長崎くんの指

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838716845

感想・レビュー・書評

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  • 初出の欄をみて、嗚呼、総入れ歯、いや、そー言えば、マガジンハウスのPR誌の「ウフ」で連載されていたのをやっと思い出した、何処かで読んだ内容だと思って。作者が歌人とか云うのは初めて知った。何だかRPG仕立ての話を読んでいる様な感じがした。最近観た映画の話もそんな話だったから。

  • さびれた遊園地を舞台にした不思議な話。うーん自分に合わなかったのか、なんともとりとめのない感じが…そこが良い所なのかもしれないけど、なんだかとにかく本当に不思議。

  • 連作短編集。不思議な空気が心地よかった。

  • <font color="#666666"><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:0;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838716842/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ec2.images-amazon.com/images/P/4838716842.01._SCMZZZZZZZ_V63531469_.jpg" border="0" alt="長崎くんの指"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4838716842/yorimichikan-22" target="_blank"> 長崎くんの指</a><br>東 直子 (2006/07/20)<br>マガジンハウス<br><br><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838716842/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"> この商品の詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>気鋭の歌人による初の小説集。
    不思議な遊園地「コキリコ・ピクニックランド」をめぐる7つの物語。摩訶不思議な小説世界は、あなたの心にしっとりとしみこんでくるはず。</strong></p></blockquote>
    「コキリコ・ピクニックランド」という、名前からしてただものではなさそうな不思議な遊園地を縦糸とし、そこに纏わる人々の事情を横糸として織りあげられた一枚のタペストリーのような物語である。
    時も、事情もさまざまであるのだが、「コキリコ・ピクニックランド」との関わり方はなぜか一様に懐かしさに満ちており、遠くから 観覧車の天辺に灯る赤い航空灯を目にすると、惹きつけられるようにそのときに帰ってしまう、というような。
    そして、「あとがきにかえて」と但し書きがされた『夕暮れのひなたの国』の不思議さも、本編に劣ってはいない。ここにでてくる「わたし」は東さんなのだろうか。夕暮れのひなたの国へ連れて行かれない魔法は いまもまだ解かれていないのだろうか。</font>

  • 2010.05.15. 久々に読み直して、ものすごく好みだということに気づく。こんな妙な雰囲気を持った小説だったっけ。アヤシイ色気がちらりとのぞくのもいい。東さんの初小説だと思うんだけど、原点はここにあるなあ。★の数アップします。

    2006.12. 不思議な微妙な気持ちを残す連作短編集。表題作の「長崎くんの指」が1番良かったかな。★3つ

  • 初めてこの方の本を読みましたが、東さんというのは、人気歌人らしい。そして戯曲とかも書いてる多才な人らしい。そしてこれが初小説らしい。

    物語は短編で
    『長崎くんの指』
    『バタフライガーデン』
    『アマレット』
    『道ばたさん』
    『横穴式』
    『長崎くんの今』

    全てに「コキリコ・ピクニックランド」という遊園地が関わってくる。

    なんていうか、不思議な話というか、現実離れした話というか。世界に入るまでに少し時間がかかりました。

  • ふわふわと漂う感じの指フェチ。

  • 夢の中を漂っているような不思議な感じの本だ。詩人らしく言葉のあちこちに新鮮な響きがありここちいい。物語としてはおもしろいのかどうかわからない不思議さがある。

  •  歌人が小説を書く、ということは、短距離ランナーがマラソンを走る、こととは違うのだろうか。 そんな無理をした感じがない。すごく自然な物語になっている。これが著者の初めての小説だ。 同じく歌人で、『短歌があるじゃないか。』の共著の穂村弘は、『もうおうちへかえりましょう』や『現実入門』といった傑作エッセイを連発している。 歌を作る人の日本語能力というのは、文章の長短を問わず、特別なものがあるのかもしれない。 遊園地を舞台にした連作短編集。 その遊園地というのも、人気のアトラクションがあるわけでも、かわいいキャラクターがいるわけでもない。のんびりとした鄙びた施設になっている。 そこで働く者、訪れる者、それぞれの話の登場人物たちは、そんな遊園地に似つかわしい生き方をしている。 いや、そんな登場人物にふさわしい遊園地になっているのか。 失踪してきた元銀行員とすべり台。どうしようもない思いをした女がその夜に出会った観覧車。いきだおれの女といっしょに乗るコーヒーカップ。 どの人物もどの遊具もなんだか世間からちょっとずれている。だけど、印象に残る。薄っぺらくない。 そういえば、遊園地の記憶というのは、どうやって乗り物に乗ったとか、どうしてその乗り物に乗ろうと思ったのか、という細かい部分はまったく欠落しているのだけれど、それに乗った、ということは何十年たった今でも覚えている。 思った以上に激しかったコーヒーカップ、いっしょに乗っている相手ばかりが気になって風景を全然見ていなかった観覧車…。 その遊園地は、もうなくなってしまった。 この連作短編集を読むと、その舞台となった乗り物が結ばれて、遊園地のマップが胸の内でできるような感じだ。 また、ひとつ、行くことができない遊園地の記憶が残る。  

  • 何か置いていかれたようなもやもや感がまた良し。

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著者プロフィール

歌人、作家。第7回歌壇賞、第31回坪田譲治文学賞(『いとの森の家』)を受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』、小説に『とりつくしま』『ひとっこひとり』、エッセイ集に『一緒に生きる』『レモン石鹼泡立てる』、歌書に『短歌の時間』『現代短歌版百人一首』、絵本に『わたしのマントはぼうしつき』(絵・町田尚子)などがある。「東京新聞」などの選歌欄担当。近刊にくどうれいんとの共著『水歌通信』がある。鳥好き。

「2023年 『朝、空が見えます』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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