文庫 山本五十六の乾坤一擲 (草思社文庫 と 2-21)

著者 :
  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794224262

作品紹介・あらすじ

「高松宮日記」の開戦直前11月後半に15日間の欠落があるのはなぜか。
その時、何か重大なことが起きていた。

昭和16年12月1日の御前会議で開戦の決断が下される直前、
最後の最後に山本五十六と高松宮、海軍避戦派軍人たちが組んで、
天皇への直訴を行った乾坤一擲の作戦があった。
各種資料、覚書、回想録などを詳細に読み解くことで浮き上がる
昭和史に隠された、一大騒動の顛末。
避戦への最後のチャンスにかけた山本五十六の悲哀の運命とその企てをつぶした勢力…
これまで歴史家が誰も指摘しなかった、大胆で卓抜な推論。


第一章 活字に残されている昭和十六年十一月三十日 
第二章 永野修身、高松宮、対ソ戦を阻止しようとして 
第三章 高松宮、九月六日の「御前会議の不徹底につきてお話した」 
第四章 山本五十六、対米戦を回避しようとして 
第五章 高松宮、三十四年後に秘密に触れる 
第六章 山本五十六の十一月 
第七章 その日、十一月三十日 
第八章 なぜ、木戸幸一は戦争を選んだか 
第九章 その日の真実を明かすまいとした人びと 
解説:鳥居民さんの謎と五十六の謎 工藤美代子

感想・レビュー・書評

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  • タイトルを見ると真珠湾作戦のことなのかと思うが、そうではなくて、開戦前の11月に高松宮等と協力して自ら参内し、天皇に非戦論を訴えることだったという推理。そしてそれを潰していったのが内大臣だった木戸幸一だった。
    あくまで推理であるので、本能寺の変の真実とかそういった類のものとして読んだけど、とにかく面白いので引き込まれていく。そしてその推理もかなり的を射ているように思う。
    この本を通じて日米開戦が決断される過程を知ることができたし、昭和天皇や高松宮に秩父宮といった皇族の人々についても知識が深まった。

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著者プロフィール

鳥居 民(とりい・たみ)
1928年(昭和3年)、東京牛込に生まれ、横浜に育つ。水産講習所を経て台湾政治大学へ留学。台湾独立運動に関わる。現代中国史、日本近現代史研究家。代表作であるシリーズ『昭和二十年』(全13巻)は、執筆に1975年ごろから準備し40年ほどを費やした。左翼的な史観にとらわれていた日本の現代史研究に、事実と推論をもって取り組む手法で多大な影響を与える。他の著書に『毛沢東 五つの戦争』『「反日」で生きのびる中国』『原爆を投下するまで日本を降伏させるな』『鳥居民評論集 昭和史を読み解く』(いずれも草思社文庫)などがある。2013年1月急逝。享年八十四。

「2019年 『文庫 山本五十六の乾坤一擲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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