コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味いのか (ポプラ新書)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591146927

感想・レビュー・書評

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  • いくつかのコーヒー展示会を見て回る中で、スペシャリティコーヒーの扱い(味やキャラクターのあり方など)が、ワインや日本酒のそれを似ているとは感じていた。同様の言及が著者からあったのは嬉しい事。
    本書でフォーカスされているのは主に現代日本のコーヒー文化について。次は少し歴史的な部分について読んでみたい。

  • 1990年代の半ば頃、スターバックスが上陸したのが日本のコーヒー文化におけるサードウェイブだとすると、コンビニで淹れたてコーヒーを提供するようになった今がフォースウエイブと言える。

    1956年、静岡市のコーヒー焙煎卸業の家に生まれ、小学生の頃すでにコーヒー屋になることを決めていた著者の川島良彰氏。

    そんな川島氏をもってしても、コンビニのコーヒーは100円以上の価値はあると、おおいに認めている。

    それはなぜか。

    コンビニコーヒーの原価は1杯あたり12~13円。カフェで出されている1杯500円前後のそれは、10~15円。高級ホテルでは1杯1000円前後もするが、原価はほぼ同じだという。

    しかも、コンビニやカフェは淹れたてを提供しているにもかかわらず、レストランやホテルではたいて淹れてからサーバーに置き、しばらく時間が経ったものを出しているのだ。

    だから、これからがコーヒーを提供する店舗の本当の正念場となるわけだ。


    また、著者はワインや日本酒と同様に、コーヒーの品質基準を明確にし、品質のピラミッドを作る(第3章)ことも提唱している。

    第4章ではJALの機内で提供されているコーヒーの開発物語が熱く語られている。ここは必読。

    著者のコーヒーにかける思いの強さと、日本の飲食業界のコーヒーに対する冷めた扱いの落差に驚いた。

    コーヒー好きな人にはぜひ読んでほしい。

  • コーヒーは奥の深い世界。
    安くて簡単に美味しいコーヒーを飲むことは贅沢なのだろう。

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著者プロフィール

1956年静岡県生まれ。1975年中米エル サルバドル国立コーヒー研究所に留学し、コーヒー栽培・精選を学ぶ。大手コーヒー会社に就職。ジャマイカ、ハワイ、インドネシアで農園開発を手掛け、マダガスカルで絶滅危惧種の発見と保全、レユニオン島では絶滅したといわれた品種を探し出し、同島のコーヒー産業復活を果たす。2007年に同社を退職後、日本サステイナブルコーヒー協会設立し、2008年に株式会社ミカフェートを設立。

「2022年 『人生を豊かにしたい人のための珈琲(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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