(004)秋 (百年文庫)

  • ポプラ社
3.32
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本棚登録 : 99
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118863

作品紹介・あらすじ

子どもが風邪を引くだけで「死にはしないか」と気を揉む父親。神経質な主人と家人のやりとりが温かい志賀直哉の『流行感冒』。世評名高い「猫」の芸を伝授してもらおうと師匠に尽くす万之助。だが、飲み代ばかり払わされ、いつになっても芸の話にはならず…。師弟の心が響きあう正岡容の『置土産』。娘の結婚相手を探す未亡人の身を案じ、要らぬお世話をやく男たち…小津映画にもなった里見の『秋日和』。市井の人々の優しさが秋空のように美しい三篇。

感想・レビュー・書評

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  • 百年文庫4 秋ですから「秋」を読もうと思って借りる。志賀直哉しか知らない。


    志賀直哉 「流行感冒」 ☆3
    最初は主人の神経質さにイライラしたけど、読んでいくうちに、主人、妻、女中のやりとりにほのぼのとしたものを感じてホッとした。

    正岡容(まさおかいるる)「置土産」 ☆5
    最高に面白かったー。読んでいる途中、ずっと爆笑!如燕師匠と弟子の万之助。如燕師匠は…何か厄介ごとが起きそうな空気を察すると、理由をつけて行方をくらましてしまう。そしてその尻拭いをするのが、いつも弟子の万之助の役目。肝心の芸は教えてもらえず、税金や飲み代ばかり払わされる日々。そんな師匠もある出来事をきっかけに、万之助に「鍋島」を伝授する。師匠が猫そのもの。そしてタイトルも小粋で格好良い。いいこともわるいことも全て置土産。落語や寄席って興味深い。

    里見弴(さとみとん) 「秋日和」 ☆2
    残念ながら私には合わなかったなぁ。馴染めなかった…。ゆっくりと話が動き出す。本当に映画のように美しい文章。小津映画にもなったこの作品。古き良き日本。お節介なくらい情に厚い人々。なつかしい雰囲気でした。


    どの作品も、秋空が美しく描かれていて素晴らしかった。

  • ≪県立図書館≫

    志賀直哉の「流行感冒」が一番好きだ。
    読みやすく、感情移入しやすい。
    やりすぎなほど、病気を警戒する様子や、石に対する猜疑心が、とてもすんなりと感じられた。
    終わり方もよかった。

    「置土産」も、とても楽しく読めた。
    如燕の飄々とした感じが印象的だ。
    もちろん、身近にいると、相手をするのが大変だけれど、魅力的な人物だ。
    病床で教える猫の演技の描写も、比較的さっぱりと描いているけれど、目の前で繰り広げられているかのような臨場感を持って読めた。
    楽しかった。

    「秋日和」は、ちょっと読みにくかった。
    題材も、それほど興味をそそられなかった。
    男が描く女の物語って、ちょっと違和感が残ることが多い気がする。
    そんな、ちょっとした違和感を感じた。

  • ー市井の人々の優しさが秋空のように美しい三篇。ー

    志賀直哉の『流行感冒』
    正岡容の『置土産』
    里見弴の『秋日和』

    個人的には正岡容の文章がテンポがとても良くてまるで落語をみているみたいだなぁとおもいました。
    調べたところ「落語、講談、浪曲などの大衆芸能の啓蒙に努めた」らしく吃驚です。

  • <閲覧スタッフより>
    志賀直哉、正岡容、里見弴の短編がそれぞれ一つずつ入った秋の短編集。どのお話も読みやすい分量で空き時間にぴったりです。素朴な日常や当時の市井の生活を切り取った描写が瑞々しく、どこか秋の爽やかさを感じます。
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    所在番号:908.3||ヒヤ||4
    資料番号:20097230
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  • 秋といえばこの3作品、にどうしてなったのかはさておき、著作権フリーとかあるんかな。中でも志賀直哉、正岡容の2作品は突っ張ったところのない、ウォーミングなお話で、小説というと肩肘張りそうになるところで、人間の嫌疑とか、いやらしさとかに、最後は人情が勝るという作品を書けるところが著名人が著名たる所以だと思いますね。もちろん、それとは反対の姿勢を貫く太宰治みたいな人もいますが…3作品目はイブモンタン出てくるしね。しかし名前が「いるる」に「とん」だもんね。読めん。

  • 軽快な文章と人を食ったような師匠、そして師匠の置土産。タイトル通りの『置土産』が面白かったです。

  • 正岡容 まさおか いるる

  • 秋というタイトルにふさわしく、すきっと爽やかな3編でした。

  •  「置土産」は、小学生のころに読んだ、おもしろい昔話のような作品。大丈夫金の脇差、という表現を初めて知り、今度だれかに使ってみます。
     「秋日和」は、映画にもなってるそうなので、そっちも見ます。

  • 『流行感冒』志賀直哉
    不器用な女中。そこそこ。
    『置土産』正岡容
    猫の落語。いまいち。
    『秋日和』里見弴
    姉妹なような母娘。娘の結婚。まあまあ。

    あまり印象に残らない三作だったな。

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著者プロフィール

志賀 直哉(しが なおや)
1883年2月20日 - 1971年10月21日
宮城県石巻生まれ、東京府育ち。白樺派を代表する小説家。「小説の神様」と称されて、多くの日本人作家に影響を与えた。代表作に「暗夜行路」「和解」「小僧の神様」「城の崎にて」など。

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