戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 数年ぶりに読み返したのだが、ビジネスにおける戦略立案が小説仕立てになっていて読みやすかった。

    ヒントになるところもあるが、こればかりは自分で手を動かさないと何も身につかない。

    どこが勝負どころなのかをデータを紐解きながら迫っていく様は、やはり面白い。

    結局、膨大なデータと仮説・検証を繰り返しながら戦略は組み立てていかないといけないのかもしれない。

    その効率を上げるためにフレームワークを活用することが必要なのだと思う。

    勉強と実践を繰り返そう、と改めて思った。

  • 木下斉推薦(twitter)

  • ”ザ・会社改造を読みながら気になったので。むさぼるように読み進んでる。

    <キーフレーズ>

    <きっかけ>”

  • 上司の紹介で読んだが、流石に紹介してくるだけある、面白い。物語を読みながら、市場を席巻する為の戦略を学べる。実例として感情移入も出来る。言葉の使い方がかっこよかったので、備忘録も兼ねて幾つか紹介する。

    1.小さなセグメントでも良いから、その分野でナンバーワンになる(局地戦)。
    2.プロダクト・ライフサイクルが分かれば、大体置かれた環境が分かる(戦局の把握)。
    3.実際にやらなくても、頭でやってみておく。(敗戦の疑似体験)

  • Amazon kindle本セールで購入

  • 普段、この手のキャリア・ポルノはあまり読まない方なのだが、ちょっとご縁があったので読んでみた。

    プロダクト・ライフサイクルの理解とセグメンテーションの重要性(戦略とはずばり「絞り」であると説く)を伝えている内容は非常にシンプルで判り易かった。しかし、著者の実体験に基づくというケース・スタディは、あとがきに著者自身も書いている通り、ストーリーを最低限成り立たせるための情報のみに省略されており、とても現実社会で彼らが経験したであろう労苦を伝えているようには思えない。「戦略ツールを適用して市場シェアを拡大しましたー」とかいう話より、そっちの苦労話の方を聞きたいものだし、その方がもっと面白いと思うのだが。

  • 自分で少し経験を積んでからもう一度読みたい本。

  • 三枝匡著「戦略プロフェッショナル」日経ビジネス文庫(1991)
    * プロフェッショナルな職業を目指して頑張る若いアメリカ人。実力だけがものをいう自由なビジネスの世界。それに比べ日本は思い雰囲気。そしてなんとなく箱の中に押し込められ上からふたをされたような圧迫感。
    * 自分がプロフェッショナルな仕事にチャレンジさせてもらえるなら、親会社の組織にとどまることにこだわる必要はない。今のうちに自分の力を身につけたい。
    * マーケットシェアの価値、価格政策、多角化戦略、撤退戦略、そういった複雑な戦略課題がビジュアルなチャートでたちまち整理されてしまうのがプロダクトポートフォリオ。
    * ポートフォリオ戦略で有名になったGEなどは、戦略企画のスタッフが大きな力を持つ。こうした企画部門に対して、各事業部長は打ち出された戦略を忠実に実行する実行者として位置づけられた。戦略計画が重視されるようになってからはすっかり「智」が上にきてほとんど「将」を制する状況になった。ラインの責任者が本社の社長に会いに行くときにはその前に戦略スタッフの若いMBAに根回しをしておく、彼らにしてみればそんないまいましいことが現実になった。
    * プロダクトライフサイクルを常に考えておくことは非常に重要である。
    * 新製品と既存製品の切り替えのときに良く起こる典型がカニバリゼーションである。
    * プロダクトポートフォリオも現在と過去のもの2つを作成してくらべてみると非常に有益である。
    * 全体としてなんとなく士気の低い企業がよくある。お客様と競争相手に対する意識が弱く、もっぱら内向きで自分達の都合がまかり通っている場合がおおい。社員の目を社外の競争に向けさせ彼ら自身がいい仕事をしているかどうかを自ら考え、自ら判定させるというやりかたを取るのを検討する必要がある。
    * ベンチャーキャピタルに投資をするときの判断の決めてはなにかとたずねれば(1)第一にその会社の経営陣。社長は人材として一流か。異なった分野の人々がうまく組み合わさっているか。彼らの過去の実績は?(2)やろうとしている事業が成長分野かどうか(市場の伸びがない分野で新企業が成功するのは至難)。(3)その市場の中でユニークさがあるか(競合に勝てるのか?)。社長の質が最初に取り上げられているところがポイントである。
    * 競合ポジションのポイントとして、戦略的な観点からは、その会社が世の中の競合に比べて、いい勝負としているかどうかがキーである。
    * 本当に会社をよくしようと思ったら、社内のバランス状態を戦略的に突き崩すしかない。しかし、組織が一度にどの位の変化を消化できるかをはかりながらやっていくことが必要である。つまりトップの役割は組織のアンバランス化である。
    * 事業戦略の問題点をといていくときには創から大上段に構えず何か1つおかしいと引っかかった問題からスタートして、なぜ、なぜ、なぜとチェックを広げていくのが効率が良い。価格問題はそんなとっかかりとして最適であった。そこには売り手、買い手、競合の3者の思惑が超時期に凝縮されている。
    * 売れない理由の犯人を捜しながら戦略をどのように組むべきか考える必要があるが、うまくいかない要因を全部一度に修正する必要はない。成功のためのキーファクターをいくつか抑えることができれば後は連鎖反応でよくなっていくはずである。
    * あなたが打ち出すジュピター新年度販売目標をきめたら、そのギャップを埋める津洋画ある。これまでの現状分析の整理をするにあたり、次の質問がでてくる。(1)販売目標を達成するために事業部の長期の成長をねらうためにはどのような改善策をとりますか?(2)短期的に解決すべき課題と、長期的に解決すべき課題に分類して列挙。(3)特に当面の抜本的な営業戦略を打ち立てるために重視すべき事柄はなんですか?どのような仕掛けを考えれば抜本的になるでしょうか?
    * 成功に導くためにはあえてリスクをとり、場合によっては会社の風土や、組織の壁を壊してでもといった気概がないと、本当の成功のシナリオはかけない。
    * 組織作りは上からいじるのが鉄則である。
    * 4ヶ月でたどってきた戦略検討のプロセス(1)仕事の優先度、(2)全体市場の俯瞰、(3)戦略製品の抽出、(4)製品の差別化能力の確認、(5)価格と利益構造のチェック、(6)戦略ロジックの策定、(7)組織の強みと弱み、(8)市場ターゲットの絞り、(9)戦略展開の時間軸、(10)価値観の混乱化、(11)新戦略と実行プログラム
    * 実践的戦略プロフェッショナルの条件(1)トップとして強いリーダーシップを発揮する覚悟があること。その目標がなぜ達成されなければならないかを部下に説得し、士気を鼓舞し、創意工夫を促し、共に考え、共に戦う気概をみせなければならない。(2)新しい戦略を考え出す作業をマスターしていること。作業のステップごとにどんな選択肢があるのかきちんとチェックし責任者として自分でそれをつめていく綿密さをもっていること、(3)誰もやったことのない新しい戦略を実行に移そうというのだから多少のリスクは気にせずしっかり睡眠を取れる性格であること。
    * 戦略はシンプルであるほどよい。良い戦略はきわめて単純明快である。良い戦略はお父さんが家に帰って夕食を食べながら子供に説明しても分かってもらえるくらいシンプルである。
    * ある製品市場がプロダクトライフサイクルの上を先に進めば進むほど、その業界の新製品の説明は複雑になっていく。競争の優位性が縮まってくるため、そのわずかな差を説明するのに苦労する。この現象を反対にみれば、製品の説明がシンプルですむならその製品は市場を取ることができる可能性が高い。同じように戦略がシンプルであるうちはその市場を大きく押さえられる可能性がある。
    * 画期的な成果を収めるマーケティング戦略はしばしば営業真のそれまでの常識に逆らう内容をもっている。
    * 企業戦略の中でセグメンテーションほど創造性をもとめられるものあhない。競合企業の気がつかないうちに新しいセグメンテーションを作り出す企業が価値を押さえる。
    * 営業マンの行動の進み具合をコード化することが必要。つねに動きをウォッチ。
    * 経営戦略の最も重要なことは「絞り」と「集中」である。
    * 会社のある部分を良くすると、それが改善のきっかけになって他のこともよくなっていく。
    * 失敗がゆるされる30代を終えようとしている。世のいわゆる成功者になるにはこの30代後半の5年間の経験が最も重要になる。40代後半や50代で失敗をするとそれはかなり重荷になる。
    * 日本のビジネスマンは今熱くなることを忘れている。「論理性」「熱き心」この2つが今求められている。それなくして、戦略的経営者への道はない。

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著者プロフィール

(株)ミスミグループ本社名誉会長・第2期創業者。一橋大学卒業、スタンフォード大学MBA。20代で三井系企業を経て、ボストン・コンサルティング・グループの国内採用第1号コンサルタント。32歳で日米合弁会社の常務、翌年社長就任。次いでベンチャー再生等二社の社長を歴任。41歳から事業再生専門家として16年間不振事業の再生に当たる。2002年、ミスミCEOに就任。同社を340人の商社からグローバル1万人超の国際企業に成長させ、2021年から現職。一橋大学大学院客員教授など歴任。著書4冊の累計100万部。

「2023年 『決定版 V字回復の経営 2年で会社を変えられますか? 「戦略プロフェッショナル・シリーズ」第2巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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