銀婚式

著者 :
  • 毎日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107752

感想・レビュー・書評

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  • 2016年 11月19日の今 この本を5年前に読んでいたことを忘れてしまっていた。

    9.11を思い出させる内容の所もあり、ほんの少しのことが、生と死を分けるものだと、、、

    そして、会社破たんから、その事務処理で、エリートの仕事と共に、離婚、子供も別離、等、生きていて辛いと感じるまで仕事をしないといけないのか?

    生きているというのに、貧乏くじをひいたような生活からの脱却は?

    人世の立て直しをするには、、、、
    息子の結婚式で、離婚した妻と、出席した主人公高澤は、、この後、ハッピーエンドになれるのだろうか?
    余韻を持っての終わり方であった。

  • #読了。
    仕事が第一のエリートサラリーマン高澤だったが、ニューヨーク勤務中に妻と離婚し会社は倒産してしまう。帰国後再就職するも鬱病に悩まされ、心機一転田舎の大学に勤務することに。
    銀婚式ってそうくるんだと納得。面白く読めたが、サラリーマン問題、離婚した元家族との関係、大学問題、介護問題などそこまで広げなくても十分楽しめたのではと。

  • 2015.12.6.証券会社の海外勤務中に会社が破綻。残務処理を誠実に行っているうちに再就職の機会を逃し、友人に紹介された生保会社に就職。懸命ち努力するも地方の支社にまわされそこでいわゆる生保のおばちゃんのリストラを指示され板挟みになり、苦しみ、今度はひょんな出会いから、Fランク大学と認識される大学の講師へ。いろいろな職を変わりながら懸命に誠実に仕事に立ち向かう主人公の姿に非常に共感でき、面白かった。銀婚式というタイトルから、夫婦の歴史かなと思って読んだら…。ちょっと違った。

  • 可もなく不可もなく。女性が書いたにしては、男性目線が上手いかな…

  • 913.6シノ 2015.7.21

  • 仕事・結婚生活・恋愛・介護・子供のこと・・・いろんな角度のテーマが盛りだくさん。

    人生順調な時もあれば、つまずくこともある。高澤の人生はどちらかといえば、周りに振り回されて人の尻ぬぐいすることが多いように感じたけれど、どの場面でも真面目に向き合っていたところが好印象。

    反面、登場する女性陣に関しては、いい人なんだろうけど何だかねぇ・・・という感じ。元妻は妙に頑なだし、恋愛相手はあっさり他人と結婚しちゃうし・・・彼女とは、わりと上手くいってたんじゃなかったの?変わり身が早いのねと、ちょっとビックリ。

    私も介護に関してや子供も結婚のこと・・・そろそろ他人事ではない年齢になってきたので興味深かったです。

  • 最後はおさまるところに納まった感じ。

    離婚、会社の倒産、リストラ、再就職で教授…
    運がついているのかついていないのか、よくわからない人生だけど、常に目の前の問題や仕事に真剣に向かう姿勢が、彼の道を開いていたのだろう。

  • 結婚生活、仕事、子育て、介護、恋愛に真っ直ぐに取り組む人たち。清々しいけれど、少しくらい楽をしたり、自分に甘くてもいいんじゃないかと思ってしまった。
    でも最後には一所懸命がんばって来た人が自分に嘘を付くことがない場所に落ち着いてほっとした。
    2014.4.11

  • テンポよく展開するものの、励むほどに追い詰められ、傷ついていく男の様はあまりに虚しい。ド メスティックな関わりが通用しなくなった社会で、気が付けば一線を退く日が近づいた中高年と なっている。自分の足跡も未来も見失いがちだ。そんな中で、親はいよいよ老いてゆき、子供は我 が経験が参考にならならないほど激しく変遷する世の中でさ迷っている。と、我が身を思う。

  • 一人の誠実な男性の半生。
    愛した女性と結婚し、仕事に忙殺される中、それなりに献身的に生きていたのに…
    自分が充実した銀婚式を迎えられた事に感謝。

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著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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