バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?

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  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902465099

感想・レビュー・書評

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  • 編者:双風舎編集部
    著者:上野千鶴子・宮台真司・斎藤環・小谷真理・鈴木謙介・後藤和智・澁谷知美・山口智美・荻上チキ

    【書籍情報】
    版型 46版、並製、440ページ
    発売 2006年6月26日
    定価 1995円(税5%)
    ISBN 4-902465-09-4

    【簡易目次】
    まえがき(双風舎編集部) [003-005]
    目次 [006-008]

    I バックラッシュとは何か? 009
    ねじれた社会の現状と目指すべき第三の道――バックラッシュとどう向き合えばいいのか〔宮台真司(聞き手 荻上チキ)〕 010
      すべては「想定内」 010
      日本の新自由主義はねじれている 015
      新保守主義とは何か 021
      なぜ都市型リベラルが力を持たないのか 027
      リベラリストは机上の空論を述べている? 041
      丸山眞男と「あきらめの思想」 045
      お座敷としての論壇や学界に未来はない 049
      言説の直進力をどう担保すればいいのか 055
      本田透のヤバさとおもしろさがキーワードになる時代 061
      なぜフェミニズムの吸引力は落ちてしまったのか? 067
      プラットフォームとしての祭 069
      原理的な問題と戦略的な問題を分ける 074
      我われの境界線を疑うことからはじめよう 077
      注 083

    II 嗤う日本のバックラッシュ 101
    バックラッシュの精神分析〔斉藤環〕 
    ジェンフリー・バッシングは擬似問題である〔鈴木謙介〕 
    教育の罠、世代の罠〔後藤和智〕 
    コラム バックラッシュを知るためのキーワード 

    III 男女平等のアカルイミライ 163
    脳と科学と男と女〔山本貴光+吉川浩満〕 

    バックラッシュ言説は「非科学的」である〔澁谷知美〕

    テクハラとしてのバックラッシュ〔小谷真理〕 

    コラム 男女共同参画予算とは何か

    IV ジェンダーフリー再考 199
    ジェンダーを考える〔ジェーン・マーティン+バーバラ・ヒューストン〕 

    「ジェンダー・フリー」概念に関するコメント〔バーバラ・ヒューストン〕 

    「ジェンダー・フリー」論争とフェミニズム運動の失われた一〇年〔山口智美〕 

    V バックラッシュの争点を探る 283
    「ブレンダと呼ばれた少年」をめぐるバックラッシュ言説の迷走〔小山エミ〕 

    「科学的」保守派言説を斬る!〔瀬口典子〕 

    たかが名簿、されど名簿〔長谷川美子〕 

    政権与党のバックラッシュ〔荻上チキ〕 

    コラム バックラッシュ、七つの論点

    VI バックラッシュを乗り越えるために 377
    不安なオトコたちの奇妙な〈連帯〉〔上野千鶴子〕 

    執筆者紹介 [440-441]

  • 絶賛読み途中。おばかさんには難しくて遅々として進まないのである。おもしろいのだけど。

  • 「鈴木 ジェンダーフリー・バッシングという擬似問題に固執し、ましてバッシングの当事者を「心の弱い人たち」といったかたちで属人的に非難して溜飲を下げるだけでは、議論にいかなる実りもない」

    バッシングに関しては「乗らない」ということがとても重要だというのは言うまでもなく、そして「乗らない」ということが難しいということもこれまた言うまでもない。

    特にそれがマジョリティの声として捉えられた場合、「乗らない」ということは困難であり、オープンな議論を続けたところであまり有益なものにはならない。

    ある程度冷静に判断を据え置くことができる人々がある種閉鎖的に議論をする場面が必要なのはこういうところであって、なんでもオープンオープンにすればいいものでもないし、そういった場面から生み出されるものが言説として流布されることというのは社会的に見ても有益なのは間違いないのだろう。

    ただ、現実的にはそういうところで「冷静な」議論の上で出てきたものが多くの人々の思考の選択肢になるということもまた難しい。人は意見を変えない。いや、他人事であれば意見は割とすんなり変わりうるので、今必要とされているのはあらゆるものごとを他人事として受け取る訓練なのかもしれない。うーむ。

  • ジェンダーフリー問題について纏められた一書。男女平等という枠組みを超えて、必要以上に女性の権利を主張するフェミニズム運動に対するバックラッシュ(政策や社会の寄り戻し運動)が起きる。
    装丁の印象や期待していた以上にフェミニズム問題について看破した内容であった。
    フェミニズム運動の背景にある共産主義思想の存在や日本社会を瓦解しようと企む連中もしっかりと捉えている。
    実に内容や構成が熱い一書でした。

  • ジェンダーレス・・・性差をなくす

    ジェンダーセンシティブな社会・・・性差に敏感な社会、個々の事案についてそれぞれ、差別だから改善すべきなのか、単に性差を反映したものなのか、或いは、差別を改善するために一定の優遇が必要なのかを考える社会

    ジェンダーフリー・・・意味に幅があり、発言者によって意味が違う。そのため、批判の対象になることも多々ある。「性差別のない」といういみから「性差のない」という意味など様々。

    バックラッシュ(反動)からのジェンダーフリーへの批判は、「性差のない」という意味に理解して批判している。

  • 買ったほうがいいです、この本は。コツとしては後ろと前を同時進行で読むことですね。宮台が読み進めるのがしんどいからって、本を閉じたらもったいないですね!

  • 鈴木謙介さんの話が興味深かった。

  • あまりに難しくて、読めるところだけを
    拾い読み状態でした^^;
    参考文献とあわせて読み合わせないと
    私のような素人には判断しかねる部分も多く
    ここで評価はできないな。


    ただ、最近私自身が感じていた
    最近の社会の流れに対する違和感の
    ポイントが少し見えた気がします。

    この本をキッカケとして、
    自分の目で世の中をしっかりと見直す必要を感じた。

  • 雑多な抽象的考察集。バックラッシュ派は「多様性フォビア/不安のポピュリズム@宮台」で大体共有。が、用語「ジェンダーフリー」の是非については別れる。若年ヘイトフェミな「弱者男性」には触れ、フェミ的行動/理論言動でもフェミを避ける女性に触れないのはいかがなものか。拡散したフェミ論説の中で、行政/学会でのギョーカイ発言権力を奪取しようとやっきな女性当事者主義の、ジュンフリということで?女性ジェンダーに注意を払わなくなる事は女性視点が無くなり性差別温存に説は極端。男性やクィアへの「多様性フォビア/不安のポピュリズム」そのものでは。

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著者プロフィール

上野千鶴子(うえの・ちづこ)東京大学名誉教授、WAN理事長。社会学。

「2021年 『学問の自由が危ない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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