- Amazon.co.jp ・電子書籍 (281ページ)
感想・レビュー・書評
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ラジオで鴨川ホルモーの舞台をするらしく、とても面白いそうなので、興味本位で読んでみました。
僕も京都で大学時代を過ごしていたので、地名や雰囲気がありありと浮かんできてとても楽しく読めました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「人生で一番楽しかった時期はいつか」と聞かれて、今日だとか、明日だとか答えるほどポジティブではないので、京都で過ごした学生時代は僕の人生で間違いなく一番楽しかった時期だ。あの古都では、僕も安倍と同じように失恋をして、恋をして、僕にとってのホルモーに打ち込んだ。そんな時代に引き戻されたかのように、一気読みしてしまった。『ホルモー六景』も読む。
個人的には、理系女子の楠木ふみが愛しくてならない。祇園の街を Abbey Road に見立てた表紙イラストも素敵だ。 -
謎の競技、ホルモーに挑む大学生の話。もうめちゃくちゃ面白い、何やねんホルモーめちゃくちゃ興味湧く。ホルモー自体面白いんやけど、大学生達の関係性やサークルのゴタゴタとか自分の大学時代も思い出して懐かしくなった。ホルモーの戦いもっと見たい!
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かなり前に山田孝之が主演した同名の映画が話題になったことは記憶にあるが、映画は見る気にもならず、原作の本書も全く眼中に無かった。
それがこの春、10年超に及び大ファンである演劇集団「ヨーロッパ企画」絡みの新作舞台公演「鴨川ホルモー、ワンスモア」を観たことがきっかけで、原作の本書を初めて読む機会を得た。
...なるほど。
2024年春の舞台公演が、ほぼこの原作に忠実な脚本だったことが追認できた。その意味では、原作を読んだ後に舞台を観たとしたら、ある意味ちょっと拍子抜けしたかも知れない。その点では、原作未読で舞台を観たのは良かったと思う。
加えて、一年に少なくとも一度、多い年は3-4度リピートすることを20年近く続けて来たほど大好きな街、京都が舞台であることも良かった。小説の舞台や場面が脳内にて容易に映像化出来るので。
物語のタイプとしては、ファンタジー仕立ての青春コメディ?的なモノだと思うが、ところどころクスリと笑えるセンスは大いに好みだった。一方で、ややオカルティックでSFっぽいファンタジーとしては、設定や組み立てがかなり大雑把というか説得力を欠く印象が否めなかったのが、やや残念だったと云えば残念。 -
面白かった。
見えない鬼たちを自在に使って戦う姿が面白い。
これも青春だよね。 -
京都在住、京都の大学出身者、京都が好きな人たちには特におすすめしたい本。
謎のサークルから始まる小説。
恋愛要素もあるストーリー仕立てで、物語が進むにつれてホルモーの結果だけでなく
恋の行方も気になり最後まで夢中になって読みました。
小説内に出てくる名所や場所に行きたいと思う同時に、懐かしい景色を思い浮かべながら読むのもとても楽しかったです、 -
・「東の青竜、南の朱雀、西の白虎、北の玄武」p.58
玉乃光
・さて、ここで思い出してもらいたいのが、スガ氏の格好である。p.108
・「始めッ」p.132
・あの日、あのとき、あの場所で、こうしておけばよかった、ああしておけばよかった、という後悔の順列組合せは、それこそとめどなく心に湧き上がる。p.162
・俺はこれまで、ひたすら自分のためだけにホルモーをやってきた。早良京子とのこと然り。芦屋とのこと然り。個人的な理由のため、ただの人数合わせに仲間を利用し、口だけは感謝の意を示しながら、その実、まるで彼らの力を信用していなかったのだ。雨は礫となって、憎しみをこめて俺の頬を叩いた。
勝ちたい------奮えるような気持ちで思った。
もちろん、我々にはどうしても勝たなくてはいけない理由がある。だが、そんなものは、もうどうでもよかった。それよりも、もっと大切なもののために戦いたかった。自分のためではなく、高村のために、三好兄弟のために、そして何よりも楠木ふみのために勝ちたい------と思った。
空に拳を突き出した。轟く雷鳴に、渾身の力で吠え上げた。p.252 -
導入に一番惹かれたので、敢えて"ホルモー"の説明は省く。ぜひ事前情報なしにお楽しみいただきたい。
4つのサークルが、普通の人には見えない"鬼"を使役して競い合う青春(?)モノ。
表紙とタイトルからは想像がつかないあらすじだが、話の大筋は王道。どうしても先が見えてしまうので、クライマックスまでの道中を楽しめるかが鍵となる。
自分はその道中が楽しめなかったので★2.5。
映像ならもっと笑えただろうと思う。いや既に映像化されてるんだが。
京都に馴染みがないことと、例の歌を知らないことも相まって、脳裏にはニコ動のコメントのように文章が流れていくだけで終わった。 -
凡ちゃんが可愛すぎる
友達がちょんまげ
スガ氏の飄々とした感じが割と好き -
再読だけど、やっぱり面白い、ハマる。
SFちっくなのはあまり好きではないのに、この鬼は絶対いる!と思ってしまう、思わせる何かがある。日本古来の神と日本人故かなぁ -
ずっとずっと気になっていた本、ようやく読了。ホルモーって何だよ?肉じゃないのか?マキシマムホルモーでもないのか?って感じでタイトルから既に引っ掛かるものがあった。
京都にこんな奇々怪界な遊びが本当にあったならば、いや、京都なら都市伝説的にほんと居そうなと思わせる使役できる鬼達に、展開が全然読めないワクワクも相まって一気に読んでしまった。
ちょんまげの高村と朝まで飲んでみたい。 -
九州の片田舎の高校の図書室でこの本を読み、その後京都で大学生活を過ごした。主人公たちの旺然たる日常は程遠かった。
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京都にある大学4つが「オニ」を使役して戦う「ホルモー」
再再読にもかかわらず全然覚えてなくて
最高に楽しめました(笑)
「オニ」との契約方法
壮絶なれどユーモア漂う闘い方法
そして青春と恋。
荒唐無稽なれど引き込まれてしまう、万城目ワールド炸裂
これがデビュー作とはおそれいった・・・ -
1ミリも理解できない変な題名。気になりますよね?
鴨川って京都の?で、ホルモーって何?読んでみれば鴨川で行われるホルモーの話で合っているのです。題名は合っているのですよ。ただホルモーとは?だけは説明できないので私と同じで気になっちゃった人は読んでください。 -
ホルモー!
とはいったい何なのか。
読まないとわからないが、読んでもよくわからない。
そんな万城目学ワールドに取り込まれる一冊。
京都を舞台とした作品であり、ある種の「神様」を使ったスポーツの話。
京都の大学生たちが色々な思いをもとに競い合う青春スポーツ小説?
映画も大好きです。 -
「鹿男あおによし」と同じくファンタジー要素のある青春熱血ラブコメといったところか。途中までで大筋は想像できてしまい、実際にその通りの結末を迎えるのだが、退屈な感じはしない。プロットに新味はないものの、ホルモーという競技のアイデアと作者が誠実にお話を語ろうとしている感じが好感を持てた。また京都で育ったので、京都の名所や祭りがうまくストーリーに組み込まれていたのも楽しかった。
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2022#3
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前々から気になっていた一冊。
京大に入学した主人公、安倍は勧誘されたサークルで謎の競技『ホルモー』に挑むことに。
京都という土地や登場人物の名前、ホルモーの設定など、陰陽道が絡む異能バトル的な話かと思ったら、思いの外青春してた。
恋をしたり、悩んだり、無意識に人を傷つけてしまったりするさわやかな青春と、ホルモーの疾走感がいい感じに合わさってサクサク読めた。
表紙イラストは安倍くん目線なのね。 -
お気楽な大学生の青春物語なので、読んでいてあまりの脳内平和さにむかつくこともあるが、それは大学生だもんなあ。それなりに楽しめて良かった。
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京都の大学生サークルが繰り広げるファンタジー小説。一目惚れの女子学生がいるという理由でサークルに入った主人公。
そのサークルは謎の競技「ホルモー」に勤しむ変な集まり。意味不明なことを言う上級生を訝しながらも、気がついたら下級生もホルモーに励んでいた。
学生モラトリアム感満載の小説。20年前が懐かしくなる。 -
学生時代を思いだした。不器用で鈍感で傷つけたことも。
京都に行きたくなった。 -
京都を舞台にした物語
現実離れしたホルモーのお話
だけど登場人物はリアルな大学生そのもの
自分の見栄・プライドや葛藤、友情、恋愛などメインの内容ではないけど、共感できる部分は多々あった
好きな人を通して見る世界、自立して見る世界
それぞれの違いはなんとなくわかる気がする -
◯彼らは信じているからだ。彼らは自分の力を信じている。何よりも、彼らは仲間の力を信じている。(251p)
◯つまりそれは、俺が早良京子というフィルターを通さず、奴を見ているということだった。(256p)
◯「ねえ——一つだけ、お願いがあるんだけど」
楠木ふみはぽそっとつぶやいた。(262p)
◯口もきかないくらい仲が悪いやつが一人いたけど、安倍たちには全然わからなかったでしょ?だから、何とかなるもんだよ(285p) -
映画を観たついでにAmazonの映画評を読んでみると、
原作はもっと陰陽道について説明があり、登場人物の心理描写も深い、 とあったので。
残念ながら先に記載のような深い描写は感じられなかったが、単純に面白い。
記憶違いでなければこれは著者のデビュー作だが、文章はこなれた感じがして読みやすい。
一、二時間もあれば読み終えられるし、内容も映画同様コメディなので、暇つぶしにとてもいい。
軽い読み物なのでそれ以上のことは求めないこともあり、特にマイナスの点もない。
星が3つなのは、まあでも絶賛するタイプの本じゃないって事だけど。
そうは言っても、
このくらい軽快な文章が書けるのは知性の裏付けなのかな、と思う。 -
著者の自伝エッセイ『べらぼうくん』を読み、
デビュー作となったこの本を手に取った。
京都大学の学生が主人公の青春小説だが、
とにかく「ホルモー」の世界が不思議で、おもしろい。
『べらぼうくん』によれば、著者は会社を辞め、
小説家デビューが決まるまでの数年間、
ずいぶんとゲームに時間を費やしたという。
そのことが、この作品の世界観に関係しているのだろうか?
また、「鼻フェチ」とか「凡ちゃんヘア」とか
「高村のファッション」とか……
随所に散りばめられた笑いの要素が心地よい。
関西人ならではのアプローチのように感じた。
不思議な世界観の、笑える青春小説です。