銀婚式

著者 :
  • 毎日新聞社
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本棚登録 : 370
感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107752

感想・レビュー・書評

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  • 本のタイトルがなぜ「銀婚式」なのかは疑問。内容的には、昭和30年代前半?生まれの闘うサラリーマンの自分史。難多きサラリーマン道を歩む主人公に共感を覚えるところもあるが、後半のエンディングに至るまでの展開は消化不良感が残る。結局のところ、流れに委ねるまま(なし崩し)のような。

  • エリート証券マンだった男が、離婚したり、リストラされたり・・・の物語。
    とはいっても、暗くなることもなく、まあ、人生いろいろあるよねって感じ。
    なかなか共感できるのでは。

  • 新聞小説。証券会社で海外勤務サラリーマン高澤の離婚、リストラ、介護、失恋、子供の受験、結婚、うーん。
    イベントてんこ盛りで疑似体験できる面白さはあったけど、まとまりがない感じ。
    仕事の部分は面白かった。あと、恵美が何でそこに至ったかを知りたかった。

  •  NYに駐在していたサラリーマンが主人公。その妻がNYの生活になじめないことから離婚する羽目に。
     そうこうするうちに会社が倒産してしまう。律儀にもNY支社の残務整理に追われているうちに転職のチャンスも逸してしまう。
     どうにか友人の紹介で辛うじて保険会社に就職を果たし、日本に帰国する。
     しかしその会社でも海外部門の縮小により左遷されてしまい、果ては依願退職に追い込まれる。
     9・11で死んだ友人の墓参りの帰りに、ひょんなことから仙台郊外の四流大学の講師の話が転がり込み・・・・。

     というぐあいに、離婚してしまったサラリーマンの一見したところはベタな転落物語なのに、なんで「銀婚式」なの?と考えながら読み進みます。
     ありましたありました、「銀婚式」の文字!
     小説中盤にある、around50の養育費あり親権なしのバツイチ男が恋を成就するとき
     そして、物語のラストに。

     ほぼ同年代の男であるshinにはそこかしこで、あるあるっモードで、心に沁みる場面が多数あって感情移入しきりです。

     篠田の作品が好きな人にはたまらない、生活実感たっぷりの人間賛歌のお話です。

  • いろいろあったけど、めでたしめでたし。

  • 主人公男性の手記を読んでいるようで、
    仕事、家族、恋愛、介護・・・等、いろいろな身近なテーマが楽しめる作品でした。

  • タイトル「銀婚式」にちょっと戸惑いを覚えます。
    色々な夫婦、家族の形態があり、その中で時には離れて見ることも大切なのでは・・・と思うような話しでした。
    銀婚式を迎えるまで一緒に生きていく、そんな夫婦の重み、深さを考えるための「銀婚式」というタイトルだったのかな・・・。

  • 順風満帆にみえた人生が、何気ないことからガラガラと音をたてて崩れ去るなんてことは誰にも起こり得ることだ。そして順調な時には見えなかったものが見えてくる。そんなことを教えてくれる本。

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著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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