲が担当というのも面白い。
    コンビ誕生のきっかけが脳梗塞で、高性能眼鏡を通して手がかりを得るというのは、ちと無理やりな気もするけれど…

    「殺陣の向こう側」「汚れ役の歌」「黒い代役」「白紙の応援歌」が良かった。

    『つながりません』と今作を見るに、芸能界を舞台にしたシリーズを模索中かも?

  • 「教場」の俳優判と言える作品ですね

  • 人気シリーズ教場の俳優バージョンという立て付けなんだが、どうもしっくりこない感じ。謎解きを軸にするならやはり舞台もそれに近い設定が必要だということ。オチももう一押しずつ欲しかった。


  • 幕間のモノローグ/長岡弘樹

    読みました。
    ドラマの撮影中に起こる様々な事件。
    その事件を次々と解き明かす俳優。
    役者達の演技に隠された謎と、
    謎を解き明かす俳優の秘密の物語。

  • 俳優養成所を舞台にした8編からなる連作短編集。
    ベテラン俳優でもあり、養成所の講師も勤める南雲草介が養成所で出会った若手俳優たちの身近な謎を解決していく。
    他の方のレビューにもあるように、完全に「教場」の俳優版。
    しかし、南雲に風間のようなカリスマ性もなく、全編通して、中途半端な設定のような気がした。
    普段の短編がいつも秀逸なだけに、ちょっと残念。

  • 設定を変えた教場ですね。
    少し無理があるように感じました。
    面白い事は面白いですけどね。

  • 『教場』が好きで読んでみましたが謎を解決するのが警察から俳優に代わったミステリーにしか思えない。
    シリーズ化しそうな感じがするけど…。

  • 長岡弘樹の最新作は、風間教場を彷彿とさせる俳優の卵を教える謎多き俳優南雲を主人公に教え子のサイドストーリーの短編8編という内容でした。
    さすがの人間模様を赤裸々に映し出す描写が、どの短編でもいかんなく発揮されており、鋭い洞察力で真相を見抜いていく南雲の姿がなかなか面白かったです!

  • 【収録作品】沈黙のスピーチ/一拍遅れのプロローグ/殺陣の向こう側/汚れ役の歌/黒い代役/白紙の応援歌/湿った密室/歪んだ凶弾/一拍早いエピローグ/ヘッドボイスの行方 
    *業界ものとしては突っ込んだ内幕が書かれているわけでもなく、ミステリとしては比較的素直。南雲の立ち位置も微妙で、「教場」シリーズのようなキレは感じられない。

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1969年山形県生まれ。筑波大学第一学群社会学類卒業。2003年「真夏の車」で小説推理新人賞を受賞し、05年『陽だまりの偽り』でデビュー。08年「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。13年刊行の『教場』は「週刊文春ミステリーベスト10」の1位、「本屋大賞」6位などベストセラーとなった。他の著書に『線の波紋』『波形の声』『群青のタンデム』がある。

「2022年 『殺人者の白い檻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

長岡弘樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×