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- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784790713340
作品紹介・あらすじ
幕末から維新期にかけて急激に生じた社会的コミュニケーションの活性化と混沌状況の中から、秩序はいかにして形成されたのか。それ自身が発展途上にあった政治権力と、今日まで続く「中立」のジャーナリズムの成立過程との関わりを歴史的に分析した労作。
感想・レビュー・書評
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民権運動のなかで強い政治性を帯びた新聞が、いかにして政府の誘導のもとで「中立」化されていくか、ということをテーマにした一書。ただしその「中立」もまた、政府が恐れる過激な言論を抑制しようとする、という政治性を帯びたものだったことを取り上げているところが印象的だった。
『大阪朝日』が明治10年代に政府の援助をひそかに受けながら、表向きは政党に与しない「中立」を標榜していたことを明らかにしたことなんかはとても面白い。歴史の裏側を見れたという意味で。
あと個人的には本山彦一の「実業」志向という指摘がツボ。本山が『神戸新報』を退社した理由は今のところ不明だが、この「実業」志向がひとつ原因としてあるんじゃないかという気がしている。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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