時の幻影館星影の伝説 (横田順彌明治小説コレクション)

著者 :
制作 : 日下 三蔵 
  • 柏書房
4.10
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本棚登録 : 48
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760148950

感想・レビュー・書評

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  • 明治を舞台に、押川春浪たちが怪事件に挑むシリーズ。時の幻影館は短編集。星影の伝説はハレー彗星に絡めた長編。春浪が主筆の雑誌「冒険世界」の記事として取り組むのだが、どうにも不思議な事件で、科学的にも説明がつかない話ばかりである。それでも、明治という時代背景の上で読むと、説明がつかなくても、謎は謎として楽しむことができるのが面白い。

  • 明治40年代というエネルギッシュな時代を舞台に、人々の生活や風景の生き生きとした描写と、当時雑誌をバンバン発行していた博文館の界隈で活躍した人物達を中心に(天狗倶楽部も活躍!)史実てんこ盛りで、その中に創作部分をほんの少し紛れ込ませるさじ加減が絶妙に好みです。
    ジャンルはSFミステリですが全てが全てスッキリ判明するわけでなく、謎も残しつつ終わるお話などは幻想譚風味も入ってて面白かった。

  • 天狗倶楽部に興味が沸いて、横田先生の作品を追い始めたところ…こうなったらバンバン読んでいく!

  • 横順というとハチャハチャのおバカSFの人という認識が先じていて「日本SFこてん古典」もおバカSFの一つぐらいに思っていた。
    今回ハードカバーの本を手に取るにあたって改めて横田順彌の文学研究者としての面を知った気がする。
    なんか清く正しい(この場合は明治文学)ファンが書いたオマージュ作品って感じがイイ。

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著者プロフィール

横田順彌(よこた・じゅんや)
1945-2019年。佐賀県に生まれる。法政大学法学部卒業。70年、「少年チャンピオン」にショートショートを発表し商業誌デビュー。SF、冒険小説作品の他、古典SF研究、明治文化研究の分野でも精力的な執筆活動を行った。88年、『快男児押川春浪』(會津信吾と共著)で第9回日本SF大賞、2011年『近代日本奇想小説史 明治篇』で第32回日本SF大賞特別賞、第24回大衆文学研究賞大衆文学部門、2012年、第65回日本推理作家協会賞評論その他の部門をそれぞれ受賞。他に『幻綺行 完全版』『大聖神』(竹書房文庫)などがある。

「2022年 『平成古書奇談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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