グッドモ-ニング

著者 :
  • 思潮社
3.82
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本棚登録 : 224
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783730255

作品紹介・あらすじ

飛んだ破片がガラスのように反射して、これがみんなの朝焼けになるのだと知った-世界と言語を破壊していく暴力と妄想。その静寂のなかを疾駆する少女のまえに、いま夜は明ける-。新たなはじまりを告げる世界への輝かしい賛歌。第44回現代詩手帖賞受賞作品。

感想・レビュー・書評

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  • 『死んでしまう系のぼくらに』の言葉たちがなんとなく好きだったので、ほかの詩も読んでみようと手を伸ばした。

    今回は正直、好き嫌いの前に、わからない。
    記号や余白がたくさん使用されており、視覚的な混乱がひどい。言葉をうまく呑み込めない。
    理解するより感じるべき本だったのだと思うけれど、うまく良さを味わえなかった。

  • 「苦行」が良い。

  • 意味が理解できそうでできない言葉の羅列で、なかなか読み進められない。よく眠れる。詩を読みなれていない私は、意味を理解しようとするのではなく、感じるのだと言い聞かせた。
    記号の使われ方、文字の置かれ方は、絵を見るのに似ている。思考の動きをそのまま文字に起こしたような感じを受ける。
    ぼんやり、殺伐と、ギラギラしたイメージが浮かぶ。たぶん、10代の頃はそうだった。
    「誰だっていつかは死んでしまうでしょ
    だったらその前に私の
    一番硬くてとがった部分を
    ぶつけてsee new world」
    perfume edgeより
    ということなんだろうか。
    20170219

  • さらーっと読了。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784783730255

  • 開いてみて、とても馴染み深いと思った。ずっと電子文字に触れてきた私たちの世代の言葉だった。
    ところどころ、詩に余白や記号が配置されていて、印刷されたものを見るということが重要な詩集。
    それは、思春期にネットの掲示板やブログ、ひっそり個人サイトを持っていた人しかわからない感覚だと思う。だから、限られたスペースで短い言葉をやり取りするTwitterやLINE全盛の今の十代にも馴染まないと思う。

    昔の詩集は、諳じることが重要だった。
    でも、この本は目で見なければわからないものがあると思う

  • 言葉が確固たるものなのに記号と形に頼りすぎでは?「苦行」がよかった。

  • そんな話をしたいね

  • あ、活字がバグってる!
    それを嬉しく読んでしまった。

    こういう文章は、きっと書けないな。
    書きたくないな。
    と思いながら、ぐいぐい読んだ。
    不安をあおるようなタイポグラフィが、
    頭の中をかきまぜていく。
    読みながら錯乱していくようだった。(したことないけど)
    破壊力のある詩。
    こんなに華やかなヒステリーもあるんだな。って。

  • 「苦行」と「尋常」がいちばんすっと頭に入ってきて好きでした。

  • 2012/04/17読了

    詩というものは本当に、様々な表現方法があるので、何が正解かということはない。だが多少の読みやすさは大切である。
    表現方法が理解できない、というのも問題ではあるが。
    この作品は本当に、何を表現したかったのだろうか…。ドグラ・マグラのようなカオスを感じた。毒々しい色をした文字の羅列。
    これが何を意味するのかは、恐らく作者しか分からない…

  • 大好き

  • 「/」、「)」などの記号や空白、改行が多く妄想の中で妄想が何十にも展開されている。読みづらいと思ったが、記号を音譜を読む方法で繋げていくとそれが作者の意図したとおりになるのか。

  • いい詩だった。

  • 日本語の巻き起こす嵐が、時間をかき回し、新世界をつくっている。
    やり場のない若い激情が衝動となった、その瞬間、過程、結果がここにある。
    「追求」の勢いとその美しさに、悔しいくらいに目が離せない。

    そんなわたしはやっぱり詩を愛しているんだな、と、再認識しました。

  • 言葉は現実のものだけど、
    不思議な感じ。
    もっとゆっくり読もうと思います。

  • ことばがこぼれてあふれてしまうから。
    そのあふれたことばたちを愛してやまない。

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著者プロフィール

最果タヒ(Tahi Saihate)
詩人。一九八六年生まれ。二〇〇六年、現代詩手帖賞受賞。二〇〇八年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。二〇一五年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。その他の主な詩集に『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(二〇一七年、石井裕也監督により映画化)『恋人たちはせーので光る』『夜景座生まれ』など。作詞提供もおこなう。清川あさみとの共著『千年後の百人一首』では一〇〇首の現代語訳をし、翌年、案内エッセイ『百人一首という感情』刊行。エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『もぐ∞【←無限大記号、寝かす】』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『少女ABCDEFGHIJKLMN』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』、絵本に『ここは』(絵・及川賢治)、対談集に『ことばの恐竜』。

「2021年 『神様の友達の友達の友達はぼく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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