ボールのようなことば。 (ほぼ日文庫)

著者 :
  • 東京糸井重里事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902516777

感想・レビュー・書評

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  • 糸井重里さんがいろいろな言葉を相田みつを氏のように
    次々と発していく、そんなコンセプトの本と言えます。

    どれもお気に入りですが特に気に入っているのは、
    ページ32、16、14、15、12、68などです。
    特に68ページの最後「誰かが喜んでくれる、というようなことがなかったら、ほんとうにうれしいことなど、なにもない。」は心にきましたね。
    若い時に読みたかったですが、今この本に出会えてよかったとつくづく思うのです。
    2もあるからそれも楽しみです。

  • 【今日の一冊4『ボールのようなことば。』】

    糸井重里さんの詩というか、
    エッセイというか、
    訓話というか、うーむ、
    なんといっていいのか…

    ボールのようなことば、なのです。(笑)



    「まずは、ボールだ」

    あなたが、サッカーをしたいのなら、
    まず、何を手に入れますか?

    ボールでしょう。

    いや、別にシューズでも
    かまわないんですけどね。
    ともだちを手に入れます、
    という答えでもいい。

    野球をしようと言うような時でも、
    同じですよね。
    ボールがなきゃ始まらない。
    いや、別にクラブやら、
    バットやらでもいいですけどね。

    だけど、ついつい、
    うっかりしてると、ルールブックを
    先に手に入れようとしちゃったりするものです。

    たしかに、ルールは最大の見えない道具です。
    ルールは、ゲームのしくみそのものです。

    でも、ぜんぶを
    暗記したからといって、
    なにもはじまらないんです。

    ボールを投げるとか、
    ボールを蹴るとか、
    もういっそ、ボールと寝るとかね。
    そんなふうなことが、はじまりです。

    ボールは、いいですよぉ。
    ボールは、あまのじゃくで、がまんづよくて。
    ボールは、かわいらしくて、やさしくて。

    あなたの好きなだけ、
    いっしょに遊んでくれる。
    ほったらかしにしても
    文句もいわないで、
    ボールは、待っていてくれる。

    あなたにいま必要なのは、
    ボールを蹴ること、
    ボールを投げることです。
    目はルールブックを
    読むんじゃなくて、
    ボールの飛んでいた先の
    空を見るためにあるんです。

    ボールは、すべてのはじまりです。

    もういっそ、あなたが
    ボールになりなさい。



    僕らは得てして、
    格好つけたがる。

    でも、そもそも、何のためだっけ?

    目的を叶える手段で
    あるはずことに、
    振り回されてはいないか?

    シンプルにそんなことを
    考えさせられた。

    ボールになりましょう。

    #viewpoint
    #communication
    #resource

  • 2015年11月10日読了。

  • ・聞くってすごい大事。だって聞いてほしくてみんな言うわけだから。だからその聞くっていう姿勢は決して適当じゃダメ。一生懸命聞くんだ。 ←★

    ・「あいつ呼ぼうぜ」っていう存在はいいね。憧れる。

    ・自分の良い所と悪い所は表裏一体。

    ・誰かが喜んでくれなければ、多分何をやっても虚しい。

    ・気合を入れてやる気晴らしは、ぐずぐずとした気晴らしの何倍も有意義に思える。

    ・慌ててして良かったことなんて一個もなかったらしいよ。
    人生の先輩がそこまで言うんだから聞く価値のある言葉だ。

    ・あわてるな。 ←★

    ・人、即ち自分が嬉しいってどういうことなのか。
    ・自分、即ち人が嬉しいってどういうことなのか。
    これをしつこく考えること。多分一緒。

    ・で、お前はどうなの? ←★

    ・踊る阿呆に、見る阿呆。見る利口ばかりではつまらないし、冷たく感じる。

    ・感受性が鋭い、敏感、神経質、
    全部「良いやつ」の性格でないと迷惑なだけの言葉だ。

    ・じゃあお前がやってみろ。

    ・先にやってたって何も偉くないからな。他人を馬鹿にしたり軽く見る理由にははらないぞ。

    ・人を馬鹿にしてはいけない。これは当たり前。ただこの「人」の中に自分自身が入ってなかったりする。自分を軽く見たり馬鹿にしたりするとうまくいくものも上手くいかなくなるよ。 ←★


    言葉のひとつひとつが優しく感じる。説教臭くなく読みやすい。もう少し若い時期に読んでたらまた解釈が違ったのかも知らないけど、10年後に読んで自分がどう読み取るのか、興味が湧く作品でもある。

  • 糸井さんの言葉って、「上から」じゃないのがいい。言ってることはすごく正しいんだけど断定的な言い方をするんじゃなくて、〜だなぁ。とか、語尾を和らげてるのですんなり受け入れられる。同じ目線で発されてる言葉なんだなぁと感じます。そのへんがすごいからこれだけ有名になられたんだと思うけど。
    だからこそ心にすとんと落ちる言葉が多くて、たくさん書き留めちゃいました。
    あとがきの、「糸井さんはあなたに対して何の責任もない、ちょっとへんなおじさんだからです。」がツボでした(笑)

  • 「見えないものとか、
    聞こえない声だとか、
    あえて言ってないこととか、
    うまく言えないままのこととか、
    そういうことのほうが、
    ずっと多いのだということを、
    ぼくたちは忘れそうになる。」
    「とにかく、「恥を忍んで声を出す」
    というのが創作の基本だねー。
    つくり続けてないと、できなくなるんだよ。
    恥ばかりわいてきて、声がでなくなる。
    「あ、いいこと考えた!」と、
    ことひと言から、なにもかも、
    すべてがスタートするんだと思います。
    おーい、みんな、ナイスなつっこみもいいけれど、
    「恥を忍んで声に出す」というサーブが先だよぉぉぉぉぉぉ。」
    これからもずっと手元に置いておきたい本です。

  • 大切な人にぜひ読んでとお勧めしたくなる内容

  • 糸井さんは素敵な意地っ張りだと思う。

    この本の内容をあーだこーだ語るのは野暮な気がするので、一言だけ。自分の欲しい言葉が隠されてる宝探しみたいな本だなと感じました。きっと別のタイミングで読むと別の宝物が手に入る気がします。

  • 「ぼく」という一人称を
    上手に使う男性に萌えます。

    そして、書き手のぬくもりある声を知っているので、
    読んでいても、糸井さんの音読を目で追っているかの錯覚に陥りました。

    わたしは、糸井さんほどご自分のことを
    「ぼく」と呼ぶのが巧い男性を知りません。

    1年分の原稿から、
    厳選された「小さいことば」を
    抜き出されて作られているシリーズから、
    さらに「若いひとに届けたい」
    と再編集されたのがこの本。

    若くはない、夫の書斎で見つけて
    無断で読ませてもらいました(Tちゃん、ごめんね!)。

    気に入った箇所を折るという、
    わかりやすい読書をする彼。
    この本、読み進めたとこはほぼ全部折っちゃってるよ。


    今回、いちばん好きだった「ぼく」は、
    「見ることは愛情だと、かつてぼくは言ったけれど、聞くことは敬いだ。P34」

    「ボールのようなことば/糸井重里」

    明日、5/11(月)の座談会に向けての読書。

    お召し上がりいただくスイーツは、
    ジャムがお好きな糸井さんを想って、
    「ジャムを愉しむキタヒロベジ〜レモンムースとともに」です。

    野菜ソムリエでベジスイーツプランナー小川理代さんの、個性光る一皿をお楽しみに。

    *5/12(火)も、完全予約制でご用意させていただきます。

    • takafumitakahasiさん
      読みました*^^)v どれも胸んなかに残る言葉だったけれど 258ページ目で全部ぶっ飛んだ

      *それはそうと ちょっとマジメな話なんだけ...
      読みました*^^)v どれも胸んなかに残る言葉だったけれど 258ページ目で全部ぶっ飛んだ

      *それはそうと ちょっとマジメな話なんだけれど ぼくは ほとんどすべてのこどもの「願い」を とっくの昔から よく知っています 時代が変ろうが どこの家のこどもだろうが それはみな同じです
      おもちゃがほしいでも おいしいものが食べたいでも 強くなりたいでも うんとモテたいでもないです
      「おとうさんとお母さんが 仲よくいられますように」 なのです 断言します
      それ以外のどんな願いも その願いの上に積み上げるものです
      おとうさんとおかあさんが それを知っていたからって 仲よくできるわけじゃないんですけどね それでも 知っていたほうがいいとは思うんです
      両親が それを知っていてくれるというだけで だいぶん こどもの気持ちは救われます
      仲のいい家族は それだけですべてです*

      *痛い*
      2017/01/24
  • 言葉は確かに力を持っているのだなと、しみじみと感じる本。言葉が人間のように、叱咤激励してくれる、このままで大丈夫と両肩をぽんと叩いてくれる、何も言わないけどなんとなく隣に座ってくれている。いろいろな場面で、どんな気持ちの時でも、心にささったり、しみたりする言葉たち。

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著者プロフィール

1948年群馬県生まれ。株式会社ほぼ日代表取締役社長。71年にコピーライターとしてデビュー。「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などの広告で一躍有名に。また、作詞、文筆、ゲーム制作など幅広い分野で活躍。98年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてからは、同サイトでの活動に全力を傾けている。近著に『かならず先に好きになるどうぶつ。』『みっつめのボールのようなことば。』『他人だったのに。』(ほぼ日)などがある。聞き手・川島蓉子さんによる『すいません、ほぼ日の経営。』(日経BP)では「ほぼ日」の経営について明かしている。

「2020年 『いつか来る死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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