- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903690407
作品紹介・あらすじ
日本手話とろう文化の豊かな世界を語り、聴者の誤解・偏見・おせっかいを痛快に抉り、明日を担うろう児たちに限りなくあたたかい目を注ぐ…。メルマガ「ろう者の言語・文化・教育を考える」からの単行本化第2弾。
感想・レビュー・書評
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メルマガ単行本化第二弾
とても読みやすい。ろう者の世界を忌憚なく文章にされているので、その世界を知ることができる。
人を呼ぶときのタッチの仕方、パトライトも押し方で聴者かろう者かわかるとは!
言語通訳とは… 『そもそも通訳とは文化や生活の差異や隔たりを埋めながら言葉を訳すことなのだ』
忘れては行けない一言…
このシリーズを全部読みたい。
相談があります、報告があります 違い
注意= 怒られた、助言、手話と日本語の注意の違い
目を合わせることの大切さ、同席している人をないがしろにするような態度はいたたまれない…
日本人のうすら笑=反省、謝罪含
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自分の本だから★5つ入れちゃう。
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とんちゃんのメルマガ本シリーズ第2弾。今回も驚きと不思議さを持って読ませていただきました。
特に性別の過剰使用のところは自分でも過剰使用しているだけに、「へぇ、わざわざ〝女”って出さなくてもいいのか」と、不思議な気持ちになりました。手話で常識とされていることであっても、ろう者から見ると変であったり。その辺は、木村さんの考えていることがハルミウェイかどうかはともかくとして、手話学習者は知っておくべきかと思います。
「あまりにも、〈男〉〈女〉の区別を意識して表出するのは、逆に性の差別につながるということを考えていただきたいものだ。」(p48) -
とても参考になった。
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まず、今回もリクエストに応えて新規購入してくださった東広島市立図書館さま、ありがとうございます。きっとこの先、手話サークルの面々が順に借りていくことと思います。
さて、「ろう者の世界」の2冊目「続」です。初版発行は2009年ですが、中に書かれている問題は今も共通のものがほとんどかと思います(それはそれでまずいのですが……)。
〈まだ〉という手話で「時間の長短を、右手と左手の間隔で調整し、的確に表現したと盛り上がっている」なんて、まさに私が受けた講習会・サークルの話かと。
性別に関する表現は、その場のみんなが知ってる人だったら女性の場合は女性で表すかな、と思いました(例えばサークルの会長)。でも「知事」や「大統領」も女性(小指)で表すのかと言ったら……どうなんでしょう? もちろん、本人から要望があったら、そうした方がいいのでしょうけど。フランス語でも女性形のない肩書きについて、どういう表現にするか決着がついていないものがあって、それと似ている問題だと思います。
次、手話通訳者が立つ場所の問題。「通訳者も技術や恥ずかしさなど個人的な感情はこらえて、ろう者のためにと堂々と壇上に立っていただきたい」。私なぞ「通訳者」ではなく「お手伝い」ですが、その精神は肝に銘じておきたいと思いました。
そして「電話で本人確認」の問題。ろう者に対し、「電話で本人確認ができないので、保険に加入させられないという断りのメール」を寄こしてきた保険会社は……! 知りたい方は本書で確認してください♪ ちなみに、この2008年の時点でアフラックは加入できたそうです。8年経って、他社も改善されているといいのですが。
今回も、読んでは落ち込み、読んでは落ち込みの1冊でした。よし、「続々」をリクエストしてこよう! -
聴者に対するエクスキューズがいい意味で一切なく、忌憚のない意見が書かれている。それがとても新鮮だ。手話を学ぶ人にとっては避けては通れない問題提起の数々。改めて高い意識を持つことを扇動してくれた一冊。
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手話はひとつの言語、ろう文化は聴者の文化とは別物、という言葉の意味がわかったような気がした。辛口だけど、面白い本。
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日本手話とろう文化の続編です。いろいろ思うところはありますが、素直に木村さんのおっしゃることをまずは聞き入れなくてはいけないと思いながら読みました。まだまだ聾者の考えや文化はわからないことだらけ。だからこそどんどん踏み込んでいかなくてはならないし、発信もしてもらわなくてはならないと感じます。