死ぬときに後悔すること25

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  • 致知出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884748524

感想・レビュー・書評

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  •  多くの患者さんの死期を見て、経験されてきた先生が書かれた本ですから、いろいろ考えさせられる内容です。ただ、医療分野に携わっている自分にとっては若い頃から耳にしてきた内容でもありました。

    ヒトは、昔、人生50年といわれていましたが、いまは80歳以上長生きできるまでになっています。

     でも、自分は今でも人生50年は正しいし、間違っていないように感じています。

     いつまでも上り坂を上っていきながら、途中で人生を終えてしまうのは・・・中途半端でもあり、後悔が残ってしまうように思っています。どこかの時点で自分の上り坂の到達地点を見極め、その道を戻って下山する判断が必要でしょう。

     この本はそんなことを準備していこう・・・と伝えられているように感じます。

  • タイトルは「死ぬときに後悔すること25」。「死ぬときに後悔しない生き方25」ではない。後悔のない生き方などないはずだ。だから、今まさに命が尽きようとしている自分を想像しながら「後悔していることは何か」を冷静に考えてみる。すると、後悔を和らげるために最善を尽くしてみようという気持ちが起きる。一日一日がとても大切な時間であることを実感する。毎日、普通に暮らしていることがどれだけありがたいことか身にしみてわかる。こういう気持ちがとても大切なことだ。しかし、我武者羅ではだめ。「気持ちの余裕をもって進まなければ、道のりにある大切なものを見落としてしまうかもしれない」からだ。本書は、あたりまえだけれど見落としがちな「大切なもの」を考える機会を与えてくれる。

    この著書に挙げている25の項目は、どれもごくごく単純であたりまえのこと、男女に関係なく人間なら誰にでも共通することだ。目から鱗が落ちるような項目はない。死ぬときに会社の業績など後悔する人はいない。後悔することは、自分自身のことや家族のことはもちろん、周りにいる大切な人に関することだけだ。だから、自分の健康を大切にし、家族や自分の周りにいる人たちに感謝し一日一日を大切に生きなければならない。本書は、そんなあたりまえのことだけれど忘れがちなことに「感謝する」ことの大切さも教えてくれる。

    この著書の意図は、私の好きなガンジーの言葉と共通している。"Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever".(明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学べ)1000人を超える末期患者と正面から向き合い、その死を見届けた緩和医療専門医も、偉大な宗教家も、結局、「死」と「生き方」の関係では共通したことを言っているように思う。この著書から、まさにあたりまえの「良い生き方」「良い死に方」のヒントを得たように思う。

  • 今死んだら後悔することばかりだなあ。
    気持ちを平らかにして、やりたいことをしっかりやろう。

  • 1000人の死を見届けた終末期医療の医者が書いた本です。
    患者さん達が最期に後悔したなかで多かった項目を25、
    エピソードと共にあげています。
    実際に著者は患者さんと接して得た体験談なので
    どれも説得力がありました。

    共感した項目は

    ・行きたい場所に旅行できなかった
    ・感情に振り回された一生を過ごしたこと
    ・自分の生きた証を残さなかったこと
    ・会いたい人に会っておかなかったこと

    読む前は年配の方向けの本かと思いましたが、
    自分が年老いた時、または病気になったときは
    行動可能な範囲が非常に狭まり、やりたいことが出来なくなっている可能性があるので、
    早いうちに読んで知っておくべき内容だと感じました。


    特に印象に残ったのは
    感情に振り回された一生を過ごしたこと
    です。
    エピソードの一つに終末期を迎えた患者さんが言っていた下記内容があります。
    「今考えると何故あんなに泣いたり怒ったりしたのかわからない。
    死ぬことからすればどれもたいしたことじゃない。
    今のこの心境を持ってすればもっと冷静になれることばかりだ」


    小事に心を揺るがせないことは大事です。感情に左右されると冷静な判断ができなくなります。
    日常でもビジネスで言えることです。
    感情を乱さず生きるには強い精神力を養わないといけません。
    ネガティブな感情に日々抱えて生きるより安定した気持ちで過ごす方が人生の後悔は少ないとおもいます。

  • 1000人以上の患者を見送った緩和ケア医の著書。
    死ぬときに後悔することが25項目書かれている。

    特に共感したのは
    ・やりたいことをやらなかったこと
    ・会いたい人に会いにいかなかったこと
    ・故郷に帰らなかったこと
    ・人にやさしくしなかったこと

    など。文章の端々に使われる単語が、日常的にあまり聞かないような難しいものがあり(おそらく著者にとってはこういった難解な単語も普通なのだろうが)、やや気になったが、全体的には読みやすい。

    最後の偏屈な元大学教授の話は涙が出た。
    読後感は良い。

  • 〈本から〉
    医療は人から死を遠くに引き剥がしたが、自然はいつでも
    生命の真実を指し示している。生きとし生けるものは
    いつか必ず滅びるが、できうる範囲で精一杯良く生き
    ようとした生命に後悔はない、それが真理である。

    死期が迫るとき、人は必ず自分が歩んで来た道を
    振り返る。その道こそが、己の財産そのものであり、
    その道が納得のいく道であれば、微笑みをもって
    見納め、その先に足を踏み出すことができるだろう。

  • ①後悔する共通点は?
    ・健康
    ・たばこ
    ・延命措置の希望の有無
    ・やりたいこと、今すべきことを我慢すべきではなかった
    ・遺産配分を決めていなかった
    ・自分の葬儀をどうするかを決めていなかった
    ・旅行(終末期の強行は難しい)
    ・結婚、恋
    ・人生の総括

    ②気づき
    ・「人生はあっという間」と皆さん、言う
    ・死期が迫ると、若いころのことを思い出す、墓参りしたくなる、故郷に戻りたくなる

  • 自分の価値観と向き合う機会になった。
    自分が死を前にしたときに、何に後悔したくないと考えるか。自分が何をもって、人生悔いなしと思うことができるか。自分は何に誇りをもっていたいか。
    25すべてに共感できなくても良い。自分なりの答えと向き合える本である。

  • 終末期医療の専門家が書いた、いわば人が死ぬときの「後悔あるある」事例集。

    以下、個人的に印象に残った内容を箇条書きにする。
    ・死ぬ人は皆、「人生はあっという間であった」という。それならば、やりたいことはさっさとやっておく。会いたい人には会う、行きたいところには行く、食べたいものは食べる。
    ・夢がかなえられなかったことに後悔するのではなく、夢を持ち続けられなかったことに後悔する。
    ・皆が死んでいく中で、誰かを恨んだりすることはばかばかしい。
    ・何か仕事以外に長年の趣味を持つことで、仕事がなくなっても生きがいを持てる。
    ・以上以外では、子供を持たなかったこと、生きた証を残さなかったこと、「マイ哲学」を確立しなかったこと。(それによる死への恐怖)の後悔が多い。

  • 20140627
    生前に延命治療しないように書面で意思表示しなかったこと。
    やりたいことをやらなかったこと。
    旅行に行かなかったこと。
    愛する人にありがとうと言わなかったこと。
    死ぬまでに後悔しないよう心掛けよう。

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著者プロフィール

早期緩和ケア大津秀一クリニック院長。茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。2006 年度笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。内科専門研修後、2005年より3年間京都市左京区の日本バプテスト病院ホスピスに勤務したのち、2008年より東京都世田谷区の入院設備のある往診クリニック(在宅療養支援診療所)に勤務し、入院・在宅(往診)双方でがん患者・非がん患者を問わない緩和医療、終末期医療を実践。2010 年6 月から東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンターに所属し、緩和ケアセンター長を経て、2018年8月より現職。遠隔診療を導入した日本最初の早期からの(診断時や治療中から。対象をがんに限らない)緩和ケア専業外来クリニックを運営し、全国の患者さんをオンライン緩和ケア相談している。全国相談可能な『どこでも緩和』ネットワークを運営。著書に25万部のベストセラー『死ぬときに後悔すること25』(新潮文庫)、『死ぬときに人はどうなる 10の質問』(光文社文庫)、『死ぬときにはじめて気づく人生で大切なこと33』(幻冬舎)などがある。

「2021年 『幸せに死ぬために 人生を豊かにする「早期緩和ケア」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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