斜陽 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 何度か読み始めて挫折した記憶がある。スウプの髪の毛の話ばかり何度も読んだ記憶があるからだ。大学の頃にちゃんと読み切って、あれから10年以上して、また読み直した。
    あの頃と違うのは、私が「恋愛」を経験したことと歳をとったことで、それによって変化した感想は「女はなんだかんだ言って、怖くて強い生き物だ」ということだった。

    あの頃より、読んでいて、モヤモヤした。はっきりしない弟、ウジウジした姉、弱っていく母。恋愛に逃げてるんじゃないのかとか。昔より「嫌な目」でキャラクターを見ている。私が主人公の年齢に近付いたからかもしれない。

  • 恋心について、「あなたが点火したのだから、あなたが消して行ってください」といった趣旨の発言がぐっときた。
    時代背景をよく理解しないと全体を通して面白いと感じるのは難しいなぁとつくづく思う。貴族とかピンと来なくて、恋心にばかり注意して読んでしまった。
    ただグッとくるセリフも多く、太宰治の人となりを想像させて読み応えがあった。

  • 蜷川実花の映画人間失格で気になって読んだ。
    最初は退屈だが最後急に面白い。
    文体はやっぱり太宰嫌いと流石太宰が交差する。
    女だなぁ〜って感じ。
    人間は恋と革命のために生きている

  • 最後の貴族の話。お金が無くても、心に品があれば貴族。

  • 終戦直後の没落貴族の成れの果てを描く
    それぞれの人物がそれぞれの滅びに向かっていく

    沈みゆく夕日が生み出す斜陽が美しいのと同じように、
    破滅に向かう姿から美しさを描くという事なのかもしれない

  • 人間の生々しい脆さと、その美しさを感じました。
    太宰治の文章という感じです。

  • 初太宰のはずだけど、うーん、この作品だけだと評価できません。

  • ★2.5かな、結構失望。
    昔読んだ時は面白かった記憶があったんですが、余りにその記憶との落差が激しく、★評価も辛目かも。
    何と言うんでしょうか、太宰の甘えっぷり全開というか、全く同感できないんですよね、正直に申しまして。
    当方が単に図太くなったのかもしれませんけれど、こういう思考には断固としてNOと言いたいかなと。

  • 人それぞれ幸せの形があると思う。
    かず子は、きっと幸せなんだろう。
    一方、弟の悲観的な内向思考は、周りからどうすることもできない。

    人生もっと楽しめばいいのに、
    と楽観的庶民の私は感じてしまうなぁ。。。

  • 何のために生きるのだろう…という寂寥感に、耐えられなかったのかなあ。弟の告白部分や最後の手紙に、太宰の本音が出ているような気がする。かず子は中盤から甘&重!なのだけど、自分にも思い当たる節があるので苦しく、本を閉じられない。全体的に寂しく暗いのですが、元貴族のぽやんとした言い方にコミカルさがある。それぞれの登場人物に、好きだけど嫌い、尊敬しているけど近づきたくないなどのアンビバレンスな感情があるなあ。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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