ひとりひとりの味 (よりみちパン!セ 28)

著者 :
  • 理論社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652078280

作品紹介・あらすじ

たよりになるのは、じぶんのカラダ。決め手になるのは、じぶんの舌。よく知る味をともだちに、未知との出会いにココロよじらせ、いざススメ、さて味わわん、味覚道。

感想・レビュー・書評

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  • 「食育」なんて、堅苦しいこというよりも、みんなで楽しくきれいに食べよう、というほうがわかりやすいし、やりやすい。

  • フードジャーナリスト平松洋子さんによる「味覚」についてのお話。子供向けとはいえ、とても内容が深くてためになりました。語り口もくだけていて楽しく、平松さんのことが一気に好きになりました。平松さんは「食べること」が本当に好きなんだなぁ。読んでいてこちらまで幸せな気持ちになってきます。「おいしい味(味覚)はひとりひとり違う」という当たり前のことを深く考えされられました。カレーや餃子、味噌汁の作り方は家庭によって様々。えー!ありえない!という味も他の家では「おいしいごはん」。その「違い」を楽しむことで「味覚」は広がり、鍛えられる。人は食べなきゃ生きていけないから、どうせだったら楽しみたいよね!ということが伝わってきました。最近は携帯をいじったり、テレビを見たりの「ながら」食事や人に不快を与える行儀で食べることが(私を含め)増えてきたように思います。「食べること」を見つめなおせばもっと「おいしい食事」と出会えるのではないかな。読んでいて前向きな嬉しい気持ちになりました。

  • 平松さんが、中学生以上の子供たちへ書いた本。

    食べるってこと、おウチの味とよその味、給食のわくわく、最近の”食べる雰囲気”を蔑ろにしている風潮、行儀よくではなくきれいに食べるって思う・・・
    もう食べることが大好きっていうのが伝わって、読んでるとご飯を作って食べたくなる。
    楽しく食べるのが美味しさの秘訣、今ある食べ物や作ってくれた人に感謝をするのが大切っていうのをしみじみ感じる。

  • 中学生向けのレーベルですが、「食育」なんて大上段に構えたものではなく、何と言うかもっともっとシンプルな、“豊かに”生きるための指南書という趣。

    例えば普段何気なく口にしているお味噌ひとつ取っても、そこには長い歴史がある。時代や地域によって、色も味も香りも全然違う。別の土地からやってきた味噌が混ざり合って、新たな味が生み出されることもある。
    それに、定番メニューだと思われているお味噌汁やカレーや餃子も、実は一軒一軒全然違う味だったりする。
    なにを美味しいと感じるかは人それぞれだし、以前は大嫌いだった味にいきなり目覚める事だってある(勿論その逆もあろうけど)。

    「いろいろな味がある」を知るということは、「いろいろな人がいる」を知ることと同義だし、ひいては「いろいろな文化がある」に繋がっていくんだな、と改めて思った次第です。

    また、子どもたちが食事について(材料の生産や流通、栄養、調理方法などなど)の考えを深めるための取り組みとして、香川県綾南町立滝宮小学校の「弁当の日」にも触れられており、「弁当の日」ファンとして非常に嬉しかったです。

  • 私はこの「よりみちパン!セ」シリーズが好きで、本屋さんへ行くとたいがいこのコーナーへも寄って「新しいのが出てないかなぁ~」とまだ読んでないのをチェックします。
    この「ひとりひとりの味」も立ち読みしてすっかり気に入りました。83ページにある「牛肉とトマトの水餃子」をいつか作ってみたいと思っています。
    でも、別に料理の本ではないのです。なんというのか「食(食べること)」について書かれている本なのです。「味(味覚)」について書かれた本のような気もする。そしてもちろん「料理(作ること)」についても書かれているわけです。
    もう一度じっくり読んでみたいなと思っています。ただ、このところ「じっくり」読んでる暇がないのが残念。通勤時間帯は疲れ果てて眠いばかりだしね。
    books118

  • この著者の他の本が読みたくなった。

  • くいしんぼうばんざい\(^o^)/
    この筆者の書く食べ物はなんでこんなに美味しそうなのか。
    擬音が多く
    平易な文章でとても読みやすいです。
    自分もまわりの人もたのしくきもちよく食べるのがいちばん。

  • 2011/08/10 中学生以上向き、にしてはやさしすぎるが、子どもに言い聞かせるヒントになりそう。

  • 現代っ子のためのリアルでやさしい食育の本。

    だいぶ前に読んだ。

  • 食べるって大切。
    血となり肉となり、明日のからだをつくるから。
    そんな食の大切さを、肩ひじはらず、楽しく教えてくれます。
    じぶんの舌に自信をもとう。五感を常に研ぎ澄ませ、食の世界を広げてみたいな。

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著者プロフィール

平松洋子=1958年、倉敷生まれ。東京女子大学卒業。エッセイスト。食文化、暮らし、本のことをテーマに執筆をしている。『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる私』『忘れない味』『下着の捨どき』など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平松洋子の作品

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