- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652071731
感想・レビュー・書評
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最初は残酷な話なのに引き込まれてどんどん読み進めてしまうのは、やはり主人公の少年の気持ちに共感できる部分があるからだろうか。世間的には「悪い」とされることを仲間と一緒にやることの喜び、怖いけれど現実。
中盤からの、主人公の鳩との触れ合いの場面からはほほえましく、悪友から守ろうとする姿に心打たれたりしたが、悪友の執拗さは信じがたいものでもあった。
父、そして母に対する気持ち、態度も細かく書かれており、深く考えさせられる話だった。
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アメリカのとある町。ファミリーフェスティバルのメインイベントで伝統行事のでのある「鳩の日」。この町とその周囲の、腕に覚えのあるシューター(射撃手)たちは、鳩を撃ってその数を競い合う。広さ40エーカーの公園に、5千羽の鳩が順に放され、撃ち落とされた鳩は、ひねり屋と呼ばれる少年たちによって回収される。傷ついた鳩の首をひねってとどめをさすことから名付けられたこの呼名。この町では10歳になった男の子は、みんなひねり屋になるのだ。
主人公パーマー・ラルーはひねり屋になりたくなかった。小さい頃から、ずっと心に暗い影を落としてきた思いだ。
9歳の誕生日、近所の悪ガキ仲間に認めてもらい、仲間となって、やりたくない儀式やイタズラをするようになった。仲間と認めてもらい、大人に近づいたと誇らしい気持ちと、本当はやりたくないことをしなきゃ仲間に入れてもらえないという不安な毎日。
そんな時、パーマーは鳩を部屋で飼うようになる。
この町では鳩は撃って、ひねりあげるもの。パーマーはだれにも内緒で鳩を飼う。
10歳になったら自分もひねり屋になってしまうことを恐れながら…
衝撃的なほど残酷なこの行事、アメリカのとある町で本当にあるものだそうです。心優しい少年の苦悩と、それを支える大人や友だち、そして成長が描かれている。 -
ちょっと、小学生には重いのかなー
と、考えて、まだ子供に紹介してません。
大人が読んでも面白いと思います -
鳩って、なんて悲しい動物なんだ。そしてそんな鳩を惨めな運命から喜んで助けてあげる人間は、なんて優しいんだろう。きっと天国には、救われた鳩たちがいっぱいいるだろう──。
「鳩の日」。サッカーグラウンドへと放たれた5,000羽もの鳩を参加者が撃ち、射撃の腕を競い合う。その参加費は街の公園を整備する為に使われるチャリティーだった。そして会場には、撃ち落とされ、死にきれなかった鳩の首をひねって息の根を止める「ひねり屋」と呼ばれる少年たちがいた。
パーマーは10歳の誕生日を恐れていた。
街の男の子は10歳になったらひねり屋になる。
両親や友達にも内緒で、自分の部屋に舞い込んで来た一羽の鳩にニッパーと名付け、ペットとして飼っていたパーマーは、ひねり屋になんかなりたくなかった。
けれど、そんなことはとても言えない。言ってはいけない。
ニッパーをどうにか街から逃がし、迎えた10歳の誕生日。
やがて来る鳩の日。どうしてか、ニッパーは会場に舞い降りた……。
孤独な少年の成長と、それを見守る父母の静かな愛を描く、サスペンス風味の児童向け小説。 -
日本では平和の象徴の鳩が!?子供たちがまだ息のある鳩の首をひねるシーンが衝撃的だった。
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なんかもう…おっそろしいです;;
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ジェリー スピネッリといえば「スター☆ガール」で有名ですが、私は断然こっち派です!
小学生の時に読んで、凄い衝撃を受けました。
舞台はハトを撃つお祭りがある町で、その時の少年達の仕事は、打ち落とされてもまだ息のあるハトの首を(自主規制)ってとどめをさしてやること。少年達はそれをすることを勇気の証というか誇りに思い、自分がその年齢に達するのを心待ちにしています。
その中で、そんなことしたくないと思っているのが主人公の少年。彼はあるきっかけから、一羽のハトを自分の部屋で飼いはじめてしまいます。友達は愚か、親にだってバレたら馬鹿にされる程度では済まない・・・。でも・・・。
あらすじ下手すぎる自分が嫌になる(笑)
で、私の周りでは、この「ハトの首をひねる」という設定が残酷すぎる、という嫌悪の感想も聞きましたが、個人的な意見では、これ位の行事は実際ありそうな気がするんだー。大事なのは、そういう状況下に立たされた時に、どういう行動をとるか、だと思った。大多数に流されてしまうのが、人だと思うから。
なんか長くなっちゃったv
とにかく、本当の勇気を、私はこの本に教えてもらいました。
子供達の勇気試しの描写とか、そういう細かいとこ含め面白かったです。 -
鳥の首をひねる風習が当然のようにある町と、内緒で鳩を飼い始め、「ひねる」風習を嫌だと思う少年。<br>
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10/31開始で読了。ジュブナイルと知らずに読んだ。世界観がハッキリしないまま終了。結局なんだったんだ。毎回思うが帯で褒め称えられてる本を読みたい。帯に書いてある本の内容はなんていつも面白そうなのだろうか。