- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797368741
感想・レビュー・書評
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スケダチのというか、mediologicのタカヒロさんの本。図書館で借りた。
200ページあるも具体例がもう少し欲しい感もあるが良書。コンテクストプランニングやコミュニケーションプランニングについて。ここがイイんです、と伝えたところで、そしてきちんと伝わったところで消費者は買ってはくれない。そんな時代にどうするのが良いか、の思考書。なかなか理解してくれないんだよなあ、と思いながら共感。
以下メモ。
●今やCMコンテではなく、キャンペーン構造そのものを提案する時代。
●オーダーからオファーへ。代理店マンが見極めるのはまずここ。オーダーを受けたのに、こうするべきだ、と出してしまう。オファーを受けたのに、いろいろオリエンされないとできません。
●商品とお客様が握手してもらうか。いい商品サービスなら広告がなくても売れる。とすると広告の役割は?伝えるではなく、会話する。
●メディア論の中で、情報を伝達するものがメディアではなく、メディアそのものがメッセージであり、根本的に変わる。
●ソーシャルメディアの運営者は基本的に自分たちでコンテンツを作らない。書き込むアップするのもすべてユーザー。
●ユーザー巻き込み型企画ではなく、ネットでは、企業が巻き込まれていくことが重要。そして何かの時のための予算の一部を残しておき、タイムリーに対応させる。
●クチコミマーケティングと言われているものの多くは、人を媒体枠として売っている。ブロガーに書かせる、Twitterでつぶやかせる、すべてPVやフォロワー数を部数に換算しているだけ。単に新しいメディアを使ったリーチ型広告。
●クチコミを考える際は、商品そのものによるクチコミ能力をみる。補強するために初めて次のステップに。
●商品そのもののクチコミ能力には、一目に触れやすい、他人を巻き込むと利便性が増す、の二つ。
●バズは話題になる企画、バイラルはどう拡がるかの企画。仕掛けと仕組み。
●周辺に何人いるか。自然に勧められる仕組みは。レストランガイドの場合は「誰か」とレストランに行く。選んだ飲食店のURLかメールに貼り付けやすいか、共有ボタンがあるかないか。単純だが効果あり。インセンティブはクチコミの後押しになるが、自然に発生させるものではない。
●書かせるのではなく、書いてもらえる、ように何を仕掛けるのか。
●今時、この商品はここがイイんです、と一方的に伝えたところで、たとえそれがきちんと伝わったとしても買ってはもらえない。
●行動原理や背景からインサイトを導き出したら、その行動原理や背景に対し、どういうストーリーなら受け入れられるか、どんなストーリーを開発すべきか、という思考に変える必要がある。
●鼻パックのメーカーが以前は、鼻の毛穴に詰まったカスを取ってスッキリ出かけよう!のCMだったのに対し、毛穴に詰まったカスをじっくり眺めるのが好き、みたいなストーリーが受け入れられると構築し、CMを切り替えた。
●AIDMAからA注意I興味S検索C比較E検討T試行A購買S満足S共有RリピートRロイヤル化XS/US拡大購買詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モノやサービスをどうやって売り込んでいくかを考えるためのフック・引き出しをいろいろと提供してくれる本。
「広告」の1つ上の概念での思考……かな。
「明日すぐに役立つものではない」と書かれているように、この本が「役に立つ」かどうかはまだわからないので、評価はつけないでおきます。
読み物としては、濃い(と思う)内容の割に、さくさくと読めて、とても面白かった(さくさく読めて、必要になった時に読み返すものだと思う)。 -
著者のアドタイのコラムをちょくちょく覗いていたので、それのまとめのような本で、あんまり目新しさは無かった。
コンテクストプランニングという捉え方。口コミを「買う」という考え方の悪弊。「シクミ」と「シカケ」の違い。「オーダー」と「オファー」の違い。メディアプランナーの限界。
この辺りは押さえておきたい。
というか、メディアプランナーの限界は痛いほど理解してますが。。。
そして、オーダーとオファーも・・・ね。。。
ただページの関係でしょうが、事例が少ないというか、簡単にしか触れられていないので理解できてるかが、うーむ・・・-
事例が少ないのは、事例は一瞬わかった気にさせるだけで大した価値がないだろう、という考えから。編集さんとともに長く読まれる本にするには事例の新...事例が少ないのは、事例は一瞬わかった気にさせるだけで大した価値がないだろう、という考えから。編集さんとともに長く読まれる本にするには事例の新しい古いで判断されるものにするべきでない、という認識をもっていたから、です。2012/09/07
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>高広様
コメントありがとうございます!ブクログをあまり覗かないのでお返事が遅くなりました。失礼致しました。
いつも勉強させて頂いております...>高広様
コメントありがとうございます!ブクログをあまり覗かないのでお返事が遅くなりました。失礼致しました。
いつも勉強させて頂いております。特にコンテクストプランニングの考え方は大変勉強になりました。(きちんと理解できているかは曖昧なのですが・・・)
事例が少ない理由はそうだったんですね。自分で、実際に業務の中で使ってみたり、既存のキャンペーンをデコンストラクションしてみたりしないと結局、身に染みないということですね。
何度も読みながら頭に定着できればと思います。ありがとうございました。2013/01/02
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広告というのがどのようなものか一から理解することができた。歴史的な流れや背景などの話から、現代の広告のあり方、そのうえでどのような点に心がけていくべきかを実例を踏まえて書かれており、読んでいて納得のいくものだった。
ここからは蛇足であるが、著者が非常に優秀であり、いろいろ問題があることもあるが、個人的にはそういった内容も論理的で納得のいくものが多いため、肯定的な立場である。人によっては嫌いという人や、内容に否定的な人もいると思うが、初心者として、中立な立場から読んでもおもしろい内容だったと感じた。ビジネスコンテストなどで広告するうえで、BtoCの事業案の場合、こうした広告の手法についても触れることで、より実現可能性を高める案にすることができるのではないかと感じた。 -
面白かった。「オーダー」と「オファー」の見極めとそれらに対する姿勢、既存の「メディア」の捉え方より更に柔軟で新しい可能性のある見方の推奨、コンテキストの重要さについて。何かについて考える時に必要になりそうなフレームワークをもらった。するすると頭に入ってくる文体にも魅力を感じた。
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だいぶ時間を置いてしまったけど、読了。コンテクストの扱いについて、わかりやすかった。
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もっと丁寧なコミュニケーションが必要なんだと、改めて思った。
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見込顧客や既存顧客との関係構築・強化を図って行く上であるべきマーケティング・コミュニケーションの検討、及びビッグデータを分析する切り口を検討する上でのインプットを求めて読んでみた一冊。
「オーダー」から「オファー」への移行やコンテクストの構築に基づいたシナリオやストーリーの設計・提示の必要性と重要性など、示唆に富む内容が多かったです。
なお、著者が最初に述べているように、この本の内容は明日すぐ使える内容ではないです。
その理由として、一つは「次世代コミュニケーションデザイン」は一朝一夕でできるものではないこと、かつ著者自身が最後に述べているように、「次世代コミュニケーションデザイン」自体がまだ完成された手法ではない、つまり(広義の)マーケティングに携わる人々がこれから知恵を出し合って磨き上げていくべき領域であることからだと私は捉えております。
従来のマーケティング手法に対して違和感を感じている、あるいは顧客とどのように向き合っていくべきかを考えている人には刺激になる一冊ではないかと思います。 -
コミュニケーションをプランニングする上で、コンテクストのプランニングが重要だと。確かにそう思う。勉強している人だし、何よりも博報堂、電通、グーグルと実践を積んできている人なので、説得力がある。コミュニケーションをプランニングする人、それを評価する人、目指す人などみんなにお勧め。
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5章で書かれている本質的な内容に、すごく納得できました。