- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904702260
作品紹介・あらすじ
首都大学東京法科大学院で教鞭をとる著者が、
憲法の講義をそのまままとめた演習書。
憲法上の権利の基本的知識と権利論の考え方について解説した「講義編」と
人権論を網羅した具体的事例を検証する「演習編」の二部構成。
基本知識があれば理解できる丁寧な記述と
新司法試験を想定した長文の問題を特長とする。
演習編には最先端の学説を意識した解説に加え、
著者による論証例を付す。独習者向けテキストとしても最適。
感想・レビュー・書評
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憲法の権利論について、「急所」を踏まえた法律論を組み立てるための手ほどきを意図した本。三段階審査論の考え方をベースに、具体的な9つの憲法の論述問題を題材として、紙上ソクラテス・メソッドで議論の組み立て方が丁寧に解説されている。
司法試験など憲法の論述問題を解くに当たって、どのように考えればよいか、具体的にどのように書けばよいかの参照軸となる良書だと感じた。また、憲法の論述問題を解くということに限らず、広く法的思考を身に付けるという点でも役立つ内容だと思う。
なお、著者の木村草太氏は、コメンテーターとしては結構エキセントリックな憲法解釈をする方という印象もあったが、本書の内容はいたって穏健で合理的な憲法解釈がなされていると感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【メモ】
・羽鳥書店HP本書のページ。
<http://www.hatorishoten.co.jp/78_95.html>
内容紹介・書評リンク集・目次・正誤表(第4刷まで)あり。
・名著として知られる定跡書『四間飛車の急所』や『矢倉の急所』(浅川書房)のような本をめざして本書を書いたらしい。 -
憲法のものの考え方が学べます。
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法学の勉強においては、要件・効果・適用範囲をしっかり押さえることが重要です。
しかし、従来の憲法の基本書には、これらを明確に記載したものはありませんでした。
巷では、憲法を苦手とする学生が多いと言われています。私は、わかり易い基本書が存在しなかったことが、その理由の一つだと思っています。
本書は、演習書ではありますが、どの基本書よりも明確に要件・効果・適用範囲を記載しています。したがって、本書を読めば、他の基本書を読むよりも良く憲法を学ぶことができます。
本書については、よく「独自説ばかり書いている」という批判を耳にします。
確かに、本書では、特定行為排除権など、耳慣れない用語が使われています。
しかし、よく読めばわかると思いますが、耳慣れない用語であっても、判例・通説を整理した結果として使われているに過ぎません。
したがって、本書を読んでも異端の見解に染まることはありません。 -
独自説があって使いづらいとか,平成24年の司法試験では役に立たなかったという人もいるが,そういう表面的な読み方しかできない人はこの本を使いこなせていないと思う。
私は本書と出題趣旨等で憲法の答案の書き方を確立させ,その観点を持って判例集を読み込んだが,そのおかげで公法系の点数が40点以上も伸びた。
憲法の問題に対処する際の思考過程をここまで丁寧に解説している本はないのではないかと感じる。
木村先生の使う独特な言葉遣い(特定行為排除権など)は答案で使わないほうがいいと思うが,本書で憲法の思考方法は十分体得できる。
本書で扱っていない憲法上の論点にも応用できるように判例集などを使って訓練する必要はあるが,それができれば憲法は得点源になる。 -
資料ID:21204800
請求記号:323.01||K
配置場所:普通図書室 -
むつかしかった...でも宍戸先生の連載よりは初歩的なことから説明してくれてて理解できたけど...そもそもどれも法律を一通り学んだ人向けだからなぁ...
変に手を広げずにおとなしく120選覚えたほうがいいのかもしれない...
でも図があったから違憲審査基準の整理はできた! -
典型的な防御権以外の処理方法が興味深い。
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新司法試験の演習のために。