サブプライム後の新資産運用

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  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894513105

感想・レビュー・書評

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  •  国際分散投資は既に賞味期限切れ、この気づきは重要だ。ここ数年間、外国債券や外国株式、そして日本株式もそれぞれ微妙に時期を変えながら上昇基調にあったし、それ以前は世界経済の同調性が低かったのだから、国際分散投資をすれば投資効果が高まるのは当然。しかしながら世界同時の金融混乱に陥った今、嘗ての掛け声は虚しく響く。

     そんな中で筆者の主張は、外貨預金をポートフォリオ選択の主軸に据えること。為替相場メリットを狙うのであれば、わざわざ外国株や外国債券を買うよりも機動的で合理的である。そして何より、株安時代に強い。しかしながら、筆者が本書を上梓して間もないこの10月、先進各国の金融市場は混乱に陥り、筆者が褒め称えたユーロを初め、各国通貨は対円で暴落した。筆者の趣旨この2008年を乗り切る投資法を指南することではないから、決して間違ったことを言ったわけではないが、いかにも間が悪いし、分散効果も働いていない。これは結局、外国株高やグロソブ人気を冷静な目で見ながら、為替については例えばユーロや豪ドルの上昇に目を奪われていた、筆者の視線に問題があると思う。

     一方で、各国の景気動向を各種指標で大局的に捉えることの重要性については肯定したい。とはいえ、今日の事態は予想外。嵐の前に如何に安全資産に逃げ込むか、現在最も響く言説は、この一言なのかもしれない。■

  • 鵜呑みにするわけではないけど、一般的な運用の常識とは違うことが書かれていて面白かった。

  • <b>◆「<u>世界経済と相場のトレンドを捉えた</b><strong>運用</strong>≪<strong>捉利</strong>≫</u><b><u>とは?</u>」</b>


    <b>【外貨預金と株式で、世界経済と相場の大きなトレンドを捉えた</b><strong>運用</strong>≪<strong>捉利</strong>≫<b>を勧める本】</b>

    <b>【3エッセンス】</b>
    ?.<b>≪外貨預金≫</b>は、ユーロを中心に、金利差・物価・成長率で捉利を行う。
    ?.<b>≪株式投資≫</b>は、ETF中心に日銀短観と外国人売買動向を見ながら投資割合を調整し捉利を行う。
    ?.人生を楽しく生きるために、「健康・仕事・お金」の<b>≪優先順位≫</b>をはっきりする。健康が大事なのに、運用で極度のストレスを感じるようではいけない。

    <b>【3行</b><strong>書評</strong><b>】★★+☆☆(買って拾い読みの価値がある)</b>
    <b>≪投資 初中級者向けの自分の投資スタンスを作るのに役立つ本≫</b>
    A)自分の投資ポリシー・スタイルが定まっていない人には、<b>≪</b><strong>捉利</strong><b>≫</b>という一つのスタイルを知る良書
    B)長期の世界の経済動向・相場のトレンドを読み取る力は、<b>読者の努力</b>に任されている。
    C)その日のうちに「健康・仕事・お金」の優先順位と、今の状態を考えて、<b>目指すべきバランス</b>にむけて明日行動できるか?それがこの本の価値を引き出せるかの境界線

    --
    雑感
    <b><投資スタイル></b>
     投資スタイルは、スポーツに良く似ていると思う。
     若き日のイチローの体には、振り子打法が合っていたし、
     野茂の体には、トルネード投法が合っていた。
     野球の教科書で言えば、間違ったフォームだけれど、本人たちには合っていた。

     スーパーのレジで、周りの人の買っているものでトレンドがわかる人、
     チャートの分析が鋭い人
     それぞれ自分の性格・生活環境によって投資スタイルが決まってくると思う。

     それぞれの投資スタイルには、一長一短があるけど、
     それもわかって、スタンスも調整しながらも、ポリシーを貫いていくものだと思う。

     フォームを調整しながらも、
     自分の体格・メンタルに合ったプレースタイルが好成績につながるように、 
     スタンスを調整しながらも
     自分の環境・性格にあった投資スタイルがHappyな人生につながっていくと思う。

    --
    メインブログ【<strong>ビジネス書ガイド</strong>】
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    ≪ビジネス書を【3エッセンス・3行書評】で紹介≫

  • 本著者の中原圭介の本はよく読んでいる。

    わかりやすいし、資産運用に参考になる本で、

    とても勉強になる。

  • 外貨預金と国内株式の組み合わせがベスト。
    円高の今 外貨預金は?
    ネット銀行は ソニー銀行がいい。

  • 取るに足りない。確かに、経済・金融工学とかの狭い枠組みを超えた有機的な考えじゃないと投資に失敗するのはわかるし、歴史はその重要な1要素だけど、特に新しい点なし。立ち読みならしてもよい程度。

  • 世界マネーの連動性が高まっていて、国際分散投資の効果が明らかに低下している。ETF やインデックスファンドがよい アメリカの中長期の景気予測 雇用統計とISM製造業景況指数 日本 日銀短観 経済がよい時に株式を所有し、悪い時には株式を全くもたない 経済混迷寺にはできるだけ金融資産を減らして現金化することでリスクを減らす 円だけの運用はリスクが高い(経済マイナス成長、地震、国家破綻リスク) 国家破産に対しては外貨をもつことでリスク回避 日本にインフレが来ないのは労働者の給料が上がっていないから おすすえめ ソニーバンク スタンダードチャータード銀行 後者は2000万以上の残高があると外貨預金の手数料が無料 外貨MMFの為替差益は非課税 株式投資では楽天証券とSBI証券がおすすめ 日本株式の抑えるポイント 日銀短観と外国人の売買動向 上昇トレンド 外国人の買い越し 下降トレンド 外国人売り越し 毎月第一木曜 東証 月間投資主体別売買動向 翌日日経おすすめETF ダイワ上場投信 日経225 1320大証 日経225連動型上場投信 1321 大証 上場インデックスファンド1330 東証 純資産額も大きく流動性高い 経済の拡大期は金融資産の40-60%を株式でもち、後退期にはなるべく株式をもたない 日本株の復活は法人税次第 実効税率40% 世界は20%代

  • サブプライムショックに影響されなかったFPによる指南書


    独自過ぎて??って箇所もあるが総じて客観的なデータに基づく丁寧な解説で分かりやすい

    提言部分はともかくほかの投資本との比較資料にしたいと思う


    ・国際分散長期投資の弱点
    ・為替・世界経済の動向の押さえ方
    ・これからの日本経済の展望
    ・投資信託を例にした金融商品の選び方
    ・実践的なポートフォリオの例

  • 少子高齢化、増税、低賃金、食糧価格の高騰…。国家破産の危機を迎える日本で、資産防衛のために何をするべきか?著者が実践している、どんな相場にも左右されない投資法を具体的に示す。(TRC MARCより)

  • 景気後退が続いているうちは、運用を休みながら、相場を見る目を磨く。
    日本の低成長時代到来を考えると、外貨預金と国内株式(特にETF)の組み合わせで資産運用するのがいいだろう。
    外貨預金は手数料の安い銀行を選ぶ(ソニー銀行)。1ヶ月や3ヶ月の定期預金で、満期がくるたびに世界情勢、経済を見ながら、継続するか、他の外貨にするか、円に戻すか決定する。
    たとえ定期預金の期間が残っていても、円が急落したら、為替差益分の利益を確定することも大事。ユーロを中心に、複数の通貨をバランスよく組み合わせる。
    外貨預金は預金保険の対象外。金融機関の格付けは必ずチェックする。(S&P、ムーディーズ)
    為替相場の動きは、各国の金利差、物価上昇率、経済成長率(GDP成長率)の3つを押さえれば予想しやすい。

    世界経済はアメリカが引っ張っている。雇用統計とISM製造業景況指数に注目。雇用統計は増加幅が15万人であれば景気は堅調で、10万人以下であれば懸念する必要あり。ISMは50を上回ると景気拡大、下回ると景気後退を示唆。
    中国やインド以上の規模で成長する新興国は今後は現れないのではないか(莫大な人口と高い教育水準)。
    日本経済を予測するには、日銀短観を見る。大企業製造業の業況判断指数DI

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著者プロフィール

1970年生まれ。慶應義塾大学卒業後、金融機関や官公庁を経て、現在は経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー・経済アナリストとして活動。大手企業・金融機関、地方公共団体等への助言・提案を行う傍ら、執筆・セミナーなどで経営教育・経済教育の普及に務めている。「総合科学研究機構」の特任研究員も兼ねる。実質賃金、実質成長率など、名目数値よりも実体経済に近い数値推移で市場を把握する。著書に『AI×人口減少』(東洋経済新報社)、『日本の国難』(講談社現代新書)など。

「2021年 『マンガでわかる その後の日本の国難 稼ぐ力の高め方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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