- Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620105796
感想・レビュー・書評
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よかったなぁ。
登場人物全員が頭の中でくっきりと像を結ぶ。
本著に登場する全ての人々がとにかく良かった。
著者の作品は、とにかく登場人物が良いです。
私や、私の周りにいる人は、いわいる「一般人」と呼べる類の人種ですが、一人ひとりと話してみると、とても個性豊かで、それぞれにドラマのある味わい深い人生を送っています。
高村作品のそういう視点でじっくりと濃ゆいまでに描かれた登場人物達がとても素敵です。
飛び道具みたいなへんてこなキャラを登場させて人目を引こうと足掻いている三流作家とは激しく全然全く違う。
素晴らしい作家で素晴らしい作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まだ上巻を読み終わっただけなので、全体的な感想は述べられず。
ようやく事件が動き出し、合田の出番も増えることだろう。
ただ、大企業にも警察にもマスコミにも金融関係にも勤めたくないと思いました(苦笑)
今からムリやっちゅーねん。
いや、生まれ変われたとしても、絶対にヤダ。
というか、無理……。 -
★★★★☆ マークス→照柿→本作と、合田刑事がまた違った印象。大企業の社長誘拐事件の犯人の視点にも多くのページが割かれており、私みたいな庶民としては犯人側に共感できる。株の話はよくわからないが、阪神大震災、地下鉄サリン事件といった時代背景で、当時の経済状況がよく描かれている。
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薬局店主、元自衛官のトラック運転手、現役警察官、旋盤工、在日朝鮮人の信用金庫職員の五人が巨大ビールメーカーを恐喝する。
被差別部落問題、個人的な妄想、障害者介護など動機は複雑。
犯人グループ「レディ・ジョーカー」、「日之出麦酒」関連、新聞マスコミ関連、警察関連など、登場人物が多いうえに複雑に絡み合っていて、それぞれに深く描写されていて読み応えがある。
『毎日出版文化賞』第52回(1998年) 文学・芸術部門
『このミステリーがすごい!』1999年版国内第1位。 -
爽快。
読み応えあり。 -
最初の手紙の出だしを読んだ時は読めないかもしれないと思った。
手紙の後からは普通だったのでほっとした。
事件が起こるまでが長く少々読むのに時間がかかったが、1995年以降は結構あっと言う間に読み進んだ。
それにしても話が複雑。 -
一本の柱を様々な角度から描いているような小説。少々重過ぎる感もあるが、一気に読み進んでゆく。
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愚弟の本
内容(「BOOK」データベースより)
人質は350万キロリットルのビールだ―業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。
偶然の結びつきが壮大な計画を思いつき、実行させる。
でもその始まりが「愛」だということに、気がつかない捜査陣。
とてもいいテンポで描かれた作品でした。