大和魂の精神史

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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863101432

作品紹介・あらすじ

ミステリーを読むような爽快さ!赤穂浪士、吉田松陰、三島由紀夫-、かれらを突き動かした激情の正体は何か。従来の「もののあはれ」観を顛倒し、日本文化の基底に迫る渾身の力業。

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  • 大和魂=大和心の精神史を『源氏物語』を軸にたどった論考。十一世紀初頭紫式部という女性が書いた虚構の物語が、藤原定家以来「源氏文化」として洗練され、北村季吟において集大成される。そこにおいて『源氏物語』は「平和と調和」の文化統合システムであり、和漢梵を宥和させるものであった。ところがその「源氏文化」に、知の大悪人(?)本居宣長が異を唱え「もののあはれ」という主題をもって一気にひっくり返してしまう。その経緯が、帯にあるとおり「ミズテリーを詠むような爽快さ!」で明らかにされていく。いや、本当にミステリーを読むように、スリリングで面白かった!

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著者プロフィール

1955年長崎県生

東京大学文学部卒業、東京大学大学院修了。博士(文学)

電気通信大学名誉教授

2020年4月から、NHKラジオ第2 古典講読「王朝日記の世界」を担当。2023年4月から再び「古典講読・日記文学をよむ」を担当。

主要著書
『新訳十六夜日記』『新訳うたたね』『新訳紫式部日記』『王朝日記の魅力』『新訳 蜻蛉日記上巻』『新訳 和泉式部日記』『新訳 更級日記』『和歌の黄昏 短歌の夜明け』(いずれも、花鳥社)、
『塚本邦雄』『竹山広』(コレクション日本歌人選。共に、笠間書院)
、『源氏物語の影響史』『柳沢吉保と江戸の夢』『心訳・鳥の空音』(いずれも、笠間書院)
、『北村季吟』『三島由紀夫』(共に、ミネルヴァ書房)
、『源氏物語に学ぶ十三の知恵』(NHK出版)、
『大和魂の精神史』『光源氏の人間関係』(共に、ウェッジ)
、『文豪の古典力』『中島敦「山月記伝説」の真実』(共に、文春新書)
、『源氏物語ものがたり』(新潮新書)、
『御伽草子の精神史』『源氏物語の話型学』『日本文学の眺望』(いずれも、ぺりかん社)、
歌集『夢の遺伝子』(短歌研究社)

「2023年 『新訳 建礼門院右京大夫集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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