次世代コミュニケーションプランニング

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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797368741

感想・レビュー・書評

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  • ツイッターやフェイスブックで評判の本書、広告業界の現状から始まり、先人たちの知見と自身の行ってきた仕事を織り交ぜ、メディアそしてコミュニケーションをアカデミックかつ実践的に掘り下げ、その心はコンテキストと説く。

    コンセプトプランニングのフレームワークとして、「消費者文脈=Consumer Con-text」「パブリック文脈=Public Context」「所属産業文脈=Indusry Context」「ブランド文脈=Brand Context」の4つで構成されるとの考え方が門外漢の自分にもとても分かり易い。

    大きな会社の広告だけではなく中小企業のウェブサイトの在り方やソーシャルメディアを使ったマーケティングにも役立てることが出来そうです。フレームワークは早速使ってみたいですね。

  • この種の本はそう読むほうではないが、売文業として自分のやっていることをいろいろ考え直すヒントになる本だった。たとえば、自分の本がどうして売れないか、そのニーズも含めて、いろいろ顧みるきっかけにもなった。

  • 広告業界を渡り歩いてきた著者による、今後のコミュニケーションについての提唱。単に広告メディアに留まることなく、消費者・生活者とのコミュニケーションのあり方について述べられており、抽象的ではあるものの、分かりやすい内容。
    コンテクストないところに、ストーリー・シナリオなし、というのは納得。ぽっと出でストーリーと言われても腹に落ちないし、これまでの関係性やトレンドなどからくる、必然的なコンテクストを重視しないといけないのだろう。

  • 「コミュニケーションプランニング」とは、「オファー時代のマーケティングコミュニケーションのソリューション」として位置づけられるべきなのだ。p21

    マクルーハン「メディアそのものもメッセージである」(The Medium is the message)p28

    人と人、人と商品、人と社会など、何かと何かを「メディエイト」するもの。これがコミュニケーションプランニング上、必要となる「メディア感覚」なのである。p33

    「ソシオメディア論」p39

    「コミュニケーション資産のアセットマネジメント」p56

    「ブラー化」p63

    「集合知(collective intelligence)」から「集合生産活動(collective activity)」へ p79

    デビット・ガントレット「Making is connecting=作ることがつながること」p81

    レガシー的なメディア(マスなど)=情報の非対称性から逃れられない。<メモ>

    「セグメンテーションからコネクションへ、マスからトライブへ」<メモ>

    「自販機型コミュニケーション」へ p102

    おもしろいことを考えるという「バズ」視点だけでなく、拡がりを考える「バイラル」視点の両方がなければ、クチコミの企みにはならないのだ。p120

    (シカケ)×(シクミ)という公式 p120

    「コンテクストプランニング」というのは、「コミュニケーションプランニング」の前段階として位置づけられる。p161

    アカウントプランニングには、「タグライン」の抽出と「消費者インサイト」の導き出しという2つの重要な作業がある。p167

    【従来の流れ】
    アカウントプランニング→クリエイティブプランニング
    【これからの流れ】
    コンテクストプランニング→コミュニケーションプランニング p169

    【コミュニケーションプランニング】
    (コンテクストを解釈する)+(コンテクストを開発する)
    →コミュニケーションチャンネルの発見・設定
    →コンテンツの設定 p192

  • 広告の本なのでもちろんプロダクトあるいはブランドコミュニケーションの問題を取り扱っているのだが、広告あるいはカスタマーリレーションという切口で現代の情報社会を俯瞰しており、広告業に携わっていない人が情報メディアの状況と付き合い方を知るにも有益な一冊。もちろん広告や広報に携わっている人が読めば、著者と同じフレームワークを獲得し、著者と同じ思考の水準に達する…ことはできないにしても、そのための基礎の基礎ぐらいは得られるだろう。
    「明日からすぐ使える」ハウツーのようなものではない、と著者が冒頭で述べているので、そうしたお手軽なものを期待する人には勧めない。そのようなものでないという理由で低評価を下したレビューが通販サイトに掲載されていたが、まったくの見当はずれ。カツ丼を「牛丼じゃないから★ひとつ」と評するのは了見違いだ。

  • まず、最初に申し上げたいのが、これだけの智慧が1,600円で手に入ってしまうのは、何とお得なんだということ。

    そして、こういう本が出版されて、売れているという事実から、日本の広告・コミュニケーション業界の未来は明るいと考えて良いと思う。

    本書は思いっきりターゲットを絞り込んでいる。すなわち、「広告・コミュニケーションのプランニング携わっている人」にだ。エージェンシーサイドか事業主サイドかは問わない。日々、自分の頭で考え、悩み、勉強している人にとっては、次から次へと貴重な「気づき」が飛び込んでくる。

    内容は、広告・コミュニケーション業界きっての論客である著者が講演やwebメディアで発信してきた内容の総集編的位置づけ。そして、最大のポイントは、文章がとても親切でわかりやすいことだ。

    著者の講演を聞いたことがある人はおわかりと思うが、敢えて詳しく説明せず、解釈の余地を残し、「これが理解できない奴はちゃんと勉強しろ」という独特のスタイル(少なくとも私はそう感じている)。

    本書では、通常の講演等では端折られてしまう丁寧な解説が、きちんとなされている。しかも、とてもわかり易い文章で。いままで、「わかったような顔をしていたけど、実はちゃんと理解できていない」という方には、絶好のキャッチアップのチャンスです(笑)。

    特に、社会学、マーケティング、広告・コミュニケーション等々に関する過去の識者の発言・提言について「いつ、誰が、何を言ったか」が体系立てて紹介されているので、辞書的・教科書的にも活用できる。

    ぜひ、本書を直接読んで頂きたいので、内容の詳細については書きません。あと、冒頭述べましたが、本書はターゲットが明快に絞り込まれているので、業務に携わっていない人(最低限の基礎知識のない人)にとっては、ちんぷんかんぷんと思うのでご注意あれ。

  • 一周目終了。事実とそれを取り巻く背景、行間などを読みながら、共通言語で共通体験ができるような筋書きをまとめていく。仕組みと仕掛け両方を意識し、一気通貫できるようなプランナーを目指したい。

  • 面白かったです。フェイスブックインパクトで書かれていた衒学的で社会学的な内容なのかと思って読んでいたが、あちらで書かかれていた現象の話ではなく、これからの広告における心構えの話。もしかすると広告という言い方自体が窮屈なのかもしれない。

    媒体側にいる人間としては、ぜひここで書かれているプランニング手法が主流となって欲しい。もっとインターネットが盛り上がるだろう。

    媒体の広告営業としてもたくさんのヒントを頂いた。メディアとは何か、ソーシャルメディア時代の消費者と企業の関係、バズとバイラルの違いなど。また、豊富な広告事例の紹介も勉強になった。

    最もためになったのは、タイトルでもある、コミュニケーションプランニング。まずここで書かれているコンテクストプランニングの事例、フレームワークはとても参考になる。その上での、コンテクストプランニングからコミュニケーションプランニングまでの実践。

  • メニュー営業に限界を感じている媒体社の(一部の)人間も、コンテクストの解釈段階から関わらせていただきたいと心から思ってます。自分の媒体に結果として落ちなくてもいいから、どんどんトライさせていただきたいな…でもそれじゃ食べていけないんだよな…とたくさんの人が思ってるだろうな、思いながら読了。

  • 今までで1番ドッグイヤーした本。広告に関わる人は必ず読んで、反芻しまくってほしい。広告とは単に認知を広め、あおることではもちろんないし、伝えるだけのことでもないし、コミュニケーションすることでもまだ足りない。

    その施策が世の中にどう埋め込まれていくかという視点。

    きちんと読み込んで理解したい本。

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著者プロフィール

マーケティングエンジン代表取締役社長CEO/共同創業者。1970年生まれ。博報堂、博報堂、電通、Googleを経て独立。2012年2月、インタラクティブ領域の企画を強みにしたマーケティングコミュニケーション設計を手がけるスケダチを創業。同年8月、ソーシャルメディアプロモーション事業を手掛けるコムニコと共同で日本初のインバウンドマーケティングエージェンシーとなるマーケティングエンジンを設立。著書に『次世代コミュニケーションプランニング』(小社)、『次世代広告テクノロジー』(共著、同)、『フェイスブックインパクト』(宣伝会議)、『図解実務入門 よくわかる広告ビジネス』(日本能率協会マネジメントセンター)ほか。

「2013年 『インバウンドマーケティング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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