老人の取扱説明書 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797392449

作品紹介・あらすじ

老人の困った行動に対して、
・周囲はどうすればいいのか
・老人本人は何をすればいいのか
を突き詰めて1冊にまとめました。
どれも簡単で、すぐに実行に移せる方法です。


「同じ話を何度もする」
「せっかく作った料理に、醤油やソースをドボドボとかける」
「赤信号でも平気で渡る」
…、
高齢者にこんな行動をされて困ったことはありませんか?
老いた親をはじめ、周囲の高齢者に対して、です。

すると、こう考えると思います。
「認知症でボケがはじまったから」
「価値観が古く、新しいことを受け入れない頑固者だから」
「若い人へのひがみが多くて、性格が悪くなっているから」

確かにこういった可能性もありますが、
ほとんどは全然別の原因により、困った行動を起こしているのです。
しかも、これらの原因は、老化することで誰でも遭遇してしまいます。

------------------------------------
本書は、老化とはどういった現象なのかを医学的に明らかにし、
実際に高齢者にどう接すればいいのか、
そして、高齢者本人はどういう行動を起こせばいいのかを解説しています。

現役の医師であり医学博士の著者・平松類先生が、
診療で10万人以上の高齢者と接してきた経験に加え、
国内外の膨大な医学論文やデータを読みあさって得た知識を総動員してまとめました。

従来のこういった本といえば、認知症や老人の心理にとどまるものがほとんどでしたが、
体の細部にまで踏み込んだのは、本書がはじめてです。

例えば、「せっかく作った料理に、醤油やソースをドボドボとかける」
というのも老人のよくある困った行動ですが、
「姑が嫁に対して、『あなたの作った料理なんて、食べられたものではないわ』
と、いじわるをしている」と思われがちですが、
実際は全然違います。

------------------------------------
本書は、主に次の方々に向けて書かれています。
1、老いた親など、困った行動をする高齢者が身近にいる方
2、高齢者全般、高齢者に近い将来になる方
3、高齢者と接することが多い介護施設の職員や医療関係者など

高齢者も周りの方も、本書で高齢者の体の特性(原因)と解決策を知ることで、
イライラすることが減り、
高齢者本人は卑屈になることが激減します。

本書を通じて、少しでも快適に皆さんが生活できるようになりましたら、
これに勝る幸せはございません。

感想・レビュー・書評

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  • ★4.5(3.52) 2017年9月発行。今月40歳を迎える平松先生による老人の取扱説明書。老人のよくある困った16の行動について、何故そうするのか、周りの人がしがちな間違い、周りの人がすべき正しい行動、自分がこうならないために、自分がこうなったらどうすべきかについて、延べ10万人以上の老人んと接して、かつ国内・海外の最新論文や文献・データを読み漁った著者により分り易く解説。なるほどと思われることが至る所に。身の回りに老人がいる方にはとても役立つ本なので、是非読んで老人に正しく接して欲しいですね。

  • 私、58歳独身。母、82歳障害者。二人暮らしです。日に日に衰えが見える母にどのように対応したらいいか思い悩んでいるときに、出会った本です。なるほどと実践できることもあります。読み終わって、母に対する姿勢が優しくなったような気がします。

  • 高齢の義母の帰省旅のお供をすることになったので、まずは知ることから始めようと読了。

    老化していく時に、体にどのような変化が起き、よってどんな症状や行動が起きるのか。
    その時に家族はどういう行動をすればいいのか。
    また自分自身の対策。

    参考になることかあった。
    難しいことはなにもないが、知らないこともたくさん。
    とっかかりとしては読んでよかったと思う。

    もう少しつっこんだ内容の本も読みたくなった。

  • 実家では、老いた父と弟が二人で暮らしていて、

    いろいろと大変そうなので、何か参考になれば・・・と、

    こんな本を読んでみました。



    老人の困った行動、

    ・都合の悪いことは聞こえないふりをする

    ・突然「うるさい!」と怒鳴る

    ・無口で無愛想

    ・約束したのに忘れる

    などなど・・・

    当てはまることは、たくさんある。



    しかし、これらは、認知症とか、頑固な性格によるものばかりではなく、

    「老化」による身体の変化なので、

    イライラせずに、冷静に対応するべきだと、

    その対処法を医学的に優しく解説しています。



    すべてが解決するわけではないけど、

    なるほどぉ・・・と思うこともあって、参考になるかも。



    今度、実家へ帰るときに、弟に持って行ってあげよう。

  • 極普通。

  • 加齢による体の不具合の説明がわかりやすいし、自分の偏見に気づけた。
    生きてる限り誰もが通る道だから読んでおいてよかった。

  • 『昔はこんなひとじゃなかったのに』
    『なんでわかってくれないの』

    ”よく聞きます"

    日本はこれから高齢化が進みます。
    知っているだけで心が乱れないこともある。

    備えの1つとして、持っておくのもありかと。

  • 20200322 読了
    第一章 老人の困った行動 3大ド定番
    第二章 いじわる
    第三章 回りが大迷惑
    第四章 見ていて怖い、心配……

    既に知っていた事項が多く、
    あまり参考にならず残念。
    介護初心者向け。

  • 今まで気づかなかったことが、年齢を重ねるうちに、自分の老いた親の事が、自分の身体にも起きている事に、ここ数年理解してきた。

    少し調子が、悪くて、病院へ定期検診と共に、出かけてみて、質問したら、「老化現象でしょう!」と、何事も無く言われるだけで、どう対処しても、年を取るのを止めるわけには、行かない。

    先ずは、予防策だけでも・・・・
    この本では、16パターンに分けて書かれている。
    少しでも、老いを理解して、自分に出来る事を率先しなくては、と、思っている。

    高齢のご両親をお持ちの方も、老いては行く道・・・読んでおいて、年よりの事を理解しておいて欲しいと思った。

  • 誰もがいずれは歳をとって“老人”となる。
    だから、老人の存在を否定するものではないが、高齢者の割合が大きくなりすぎた今のこの国で、様々な問題が起こっているのも確かだ。

    情報番組で専門家が、老人問題について呼ばれて解説している。
    この本の作者も、たびたび呼ばれるようだ。
    私たちも興味を持って、メディアからの情報に当たるのだが、時間が経つと忘れがち。
    この本には、それが分かりやすくまとめられている。

    老人の行動の原因を解説し、どう接したらいいのか提案し、これから老人になる人たちには、どうしたら“困った老人”になるリスクを減らせるか提案している。
    身近にある、“老人に優しくない制度(制度?)”をちょっと直したらいいのでは?という提案も。
    信号機を見やすくする、渡れる時間をもっと工夫するなど、もしかしたらすぐに出来ることかも知れない。

    年老いた親に困っている人たち、年老いたお客の対応に困っている店員さんたちにも、是非一読をお勧めしたい。

    ちなみに、完璧に高齢者を扱っているのは、『詐欺師』だそう。
    びっくりだ!!
    詐欺師に負けてはならない。

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著者プロフィール

二本松眼科病院副院長。医学博士・眼科専門医。緑内障手術トラベクトーム指導医。「緑内障神業手術」として新聞にて紹介。
「日本の名医50人」「名医はこの人ブラックジャックを探せ」でも紹介される。
NHK「おはよう日本」「あさイチ」「ニュースシブ5時」出演。民放各局「名医のTHE太鼓判」「主治医の見つかる診療所」「ジョブチューン」など出演多数。Yahooニュースの眼科医として唯一の公式コメンテーター。
YouTube「眼科医平松類チャンネル」は10万人以上の登録者で緑内障の最新情報を発信中。
著書に30万部突破の『 1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ 』、ロングセラー『自分でできる! 人生が変わる緑内障の新常識』など

「2023年 『【書籍版】自分でできる! 人生が変わる緑内障の新習慣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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