むらの英雄

著者 :
  • 瑞雲舎
4.12
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本棚登録 : 235
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784916016973

作品紹介・あらすじ

むかし、アディ・ニハァスというむらの12にんのおとこたちが、こなをひいてもらうために、マイ・エデガというまちへいった。かえりみち、ひとりがなかまをかぞえたが、じぶんをかぞえるのをわすれたので11にんしかいなかった。「たいへんだ!だれかがいないぞ!」「きっとヒョウにやられたにちがいない!」さてそれからどうなった…?

感想・レビュー・書評

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  • 〝昔、アディ・ニハァスという村の12人の男たちが、粉を曳ひいてもらうために、マイ・エデガという町へ行った。その帰り道、一人が仲間を数えてみると、自分を数えるのを忘れたので、11人しかいなかった「大へんだ! 誰かがいないぞ!」「きっと、豹に殺られたに違いない!」・・・さて、それから?!・・・ 〟豹と勇敢に闘って死んでいった “村の英雄” を讃え、伝説となったと云う、エチオピアの愉快な昔話絵本です。

  • 昔、12人の男たちが粉を引いてもらいに隣町に出かけた。
    帰り道で、一人が気になって仲間を数えると11人しかいない
    別の男が数えても11人しかいない。大変だ!

    自分のことを数えるのを忘れていただけなんですが、みんないなくなった幻の12人目のことを悲しみ始めます。
    ヒョウと勇敢に戦い、勇ましく親切な男だったぜ!と。

    〇妄想が面白い。かしこい子どもに指摘されても、なんか祭りになっていたのものんきでいいわあ。

  • 6歳からおすすめ。
    アフリカの絵本。
    地理や文化が異なっても、愉快さやコントのようなとぼけた感覚が日本人にも伝わってくるのは、面白いですよね。
    異国のようでもあり、古代日本神話のようでもある力強い絵柄の表紙が印象的。読後に西村繁男さんが絵を担当されていることに気がつきました。

  • 昔、ある村の12人の男たちが、粉を挽いてもらうために町に行った。帰り道、一人が自分を数えるのを忘れたので、11人しかいなかった。他の男たちも誰かがヒョウにやられたと思い込み、勇敢な英雄の話を作り出す。村に帰って、一人の小さな女の子が粉の袋が12個あることに気づいた。村人は、12人のうちの誰かがヒョウをやっつけて帰ってきた英雄だと、村をあげてお祭りをする。
    ※英雄の伝説は、こんなふうに盛られてつくられているかもしれない。人々の願望で。面白い。

  • 絵本で世界を学ぼう


    紹介された本。
    本書で67冊目だ。

    この絵本ははどこの国のだろう?

    最初に エチオピアのむかしばなし と書いてある。
    文も絵も別別の日本人が担当している。

    本書を読んでの第一声、

    そんなやつ、おれへんやろ!

    と言う漫才さんの決めゼリフだ。

    12人くらいなら誰が誰かくらいわかるやろ。

    エチオピアのお話だ。

    一昔前なら裸足のマラソンランナー、アベベ。
    ローマ、東京のオリンピックで連続金メダル受賞した。
    このエチオピアの英雄以降かマラソンでは、エチオピアとケニアの選手のデッドヒートがお決まりのパターンだ。

    今なら、エチオピアの有名人と言えば、世界中にコロナ感染を広げたWHOのヘドロスか!

    このエチオピアのちょっと間抜けな話、何か教訓があるのだろうか?

    書いているのも描いているのも日本人のしげお君たちだ。

    再話を脚色しすぎた?
    何年後かにそうか!
    と分かるかもしれないな。

    ヘドロス、正確にはテドロスか。
    ヘドロでも、手泥でも、彼の人類に対する冒涜の罪は大きい。
    絵本とは関係ないね。

  • おっちょこちょいの勘違いから生まれた、実際は存在しないひとりの男のイメージが、際限なく広がり、共有され、ついには英雄となる―――。
    もちろん話に落ちはつくけれど、皆がその英雄像へ抱いた誇らしさは、結局最後まで失われない。
    とてもおおらかで微笑ましい、よくできた昔話。

  • UniLeaf では、この絵本に透明点字シートを挟み込んで製本した、ユニバーサル絵本を貸し出ししています。
    状況が「読みたい」になっている本はお貸しできます。
    「いま読んでいる」になっている本は貸出中ですが、ご予約いただけます。
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  • 伝言ゲームのようで面白かったです。どうなるのかと思ったらそんなオチにしちゃうのね。

  • クスッとおかしい典型的な昔話。
    伝説や言い伝えなどもしかしたらこんな風に生まれるのかな、と思ったりしました。
    あくまでも自分たちの仲間が勇敢で正しい、と信じて疑わないところから生まれた素敵なお話。

  • 2016年度  6年生
    世界地図の登場です。
    エチオピアなんてあまりメジャーではないので、みんな知らないかな?
    と思いつつ、エチオピアの場所を尋ねると・・・・
    「アフリカです!」と1人の男の子が答えてくれました。
    自分を数えないで「1人足りない!」と大騒ぎ。
    全員自分を数えない所が笑えるうえに、いなくなったとされる人が、どんどんすごい人になっていく。
    子供達はみんな苦笑い・・・
    村に帰って女の子が12人いることに気づいて、
    「な~んだ、自分を数え忘れたからか~てへっ!」
    で終わるかと思いきや・・・・・
    最後まで子供達は苦笑い。
    2014年度  5年生 6年生

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著者プロフィール

渡辺茂男

「1988年 『エルマーのぼうけんセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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