つるつる鮎そうめん 居酒屋ぜんや (ハルキ文庫 さ 19-7 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442015

感想・レビュー・書評

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  • 神田花房町の居酒屋「ぜんや」の常連客たちも、山王祭りに心を躍らせていました。
    まつり期間中は外出を禁じられている只次郎は、甥の乙松が高熱にうなされたため、町人に扮して医者を呼びに走ることに。
    帰り道には「ぜんや」に寄って、一杯。
    一方、お妙は亡き夫善助との思い出を蘇らせますが、そこには何やら事件の様相が・・・。
    短編の中にも、次に続く要素もあり、楽しませてくれます。

  • 居酒屋ぜんや シリーズ5

    林家の次男・只次郎は、居酒屋「ぜんや」の美人女将・お妙に、一方的に、想いを寄せている。
    最近、恋敵が現れ、心穏やかではない。

    好事家の飼い鶯に、愛鳥ルリオが歌を教えるその謝礼によって、百俵十人扶持の林家の台所は支えられている。
    ルリオに五羽の子ができた。そのうち、三羽が雄で、ルリオの後継鶯として期待されるが、喉がまだできておらず、美声を受け継いでいるかどうかわからない。

    一方、「家事で二親を亡くした時に、駆けつけてくれたのが、早すぎる」と、亡き夫であった善助が、何者であったのかと、今更ながら気になり出したお妙。

    ひょんな事から、医者をしていたお妙の亡き父親と「ぜんや」をご贔屓にしている御隠居達が、親交があった事がわかる。

    川で溺れ死んだと思われていた、夫善助の死因に疑問を持つ、お妙。
    只次郎・菱谷の御隠居・お勝達は、真相究明に力を貸す約束をする。

  • 居酒屋ぜんやの女将・お妙の作る美味しく、滋養のある料理から目が離せません。
    旗本の次男坊で美声の鶯メノウを持つ林只次郎とお妙の取り合わせが楽しい物語です。
    此度は、3年前のお妙の夫・善助の死が、他殺でないかという可能性が出てきました。善助が死んだ所から材木問屋近江屋が作り出して、まだ外に出していない新種の金魚「薄桃」が出てきたのです。そして、ぜんやの用心棒・草間重蔵が、不気味な存在になってきています。

    【読後】
    お妙に想いを寄せる只次郎を、お勝が茶化すのを見ていると笑いがこみ上げてきます。
    毎回出て来る美味し料理が食べたくて仕方がありません(*^_^*)
    近江屋、草間重蔵と怪しい人たちが出てきます。
    これからどうなるか……と思うと……。

    つるつる鮎そうめん 居酒屋ぜんやシリーズ5作目
    2018.09発行。字の大きさは…小。2021.10.02読了。★★★☆☆
    五月晴れ、駆け落ち、七夕流し、俄事、黒い腹、の短編5話。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    【バックナンバー】
    居酒屋ぜんやシリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「坂井希久子」と入力。または、その中から坂井希久子を探してください。そうすると著者坂井希久子さんの本が一覧表示されます。
    私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。たまにシリーズ名でも登録もします。例えば「風烈廻り与力・青柳剣一郎」などです。

  • 居酒屋ぜんやシリーズ 5 。 前作読み終わってから随分時間が経ったが、特別「あれ?何だっけ?」と思い返す事もなかったのは、作品に馴染んでたのか、作品がマンネリ化してたのか。
    ここ数冊は、お妙さんが鼻につく感じが度々あったのは、只次郎に肩入れし過ぎてたかな? 今作は、お妙さんが、亡くなったご主人に疑問を感じだした辺りから面白くなってきた。

  • 4月5日読了。居酒屋ぜんやシリーズ5作目。
    今作はほのぼのから一転、ミステリー要素強めな終わり方。

    以下ネタバレ


    「五月晴れ」枡川家、お妙さんに頼りっぱなし問題(笑)産後の母親の不安定さを描いていて良い。原因の一つが実父ってのもリアル。
    「駆け落ち」これはもう「タダさん」でしょ(笑)オチもいい。三河屋さんがタダさんがどこにいるのか只次郎の横で頭を抱えているのがいい。
    「七夕流し」お妙の過去。善助がただの善人ではないのか?と思わせる流れ。うわぁ、気になるー!!お妙の良人がシリーズ通しての謎になるとはなぁ。
    「俄事」只次郎目線での善助の謎、私の推しである柳井殿が善助の死が殺しだったかも、と話す流れ。
    そして、お妙の実父が御隠居さん達が懇意にしていた「微笑みの秀さん」であるとわかる。お妙の父親も関係あるのか!!
    「黒い腹」お騒がせ枡川屋(笑)が、初節句のお礼にと栗を持参してぜんやに。
    そこで枡川屋の懇意にしている近江屋も登場、鶯から自身が育てるめだかの話になり……そんな繋がり?!
    善助の死に近江屋が関わっているのかも?!で、待て次号!!


    続き気になりすぎますがー!!!

  • ぜんやシリーズ5作目。
    お妙さんを取り巻く善意の人たちとの他愛無いお話と美味しい料理、お酒の話だけでも面白いけれど、素性がよく分らない近江屋、用心棒重蔵の正体が段々と描かれる後半はミステリー要素も満載。

  • 四季の流れに、旬の美味しそうな料理が並ぶぜんや。
    身体のことをも考えた妙さんの料理は本当に美味しそう。
    妙さんの夫善助のことや、用心棒重蔵のこと、謎が深まる。
    妙さんと只次郎さんは?
    楽しみが続く居酒屋ぜんやシリーズ。

  • ぜんやシリーズ第5弾。

    このタイトルに惹かれて、1巻目から読み始めた。
    タイトル通り、魅力的なお料理の数々で楽しい。

  • 居酒屋ぜんやシリーズ第5巻!

  • お妙の過去が不安定に揺れ始め、物語が大きく動く予感。
    只次郎は変わらずぼんやりしているので、お妙を支えられるだけの人に成長して欲しい。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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