かもめ幼稚園 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

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  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840124102

感想・レビュー・書評

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  • 新米幼稚園教諭の物語。難しい保護者の対応や教諭としての正しい振る舞いについて悩む姿が、やや軽いタッチで、しかしシビアに現実的に描かれている。幼稚園教諭にはおそらくたくさんの喜びがあるだろうに、それが全然見えてこない点や、主人公の成長があまり感じられないところに不満は残るけれども、それなりに楽しんで読むことはできた。

  • サクサクっと手軽に読みつつも幼稚園児を持つ親としては、グサっと来る部分もあったりww。でも幼稚園の先生に対しては厳しい目を持ってしまうモノです。頑張れ先生たち!!

  • なんとなく保育士になり、やる気のない毎日を過ごす主人公。
    かもめ幼稚園に就職したものの、仕事も恋愛も上手くいかない。
    辞めようかなぁと考え始めたとき、園児のパパとちょっといい感じになって・・・。


    平凡な主人公と、今どきのちょっとおマセな子どもたち。
    そして文句ばっかのその保護者たち。
    保育士さんじゃなくても、小さい子と接する機会の多い方は共感できる部分がたくさんあると思いますよ。

    子どもの相手って…ほんと大変ですよね。
    だけどやっぱり可愛いなぁって思うこともあって、憎めないなぁって。

    おとうさん、おかあさん、親になる予定の方々、必読です☆

  • 意欲はあるけど情熱はない。そんな新人保育士の奮闘記。というか、流されているだけ? 主人公があまりにも浅はかで、ちょっと共感を持てなかったのが残念。ドライな内容だけど、リアリティは今ひとつ感じられませんでした。もう少し現在の幼児教育の実情や、保育士の現状にも踏み込んで欲しかったという思いも。もしくは、どうせフィクションなのだから、もっとマンガチックに誇張されたモンスターペアレンツや展開を用意しても良かった気もします。続編があるようなので、そちらも読んでから最終的な判断をします。今回は物語に入り込めなかった。

  • 自立したい一心で幼稚園の先生になった女の子・ちさポンが、幼児や保護者に振り回される話。失敗して怒られてばかりのちさポンだけど、続けていくうちに慣れてきて、なんとかやっていけるようになる。踏んだり蹴ったりでいいことはないけど、社会人としてやっていくってこういうことかもしれない。目の前のことをやらざるを得なくてやっていったら、いつの間にか月日が経っていた、という感じに。何も考えず適当に話したことが子供の問題解決に繋がったり、敵対していたはずのママが寝込んだ時にお見舞いにきてくれたりと、最後の方にちょこっと良いことがあるのが、逆に嘘くさく感じた。頑張れ、負けるな、ちさポン。

  • 新米幼稚園教諭ちかのドタバタ物語。

    大学生の彼氏の思想が怪しかったり、幼稚園外で保護者とお茶したり、お家にご飯ご馳走になりにいったり、とあり得ないという設定がでてきたけど、今の幼稚園教諭の仕事の大変さはよくわかる。

    保育士を目指している生徒に読ませたい。

  • 自分の弟もついこの前まで幼稚園だったので買いました。
    新米の先生のお話ですが困った園児や保護者に振り回されっぱなし。
    正直こんなに?と思うところもありましたが、単に私が知ってる幼稚園ではなかっただけなのかもしれませんね。
    ただ先生にもそれはちょっとどうかなと思うところがいくつか。
    フィクションならこういうものかな。

  • 短大を卒業して幼稚園の教諭としてかもめ幼稚園で働き始めた ちか先生。

    言うことの聞かない園児にモンスターペアレント,とにかく問題を避けることを第一に考える幼稚園の体制…20歳の新社会人がぶつかる現実と理想のギャップは大きくて,じぶんに果たしてこの仕事は向いているのかと悩む。


    主人公も園児たちも保護者も,読んでいると腹立たしく感じることもあれば可愛らしいと思えるところや,案外良いひとなのかなと思える部分もあったりして,特に園児たちは感情の起伏が激しくて暴れまわるのがおもしろかった。

    カバーイラストが宇仁田ゆみさんだったので,物語の全体的なイメージが「うさぎドロップ」みたいなほのぼのした感じだった。


    幼稚園児だった頃は先生のことなんてまるで考えなかったけれど,どんな気持ちで働いていたんだろうとか,今はどこでなにをしているんだろうとか思った。

  • 頑張れちかこ先生!と応援したくなります♪社会人なら共感できるところが多いのではないでしょうか。子どもは怪我して(小さな)いろんな事を覚えていくものなのに、走っちゃダメ、あれしちゃダメ…。楽しくないじゃん。

  • ちかこが最初にやったいくつかのミスが、最後でちょろっと、やっぱり良い行動だったんだ!っていうふうに描かれているけど、そんなんじゃこの話にずーっと横たわる鬱屈とした空気は取り除けないよ。

    読んでてあまり楽しくなかった。登場人物全員になんかウラの顔があるんだもん。いい人出てこいや。いい人。

    かわいいトラブルに巻き込まれながらも、ちかこがハキハキとクラスをまとめていく能天気な小説だと思ったのになあ。

    とは言っても、何も考えずにスラスラと読むことが出来るのでそこまでつまらなかった、というわけではないかなー。

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著者プロフィール

黒野伸一(くろの・しんいち)
一九五九年、神奈川県生まれ。『ア・ハッピーファミリー』(小学館文庫化にあたり『坂本ミキ、14歳。』に改題)で第一回きらら文学賞を受賞し、小説家デビュー。過疎・高齢化した農村の再生を描いた『限界集落株式会社』(小学館文庫)がベストセラーとなり、二○一五年一月にNHKテレビドラマ化。『脱・限界集落株式会社』(小学館)、『となりの革命農家』(廣済堂出版)、『長生き競争! 』(廣済堂文庫)、『国会議員基礎テスト』(小学館)、『AIのある家族計画』(早川書房)、『グリーズランド1 消された記憶』(静山社)、『お会式の夜に』(廣済堂出版)など著書多数。

「2021年 『あした、この国は崩壊する ポストコロナとMMT』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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