- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904292655
感想・レビュー・書評
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誰にも、記憶や心の奥の奥に柔らかく濡れている部分がある。日常ではその部分にうまく蓋をかぶせたり箱の中に隠したり、何重も扉を重ねたりして、他人にも自分にも見えないようにしまってある。あるいは、自分の奥底にそんなものがあったことを、本当に忘れているのかもしれない。
なのに、若松さんの文章を読むと、その存在を思い出す。というよりも、言葉が滲みて、その部分に届いてしまう。水を得たその部分は、干からび死にかけていた状態から息を吹き返し、私に、私はここにいると訴えてくるのだ。難しい言葉は何ひとつ使わないのにもかかわらず、なぜこうも、まさにその部分を語ることができるのか。
苦しくもなり、愛おしくもなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
言葉の質感.手触り.
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付箋をつけながら読んだ。夜寝る前の贅沢な時間。
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良いのはわかるが今ではないかも
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◆きっかけ
俵万智さんの書評(https://allreviews.jp/review/813)を読んで読みたくなって。2018/3/21 -
はじめての大失恋のあとしばらくしてこの本に出会う。きっと巡り会うタイミングだったのだ。電車の中でも涙がこぼれた。とてもとても心の深く染み込みときに突き刺さる言葉。コトバ。万葉集の時代から、人類はコトバで表現してきたのだな。嗚呼、わたしもコトバに救われる。
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ずーっと所有していたい本。
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お宝になるかも。
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25編のエッセー
心に残る詩や言葉を引用しながら深く自分の心を掘り下げていく,その佇まいに惹かれる.読み手があってこそ生きる本,そして書くことによって自分を知るというような在り方が素敵だ.短いながら1編1編が重く心に響いた. -
【170201 読了】