スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」 岡田斗司夫の空想政治教室 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797387445

感想・レビュー・書評

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  • 「エピソード1から3までを通して見てみると、ヨーダの失敗ぶりは目に余ります。」に吹いた。見てないんだが、そうなのか。

  • ガンダムの元ネタ「宇宙の戦士」の一場面「暴力では何も解決しない?否、それらなら、話し合いでも、お金でも何も解決しない。暴力こそが最も多くの物事に決着をつけてきた。その現実を見よ。」と言うハインラインの理屈(168ページ)に妙に納得した。これは、日本に薄く広く蔓延している希望的平和主義に対する解毒剤だ。しかし、このような言説を紹介できる岡田氏が「北斗の拳」に出てくる無抵抗主義の村長のような主張をYouTubeに公開している(「憲法9条の本質は関わらないこと」)。人間とは分からないものだ。

  • 先般、WOWOWでのスター・ウォーズシリーズ一挙放送を視聴。
    一挙に観ることで、同シリーズ全体に通底している人間模様や物語の背景がとてもよく見えます。
    そんななか、帝国や同盟国、議長だとか元老院だとか、ジェダイ評議会とか...
    様々な政治要素が織り込まれているスター・ウォーズを、その観点から深めてみたいとの思いから、思わず手に取った本書。

    タイトルにはご用心!
    本書は5章からなっていますが、スター・ウォーズに関する内容はそのうちの最初の1章。
    ページ数にすると全体の3分の1程度です。
    がっつりスター・ウォーズを...と思っている方は要注意。

    しかしながら!!
    本書を通じ、政治や社会視点でのエンターテイメント鑑賞力が格段にアップしたように感じます。
    スター・ウォーズのみならず他のエンターテイメント作品と、作品ごとのもしくは現実の政治・社会の思想・構造とのつながりを、ある種「棚から牡丹餅」的に学ぶことができる。
    この点、私にとっては、かなり楽しめ、また、勉強になった、とってもありがたい書籍となりました。

    まずは、スター・ウォーズ。
    これまで世に出された6つのエピソードを概観しつつ、政治視点でのいくつかの見方が示されています。
    私的には、アメリカ人にとっての寓話、古代ローマのたとえ、デス・スターの核兵器へのたとえなどが興味深かったです。
    あと「失敗ばかりしている未熟なヨーダ」なども面白い。

    アメリカとスーパーヒーロー像に関する章も興味深い。
    私はアベンジャーシリーズ(特にアイアンマンのロバート・ダウニー・Jr.)の大ファンです。
    これらのマーベル作品なども、本書が示す「アメリカン・ウェイ」や「自警団」の観点、シビル・ローとコモン・ローの関係などから観てみると、従来とはまた違った見方ができ、より深く楽しめるように思います。

    日本の物語では、ガンダムを政治的な観点から分析しているところも面白い。

    多くの人びとの頭脳、アイデア、労力、そして膨大な時間とお金を投じて造り上げられた名作エンターテイメント。
    名作であればあるほど、その作品が持つ広がり・深み・厚みは大きくなることでしょう。
    そしてその分、我々鑑賞する側が味わえる・楽しめる領域も広がることでしょう。
    本書などを通じ、様々な視点・観点を身につけ、名作エンターテイメントをより一層楽しみたいものです。

  • 池上彰なみに分かりやすい。そして楽しい。スターウォーズこんな見方ができるんだな…

  • アメコミで読みとくアメリカ国家の話が面白かった。

  • 「スターウォーズ」や「ガンダム」などのSF作品の世界設定を通して、政治や社会を読み解く。既存の国家や政治家のパワーゲームとして語るタイプの政治評論もそれはそれで面白いとは思うが、個人的には岡田氏的に「ひょっとしたらこうだったかもしれない」「こうなっちゃうかもしれない」というIFの想像力を働かせながら考える方が好きなんだなぁと再確認した。

  • うーむ…最近の新書にありがちなタイトルだった。
    もっとつっこんでスター・ウォーズを政治的な切り口で解説してくれるのかと思ったら、スター・ウォーズに関する章は全体の1/3ほど。
    ただ、スター・ウォーズ新旧3部作のあらすじ解説は見事。1エピソードあたり5〜600文字でめちゃめちゃわかりやすくまとまっている。さすが岡田さん。
    あとガリア戦記を記したカエサルを世界最古の同人作家と評していたのには笑った。
    しかし、デス・スターを核兵器に例えるのはちょっと違うような気がする。核がもたらすバランスオブパワーの考え方とデス・スターのような要塞兵器とでは戦略的な運用局面に決定的な違いがあるでしょう。気持ちはわからなくはないけど。
    ハインラインとリバタリアニズムに関する第5章はおもしろかったな。ハインラインのSF作品が読みたくなった。

  • いまいち理解できなかった。
    政治的な側面でスターウォーズをもう一度観たい。

  • スターウォーズ、DC/MARVELコミックス、ハインラインで学ぶ政治。

    筆も軽いし、1時間ぐらいで気軽読めるし、「政治」について学べます。高校の公民での教科書では、政治の仕組みは説明しても、何故政治が必要なのか、何故政府があったり、政府が無い方が良いと言ったりする人がいるのかは余り明確に教えてくれませんが、この本では簡単にややぶっきらぼうにそこだけ、政治とは何かだけをを説明します。

    政治や政治家は何のためにあるんだとか考えている中高生や、中二病から抜けられないおっさんにお勧め。読んだ後は、池上彰の説明がちょっと違って聞こえてくると思いますよ。

    余談ですが、SF読もうぜ。特に古典となっている物。テクノロジー描写は読んでいてつらいところもあるけれど、大事なことはSFで学べる。

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著者プロフィール

1958年大阪府生まれ。通称、オタキング。1984年にアニメ制作会社ガイナックス創業、社長をつとめた後、東京大学非常勤講師に就任、作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。レコーディング・ダイエットを提唱した『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書)が50万部を超えるベストセラーに。その他、多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を超える。現在はYouTuberとして活動し、チャンネル登録者数は90万人を超える。

「2023年 『誰も知らないジブリアニメの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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