ジェンダーにおける「承認」と「再分配」: 格差、文化、イスラーム

  • 彩流社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779120817

作品紹介・あらすじ

一橋大学リレー講義「ジェンダーから世界を読む」から、
『ジェンダーと「自由」』に続く第三弾!

第二波フェミニズムの理論の成果が、マイノリティの承認(アイデンティティ)を
進める方向に手を貸したときに、たくさんのマイノリティ、あるいはたくさんの「わたし」が
その存在を認めてもらったが、そのかわりに忘れ去られたのが再分配(経済)の問題だった
——ナンシー・フレイザーが端的に示しているように、フェミニズムの運動は、
女が一種の階級であるかのように下層に置かれていた現実の変革を目指すべく
始まったものの、各種権利が男と同等のものとして与えられたとき、
実のところその権利が市場への消費者としての参入へと変換され、結果として
新自由主義が生みだしたあらたな経済的格差(再分配)の問題を見えなくしている。
私たちは承認と再分配を並び立たない二律背反の問題として捉える発想に
はまりこんでいるのではないだろうか。

感想・レビュー・書評

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  • 共生社会論[Social Collaboration Studies]

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著者プロフィール

専修大学国際コミュニケーション学部教授 。お茶の水女子大学より人文科学博士号取得/アメリカ文学・文化。主著書に、『カポーティ——人と文学』(勉誠出版)、『モダニズムの南部的瞬間—アメリカ南部詩人と冷戦』(研究社)、編著として『ジェンダーから世界を読むII』(中野知律との共編著、明石書店)、『ジェンダーにおける「承認」と「再分配」——格差、文化、イスラーム』(河野真太郎との共編著、彩流社)。その他に、 “Translations of American Cultural Politics into the Context of Post War Japan.” Routledge Companion to Transnational American Studies edited by Nina Morgan, Alfred Hornung and Takayuki Tatsumi, Routledge, 2019、訳書としてコーネル・ウェスト『民主主義の問題』、(共訳、法政大学出版会、2014)、ジュディス・バトラー『問題=物質となる身体』(共訳、以文社、2021)など。

「2023年 『ポップ・カルチャー批評の理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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