新聞という病 (産経セレクト)

著者 :
  • 産経新聞出版
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784819113670

感想・レビュー・書評

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  • 産経系の方なので当然こうなる、という本。ただし筆者による新聞記者全体の取材力の低下への説明は、ああ、だからそうなのか、との思い。読む価値はある。
    新聞記者がイデオロギーに縛られている、というのも、現代においては本当か?とは思ったが、こう同書での説明を読むと、少なからず残っているとしか思えない。確かに「権力を監視すること」は絶対に必要、でもそれに自己陶酔されても・・・と思う。
    一方で、そもそもさまざまな権力や圧力団体に対して、新聞やテレビといった大メディアは本当に弱いそうだし。残念な日本の報道の実態を改めて認識。

  • ここで槍玉に挙げられている朝日新聞を20年以上読んできた。新聞にはもう一度 言論機関としての矜持と使命を取り戻してほしい、との思いは著者と共通する。ただ著者が持ち上げている産経、読売も朝日と似たり寄ったりだ。今や新聞とその記事を配信するネットニュースが日本人を分断する最大の推進力になっている。そりゃそうだ。自社の思想に共鳴する読者を繋ぎ止めて利益を出すためには、顧客(読者)や広告主に迎合することは止められない。そういう構造なのだから、もう期待する方がどうかしている、と思う。
    それにしても同じニュースでも新聞によってこんなに取り上げ方が違うのかと驚いた。朝日だけを読んでいたのでは自分がどんどん愚かになっていく危機感を持つ。産経も購読してみることにするかな。

  • 新聞の記事を書いた寄せ集め的な⁉️

  • ■著者が扱っているメインテーマ
    日本の新聞は、なぜ今、「国民の敵」となってしまったのか?

    ■筆者が最も伝えたかったメッセージ
    ファクトと根拠を示して読者に判断を委ねるのが新聞の本来の使命。
    現実は、事実そっちのけのイデオロギーに固執しそれを読者に押し売りしているだけ。

    ■学んだことは何か
    読書自身も、読んでいる新聞が、イデオロギーに固執したものなのか
    しっかりと取材を行って客観的事実をとどけるものか判断する必要ある。

  • 一つひとつの枚数が少ないので時事を時事としてしか書けないのが勿体ない。各章の最後に論点としてまとめがあるがそこまで深い分析とかは無い。
    ただ、福島原発について朝日新聞が放ったデマについては怒りが行間から滲み出ている。朝日新聞が日本人の敵であると言う事実はもっと知られるべきである。

  • ●新元号がこれまでの「漢籍」からではなく初めて「和書」からの採用になったことに対して、世界のメディアの報じ方は興味深いものだった。朝日新聞などは、国書が典拠にされたのが不快で、日本を愛することすなわち「愛国」といったものを毛嫌いする傾向が強い。世界で元号を使用するのは、もはや日本だけであり、その文化遺産の典拠を「和書に求める」のは当然だと思えるが。
    ●ネット、snsの登場で、マスコミだけが情報を独占できた時代は過去のものとなった。
    ●かつて司馬さんが書いた新聞記者は変貌を遂げ、偉くなってしまった。意識としてである。
    ●強い者には卑屈なまでにつき従うのに、それ以外には貶める態度をとる「事大主義」がそのまま朝鮮に当てはまる。そしてそれが今の韓国に通じている。国家間には一定の節度と敬意がなければ、友好関係は保てない。
    ●台湾には、17世紀のオランダによる支配を皮切り、鄭成功の時代、清朝による支配、そして日清戦争の下関条約後の半世紀にわたる日本統治時代、さらには日本敗戦後の大陸を失陥した国民党統治の時代…と言う歴史がある。つまり、長い苦労の末に自由と民主主義を勝ち取って選挙による政権交代を実現したのが、現在の台湾である。
    ●国際連合でも最重要な創立メンバーであるのは中華民国であり、中華人民共和国は1970一年に加盟を認められ、これを不服とさて中華民国は国連を脱退する。
    ●朝日新聞による誤った慰安婦報道。第三者委員会を作らなくても、問題の本質は明らか。なぜ事実をねじ曲げてまで日本を貶めるなければならないのか。なぜそんな偏向報道を自分たちが続けてきたのか。そのことを自分自身の胸に問えばいいだけのこと。
    ●朝日新聞のもう一つの誤報。「吉田調書」報道。福島第一の、職員の9割が、所長命令に話して原発から撤退していたと報じた。記事の中で、単位をマイクロシーベルトとミリシーベルトと使い分け、読者の印象を左右していく手法は、この記事が一定の目的を持ったものであることを示している。
    ●SEALDs解散。中国による人権抑圧と必死に戦う台湾と香港の学生たちの運動と、逆に尖閣諸島問題で中国側を喜ばす主張を展開するシールズを「同列に位置づける」神経に言葉を失った。
    ●少年犯罪の実名報道について。少年法が「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して…」定められたものであることが明記されている。つまりあくまで非行のある少年であり、犠牲者が存在する凶悪な殺人事件は非行の範囲内ではないと考えて実名報道を行う。
    ●「異論には耳をかさず、力で踏み潰せば良いのだと言う考えは許されない」と言う論調を掲げ、一方では自分と異なる意見や質問を問題視して、牙を剥く姿勢。果たしてあなた方には言論の自由を守る意思はあるのですか、とつい聞きたくなる。
    ● 1部の新聞は、自分への批判は「ヘイトだ」と糾弾し、自分が批判するときは「差別だ」と言えば、世の中に通用するとでも思っているらしい。
    ●杉田氏のLG BTへの差別記事問題。彼女はLG BTを差別しているのではなく、政権や行政機関の少子化対策に対する猛烈な批判記事として読み取ることもできるのではないだろうか。彼女はLG BTへの支援が、人気取りのために度が過ぎているのではないかと書いてあるのだ。

  • 新聞ジャーナリズムがいかに凋落してしまっているか、と言うことを実際の新聞記事から論評している一冊。

    なんとなく印象操作よな、と感じていた某紙の記事、それが事実やったんやなぁと痛感の連続でした。

    日本を貶め続ける某紙、なぜ貶め続けるのか、何故某国を利することに繋がる記事しかけないのか、裏付けも取らずに…

    吉田調書に関する論評も読んでて驚きの連続でした。某紙は取材の裏付けもロクに取れないんやなぁって、ホンマにビックリです

  • 何時も言ってる事ばかりなので
    ながし読みで十分・・・熟読を
    したら苛立ちがヒドイ

    朝日新聞も毎日新聞もまだある
    門田さんガンバレ(´・ω・`)

  • 骨太のジャーナリストです。はい。ファクトが大事です。はい。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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