本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (111ページ) / ISBN・EAN: 9784758435413
みんなの感想まとめ
心の葛藤や成長を描いたこの作品は、子ども時代の微妙な感情を的確に捉えています。主人公の行動や思考は、誰もが経験するような葛藤を反映しており、共感を呼び起こします。特に、少年が盗みを犯すという衝撃的な出...
感想・レビュー・書評
-
昔の本なので、少し言葉遣いなど違いもありますが、問題なく読めます。
子ども心をすごく的確に捉えていて、主人公の心の動きにすごく共感ができた。
妹を見捨てる訳では無いけど、都合良く自分だけが助かろうとする姿や弟が苦しんでいるのに、どうでも良い水を自分が持っていく事に執着したり。
母親の指示された事をすれば、何か事態が好転するような気がして。
この辺の子ども時代に確かにこんな感覚あったな。(あったような気がする)ということを的確に文章にしている。 -
明治から大正を生きた作者が描くお話。とても丁寧な言葉で、古き良き日本を伝えてくれるような作品。
基本の考え方や、出来事は現代と変わらないため、充分に楽しめる。 -
40を越えた有島が、幼い頃の盗みを犯してしまうという衝撃的な出来事を通して様々なことを伝えてくれる童話。
描写が美しい。様々な色が出てきて、印象的で、効果的である。
そして何より、盗みを冒した少年に対する先生の対応が素晴らしい。
少年が先生を大好きなのは、少年のことを心から理解してくれているからだ。
この時も少年の気持ちを一番に考え言葉を掛けている。
そして少年はこの出来事をとしてさらに先生を、信頼し好きになったと思う。さらに人は信頼できる。失敗から自分を、成長させることができることを学んだのだろう。
人は誰でも失敗をするし、罪深い。それでもそれを反省し成長へと繋げることができる。
教師として、未熟で失敗する生徒たちを温かい眼差しを持って成長を促して行きたい。
「明日学校に来るんだよ。君の顔を見ないと寂しから」
いつも私が言っている言葉の意味の大きさを改めて知った。 -
「火事とポチ」がかなり印象的。特に、姿が見えないポチを探しながらポチを思い返す場面は涙ぐんでしまった。ラストも余韻があり、読後感が高かった。
重松清の解説エッセイもgood。 -
電車の中でサッと読めて
ぐっと物語に入ってこられる1冊。
280円でこのクオリティ、没入感は
コスパがよすぎます。 -
もっと早く読んでおけばよかったなと思うほど、一つ一つの作品から何かしらの強いメッセージを感じました。間違いなく生涯何度も読み返すであろう一冊です。
-
表題作の一文で「そういって先生は僕のカバンの中にそっと葡萄の房をいれてくださいました。」とあるが、なんでもない言葉だけど、無駄のない文体が心地よく、優しく心に残っていました。これがいつまでも親しまれる近代文学の良さなのだと思います。
-
片っ端から、道徳の教科書に載ってそうだな、と思った。子供の心の動きや考え方が出て良い。妹の話、弟の話、ばあや、ポチ。
最後の小さき者へは、母親を亡くして4人を男手で育てることになった、喪失感と、子供の不憫さを思う気持ちがよく出ている。
280円文庫、初めてみたけどきになる。 -
-
一房の葡萄のストーリー・テリングに感動して読んでみました。有島武郎の豊かで品格が高く味わい深いお話に読書の幸せを感じました。280円文庫良いですね。ずっと手元に置きたい良書がこんなに安くコンパクトだとうれしいです。
-
最後の「小さき者へ」は好きすぎてもう何十回も読み返しちゃった(๑꒪▿꒪)*
-
健全で幸福な人生を送っている人には、こんなにうつくしく、こんなに純粋な物語は書けっこないのだ。
あまり関係ないけど、震災直後にスピッツの草野マサムネさんが、エア被災みたいなことになって仕事を休んだ際、「こういうときこそ歌うべきだ」なんていうことを言ってた人もいたと思うけど、やっぱりそういうときに倒れちゃうくらいの感受性があるからこそ、みんながお世話になったスピッツの名曲ができたわけで・・・。今回、興味を持っていろいろ調べた有島武郎の生涯に思いを馳せつつ、なぜかそんなことを考えて、妙に納得した。
この短篇集は、表題作ほか子どもの視点で描かれた短編5編と、父から子への視点で描かれた「小さき者へ」から成りますが、特筆すべきは重松清さんのあとがきで、それを読むだけで泣けてくるし、有島武郎の年譜もついて、280円はハルキさんの心意気を感じました。ああ、有島武郎、『一房の葡萄』をものした3年後に、軽井沢で愛人と心中か……。 -
なんというか、文体にすごく惹かれました。
こういう文章書きたいなぁ。 -
一房の葡萄がいちばん好き。
重松清がエッセイに書いている「子どもはいつだって困っている」という一説に共感した。有島武郎はそれをわかる人だったのだなあ。 -
童話五編+「小さき者へ」
童話に登場するのは、いずれも育ちのいい良い子たちである
彼らが成長する中で、自らの心のエゴに直面してとまどったり
父親に対する競争心の芽生えを象徴するような夢を見たり
戻れない過去に対して冷淡になったりする
けっこう泣かせる
だがその後に「小さき者へ」を持ってくる構成は
解説エッセイの中で重松清さんが絶賛しているのだけど
僕には逆に、作者の死に様なんかも重なって
マザコン臭く見えるような気がしたな -
1.0
-
主人公の気持ちの変化や、学校の様子がありありと描写されていて爽やかな読後感があった。心の傷にならなかったのは、先生の指導力や人間性のおかげかもしれない。
-
幼き日の、道徳に反してしまったときに感じる嫌な気持ちが、説明抜きに伝わってくる
著者プロフィール
有島武郎の作品
本棚登録 :
感想 :

ああ、この作品はとても懐かしいです。
ヘッセの「少年の日の思い出」と似た部分がありますね。
ただ、こ...
ああ、この作品はとても懐かしいです。
ヘッセの「少年の日の思い出」と似た部分がありますね。
ただ、こちらの話には救いがあります。
上手に導く先生がとても素敵でした。
レビューの後半部分は私も考えてしまうところです。
まして彼はクリスチャンだったはずですし。。
北海道で有島記念館を訪ねたことがあります。
住みたい!と思うような佇まいの家で、今も忘れられません。
ここで奥様を亡くしたことで、人生を半ば捨てたんでしょうかね。
作品だけが世に残りました。なんともやるせない気持ちになります。
コメントありがとうございます。
nejidonさんの「文豪」関係のレビュー(とても面白かったです!...
コメントありがとうございます。
nejidonさんの「文豪」関係のレビュー(とても面白かったです!)を読ませていただいて、積読状態だった文豪の作品を読んでみようと手に取りました。
「文豪」という響き好きなんですよ(*^^*)
有島武郎の苦悩や迷いをキリスト教でも救えなかったんですね。創作活動が勢いを失っていくと同時に生きていく気力も削がれていったのでしょうか。
わたしが武郎の娘だったら……父親としての武郎、文豪としての武郎の二面性に戸惑ったかもしれません。
有島記念館、そうなんですね♡訪れてみたいです。きっとわたしも住みたい、と思うに違いありません。