カミングアウト・レターズ

制作 : RYOJI  砂川秀樹 
  • 太郎次郎社エディタス
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本棚登録 : 583
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784811807256

感想・レビュー・書評

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  • ゲイ、レズビアンであることをカミングアウトした人と、彼らの告白をうけとめた親や教師との間の往復書簡をおさめたもの。特に親や教師たちの側が、きれいごとじゃなく自分自身の動揺や悩みについて率直に語った文章のいくつかが心に残る。これからカミングアウトを考えている人や、告白をどう受け止めていいか迷っている人には、大きな勇気をあたえてくれる本だと思う。しかしなぜ男親は女親にくらべて受けとめるのが難しいんだろうか、とも思った。

  • どういう経緯でこの本と出会ったか忘れちゃったけど、感想をブログに載せたら、それを見た友人が自分の親にカミングアウトしたという出来事がありました。
    「面と向かって言うのはウマく話せないから手紙を書いて伝えよう」
    この本には前向きな気持ちが詰まっています。読めば背中をグッと押された気になると思います。
    それにしても、この本に出てくる親はみんな理解があって、完成された人たちだなぁと思います。

  • 今野さん。

    けっこう良い。
    考えさせられる。

  • 親にカミングアウトする前に読んだ本。
    親の心情ってどんなものなんだろう、と思って読みました。

  • 2008.01.09

    ひょんなことから読み始めた「カミングアウト・レターズ 子供と親、生徒と教師の往復書簡」に号泣しました。
    タイトルの通り、これはゲイ/レズビアンの人たちがカミングアウトを振り返る手紙、あるいはカミングアウトをする手紙、それに対する返事が収められています。

    特にねえ、1通目はやばいっす。ああ、子供に対する親の愛というのはこういうものなのかと……「寒いから」という理由でさっさと帰省を切り上げて帰ってきたばかりの私としましては、故郷に住む父母に、なんかちょっと申し訳なく思いましたよ。

    周りの友人たちがどんどん「親」になっていく中、子供を持つということがどうにもこうにもぴんと来てない私ではありますが、親になるというのはすごいことなんだなあとそれだけはなんとなくわかった。
    それから、セクシャルマイノリティとして生きることはまだまだ大変なんだなあ、とも。


    1通目で、母親は息子にこう語りかけています。

    「たくさんのものを見なさい。そのなかで覚えておきたいものだけ、胸に残しなさい。(中略)悲しみの前で足を止めるのでなく、どんな世の中でも生き抜く強さをもちなさい。優しくしたたかでありなさい。涙を涸らさず、笑顔でいなさい。そして長生きして、世の中が変わるところを見届けなさい」

    その通りだ、その通りだとすごく思った!!
    「常識」も世の中もどんどん変わっていく。それを変えていくのは、今の時代を生きる私たち。
    同性愛者も異性愛者も、ぜひ一読をおすすめします。

  • 親との関わりあいで悩んだときに読んだ。
    私もいずれ父にはカミングアウトをしたい。
    でも怖い。母にしていたって受け入れられてるとは違う。
    手紙、か。
    つらいなあ。
    いたかったです。

  • つらかったし、苦しかったろうと思う。自分は言う気はないけど同じ立場だったらどうかなーって考えちゃう。いろいろな団体の知識も手に入って交流してみようかなって気になった。

  • 一般人の手紙の寄せ集めなので上手な文章、というわけではないですが真摯な気持ちが伝わってくる文面でした。ゲイの方々の父母世代の方々の手紙を読んで、やっぱりこのくらいの世代の同性愛についての一般認識はこういう感じなのか…と思って悲しい気持ちになりました。でも兄弟世代だとだいぶ偏見も薄れているなあ…この本に出てくるカミングアウトはみんな、一筋縄ではいかなかったけれども受け入れてもらえて良かったと思います。こういう気持ちの繋がりがほしいなあと思った次第です。

  • ゲイとレズビアンの(元)こどもたちと、親や教師との往復書簡。

    痛い、とか
    イラつく、とか、
    うわあ、いいなあとか。
    いろいろどーんときた。

    カミングアウトを薦める本じゃなくて、しても大丈夫だって思える本。
    世の中には素敵な人もいるんだよって。

    しかしみんな謙虚だな…年齢が上の人たちは、「受け入れられないのが当たり前」って思っているように見える。
    だから完璧な理解を求めずにいられるんだろうか。
    私はもっとちゃんと解れよと思ってしまう。
    非当事者が理解できるまで待ってあげる姿勢っていうのも大事だ。

    でも結局、カムアウトしようとか、してよかったとか、されてよかったって思える人たちは、別の困難にも耐えられるような関係性を最初から作っていたわけで、それは「親子」だからどうのって話じゃないよな。

    ターリさんのお母さんが素敵だ。

    詳しい感想⇒http://melancholidea.seesaa.net/article/149245016.html

  • セクシュアル・マイノリティは、国や宗教や階級階層に関わらず、どこでもぽつんと生まれてくる。多くの場合家族はセクマイじゃない。自分がマジョリティじゃないことについて、言っちゃいけないことと思って育ってきたこどもたちが、ついに親や教師にそれを言うと、セクマイじゃないにも関わらず?そのことを真摯に考えなくちゃならなくなった大人はびっくりしたりするのだが、本人も家族も、社会の中で頭の中身を作ってくるから、まぁ大変なわけよ。この本には、テレビに出てくるようなんじゃないふつー?の人たちの往復書簡が収められてるだけ!なんだが、考えるべきことの多さったらないぞ。

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著者プロフィール

アクティビスト。1973年生まれ。ゲイ・リブの次世代として、エイズ時代のゲイ・アクトを模索し、2000年頃より、まち場からのHIV予防啓発メッセージを発信。2001年、厚生労働省疫学研究班のプロジェクトに参加し、現在のRainbow Ringの創始期デザインに関わる。同時期、グループ「GUTS」の立ち上げに参加、数年にわたり予防啓発イベントを、東京と沖縄のライブハウスで開催。現在、予防行動を妨げない環境づくりを提案、準備している。

「2007年 『カミングアウト・レターズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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