さよなら、「いい子」の魔法

  • サンマーク出版
4.00
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本棚登録 : 197
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763193254

感想・レビュー・書評

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  • 「本屋さんのダイアナ」に出てくるが
    読んだことがなかったので読んだ。
    途中から
    皆がよく知っているお話になる。
    エラが生き生きしているのがいい。
    題名で読者を逃している気がする。
    ダイアナに出てなかったら
    手に取らなかったと思う。

  • シンデレラのパロディ。大好きな、大切な一冊。
    ヒロインのエラは、ユーモアたっぷり、はきはきした女の子。エラや王子のシャーもそうですが、良い意味で皆とっても人間くさくて魅力的です。
    「従順」の呪いにもエラは、なにくそ!と反抗しようとしますが、どうにもならないこともある。もどかしくて切ない。
    でもエラの明るさに読み手の私も支えられて、ついつい感情移入しながら応援しちゃいます。エラの自分らしくあろうとする姿はとても素敵。
    だからこそ、最後は本当に良かった!
    感動しました。

    ファンタジーにありがちな小難しい設定がないので、とっても読みやすい。けれども大人でも十分楽しめる話の広がり、魅力がこの本にはある。(女の子向けではあるかな)
    あまり有名ではないけれど是非是非おすすめしたい。

  • ★4.0
    かけられた魔法は、「従順」。抗えない命令の波の中、自分を見失わないよう、生きていく。


    児童書と侮る事なかれ。大人もしっかり楽しめる。
    誰もが知る物語の拡張版、といったところだろうか。

    「いい子」のあの子は、人の言う事をよく聞くいい子なのだろうか。本当は自分を押し殺してたりはしないのだろうか。自由に生きる事に恐れを抱いているのではないだろうか。
    抑圧からの解放は、世界を広くさせる。

    散々酷いことをしてきた相手への、"仕返し"の描写があっさり書かれていたのは児童書らしい。
    いや、そもそも仕返しなんて、そんなちっぽけな事に費やす時間なんてないのだろう。

  • 前半はモヤモヤすることも多くて、ずっとどうなるんだろうとハラハラしながら読み進めていった。
    そして後半になっていって、「あれ、これシンデレラっぽい?」と思ったら、やっぱりあのお決まりのシーンがいくつも出てきて、二次創作のシンデレラ的な感じで面白かった。
    それから、主人公が最後呪いを解こうとするシーンはよくあるすぐに、気づいたらすぐに解けました!みたいな感じではなくて、しかもなるほどな、と納得させられる最後で、とても面白かった。

  • 漢字にはルビが振ってあるし分類としては児童書になるのかな?
    けれど、大人が読んでも面白い。
    むしろ大人にこそ必要な本ではないだろうか?
    優しくて とても愛しい物語。
    この本以上に好きな作品は何冊かあるけれど、人に薦めるなら文句なしにこの一冊。

  • 他のレビューを書かれている人たち同様に、私もこの作品を『本屋さんのダイアナ』で知って手に取った。
    正直、ダイアナの中でのこの本がどういう場面でどういった言葉で出てきたのかもう覚えていないんだけど、あんなにも続きを楽しみにページをめくった作品の中で、この物語をメモしておこうと思ったくらいには心惹かれたたんだろうな、と思った。

    そしてその思いに違わぬ素晴らしい作品だった。
    訳者あとがきで、「従順という呪いをかけられながら、明るさとユーモアを失わず、自分の意思を押し通そうとするエラは、おとじばなしのお姫さまというより“自分らしくあること”がますますむずかしくなっている今の時代のヒロインだと思います。」という一文がまさにこの作品を端的にあらわしているものだった。

    個人的には、最後シャー(王子)への愛が結果としてそれまでのどんな場面よりも大きな力となって呪いを打ち破った点は、恋愛至上主義の表れに思えてしまってそこだけが本当に少しだけ寂しかった。人を愛することはもちろん素晴らしいことだし、「シンデレラの物語を描こうとした」作者からすると決まっていた流れだったんだろうけれど、もう一歩、破って欲しかった壁でもあった。

  • 「本屋のダイアナ」にこの本のことが書かれていたから気になって読んだ。
    人の言うことを聞く「従順」という魔法をかけられてしまったエラのお話。

    児童書だけど、こんなにしんどいのか…と読んでてすごい辛い気持ちになった。。
    エラの好奇心旺盛でユーモアのある素敵な人柄が伝わるからこそ、状況がより悲しかった。

    従順が呪いっていうのに、ハッとさせられた。
    自分も「いいこ」と言われたくて、思われたくて、無理して期待に答えようとしたり、思うまま行動できなかったりする。

    呪いを解くには、意思と決断力と、どうしても手に入れたいものがあって初めて得られる不屈の精神が必要。めっちゃ重いものが必要じゃん。。諦めて従順でいるよりもしんどいことだと思う。だから呪いなんだろうな。

    自分も子供に従順の呪いをかけてしまっているんじゃないかと気づけただけ、しんどい思いして読んで良かったなと思った。

  • 『従順という呪いをかけられながら、明るさとユーモアを失わず、自分の意思を押し通そうとするエラは、おとぎばなしのお姫さまというより、“自分らしくあること”がますますむずかしくなっている今の時代のヒロインだと思います。』本当にその通り!訳者あとがきに共感しました。承認欲求が強い人ほど、誰かの“いい子”であるために、自分で自分に従順の呪いをかけて縛りつけているような気がします。自分らしさを貫くことで周囲と折り合いが悪くなることもあるかもしれません。そんな時はエラを思い出そう。凹んだ気持ちが元気になる。そんな勇気をもらえる一冊です。

  • シンデレラをベースにしているストーリー。主人公は生まれた時に、贈り物として従順の魔法をかけられてしまう。柚子麻子さんの本屋さんのダイアナで出てきた本で手にとってみましたが、最後までどうなるんだろうとはらはらしながら読める本でした!

  • どんな状況でも、賢く、楽しく、勇敢に
    自分らしく生きたい

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