思考力

著者 :
  • さくら舎
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906732371

感想・レビュー・書評

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  • ちゃんと自分の頭で考えて答えを出すことの大切さを再認識させてくれる本です。

  • オーディオブックで聞く。

    • smile100さん
      2回目にてやっと少し理解できたかな
      2回目にてやっと少し理解できたかな
      2020/04/30
  •  他人がやりたいと言う事はやらず、やりたがらない事をやる。
     失敗することが財産になる。
     負ける経験も人生には必要なこと

  • 著者のミリオンセラーである「思考の整理学」という本を以前読んだことがあって、それがすごく刺激的だったのを覚えている。この本は、東大や京大の学生たちに人気のあった本だ。
    で、この本も個人的には心にグサッときて、ちょっとやられてしまっている。
    最初は、知識と思考は別ものという考えを展開していて(αブロガーのちきりんさんと似てる)、そこから日本人の陥っている現状の問題に触れながら、最後のほうでは自分のこれまでの生き方の話で終わる。
    日本人の典型的な優等生は読むといいかもしれない。すごく逆説なことが書かれている。

    知識は思考と違って答えが出てしまっている。
    知識は暗記力があれば習得できる。
    知識があれば答えを出すことがたやすい反面、自分で思考する力は必要ない。必要とするのは暗記力だけ。
    日本が今、経済的に瀕しているのは、新しい知識(技術)がなくなっていることだ。今までの知識を使うだけであれば中国やインドで日本よりも低いコストで同じ仕事ができる。大切なことは自分の頭で思考すること、自分の頭で解決する方法。日本はオリジナリティがないが模倣が得意とよく言われてきた。その模倣する力も新しいオリジナルの知識(技術)がないと飽和状態(電化製品で言えば別に必要のない機能が増えている)になっている。

    あと、本はあまり読まない方がいい。ということを強調されている。自分で考える力が衰えるからだ。とはいえもう手遅れ。本がないと生きていけない体質になってしまっている(笑)。我流というのは僕の今までの考え方からすると正統な感じがしなかったけれど(形から入るのが好きな為。方法論は関係なく要はやる気がでるならやり方は問わない)、たしかに自力でやりぬくパワーは培われそうだ。
    たくさんいいことが書いてあるので長くなってしまった(笑)

    “つまり、日本の中において「借りる」に限界がきたのである。このへんで自前の仕事がどこまでできるか、ということを真剣に考えなければいけないのに、依然として、どこかにいい技術があれば、それを導入する(借りる)ということばかり考えている。よそから借りないで自前でやるには、そうとうな苦労を要する。”

    “スポーツのいいところは、決められたルールの中での勝負なので、負けても、次に頑張れば取り返しがつく点だ。負けるというマイナス経験をすることで、人間として強くなり、苦境を乗り越えたときの喜びを味わうこともできる。ミス、失敗、不幸、災難といったマイナスの経験を、なるべく早いうちにしておいたほうが、長い人生にとっては有益である。年をとってからの災難は、悲惨で、いい結果になることがすくない。”

    “自分の力に見合うかどうかにかまわず、自分が希望するところに挑戦するのだ。落ちるかもしれない。落ちたら、また挑戦…をくりかえしていくうちに、失敗を恐れない度胸がついていく。負けることにもめげない精神力がつちかわれる。その後の人生で、さまざまなトラブルがおこったときにも、それによって平然と乗り越えていくことができるようになる。”

著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 「読み」の整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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